2021年のセレクトセール高額落札馬の
血統面のポイントを解説します。
価格順 | 馬名 | 父 | 落札価格 |
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当歳 | セルキスの2021(牡) | キズナ | 4億1000万円 |
当歳 | ヤンキーローズの2021(牡) | ロードカナロア | 3億7000万円 |
当歳 | ラヴズオンリーミーの2021(牡) | ハーツクライ | 2億8000万円 |
価格順 | 馬名 | 父 | 落札価格 |
---|---|---|---|
1歳 | ゴーマギーゴーの2020(牡) | ディープインパクト | 3億円 |
1歳 | ファイネストシティの2020(牡) | ロードカナロア | 3億円 |
1歳 | ギエムの2020(牡) | シルバーステート | 2億6000万円 |
何かを成し遂げようとした時に、完璧であること、そして究極であることは、一つの目標となる。
今年のセレクトセール2021は、1歳セッション、当歳セッションを合わせた落札率の93.0%が「完璧」にまた一歩近づき、そして2つのセールを合わせた総売上額の225億5600万円は、従来のセールレコードを大きく更新する「究極」となった。
ただ、「完璧」や「究極」に近づけば近づくほど、その数字をキープすることだけに注目が集まり、興味も失われていく。しかしながら、セレクトセールに対峙する我々が、毎年、興味と期待を持ってセールを追いかける理由。それは新たな上場馬の血統や、高額落札馬に代表される、未来のスターホース候補の「変化」が、セールの中でのドラマとして見えてくるからだろう。
午前8時。ノーザンホースパークの展示会場に、これからせりへと臨む当歳馬と、離乳を控えた繁殖牝馬がともに姿を見せる。
昨日は一日中降り続いていた雨も止み、森林馬道の中で仲睦まじく並ぶ親仔の姿は、いつ見ても微笑ましい。この展示のために早朝からの移動を余儀なくされたこともあるのか、上場馬たちの中には瞼(まぶた)を落としそうになっている馬もいるのだが、それでもバイヤーが近くに来ると顔を上げて、可能性の塊と言えるような馬体を披露していく。
1歳セッションから一夜明け、改めて初日の結果を見直してみた。
あれま。平均価格は5000万円超え、1億円以上は28頭ゾロゾロ。総額110億円を超える、セレクトセール史上最高額のセッションだったんだぁ。どうりで長い一日だと思ったよ(笑)。
2日目は当歳セッション。親子が並んでいる約230頭の展示会場を探索。顔などを眺めているだけで、あっという間に2時間が過ぎる。2年後のアレコレなど思う、夢のような時間とも言える。
そぼ降る雨が会場のノーザンホースパーク特設会場に降り続いた、今年のセレクトセール1歳セッション。その悪天候の中でもせり開始前から購買関係者が各牧場ブースへと詰めかけ、入念に最後の下見を行っていた。
だがその雨は、これから始まるせりの熱気を呼び起こそうとした、天からの計らいだったのかもしれない。
「セレクトセール2021」1歳セッションのオープニングは、ディープインパクト×ゴーマギーゴー(アメリカG2・2勝)。ディープインパクトは、1歳世代がラストクロップ。さよならの始まり、トップバッターは3億円でハンマーが落ちた。
2番のモーリス×リュラは、例えるなら阪神タイガースの近本みたいな快速バッター、9200万円でハンマーがコトリ。3番のホットチャチャの2020(半兄は菊花賞2着のエタリオウ)は、読売ジャイアンツの坂本クンか。激しい競り合いとなり、最後は1億6000万円で気合勝ち。父は「ポスト・ディープ」の有力候補の一頭であるロードカナロア。今日のカナロア産駒たちの序曲、名刺代わりといった感じでしょうか。
2021/7/13 19:30
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セレクトセールの主催者である日本競走馬協会のホームページ「セレクトセールとは」の冒頭に、以下の一文が書かれている。
「セレクトセールは、従来は市場に登場することがなかった良血馬を上場させることにより、サラブレッドの開かれた流通体制を創り上げました」
1998年に始まったセレクトセールは、大種牡馬サンデーサイレンスと、その第一後継種牡馬たるディープインパクトの産駒たちと、歩みを共にしてきた。
血統、馬体と、まさに“セレクト”された上場馬が集まるセレクトセール。その上場馬たちの父=種牡馬を数多く繋養する社台スタリオンステーションの徳武英介氏に、今年の1歳セッション、当歳セッションに上場される繋養種牡馬と、その産駒の特徴を伺った。
セレクトセール2021 注目馬(1歳・当歳)を、丹下日出夫がチョイス!