【北九州記念×過去データ分析】やはり今年も前走1着馬が最有力
2026/7/2(木)

今週は小倉競馬場でサマースプリントシリーズの2戦目・北九州記念が行われる。以前は8月下旬に行われ、24年から施行時期が繰り上がったが、レースの傾向はあまり変わっていない印象を受ける。昨年の当コラムでも述べたように、前走1着馬の成績がとても良い。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。
前走1着の複勝率は40.5%
| 前確定着順 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 前走1着 | 5- 7- 3- 22/ 37 | 13.5% | 32.4% | 40.5% | 109 | 106 |
| 前走2着 | 0- 1- 2- 15/ 18 | 0.0% | 5.6% | 16.7% | 0 | 41 |
| 前走3着 | 2- 1- 1- 9/ 13 | 15.4% | 23.1% | 30.8% | 281 | 131 |
| 前走4着 | 0- 0- 0- 9/ 9 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
| 前走5着 | 1- 0- 1- 10/ 12 | 8.3% | 8.3% | 16.7% | 73 | 42 |
| 前走6〜9着 | 1- 1- 2- 31/ 35 | 2.9% | 5.7% | 11.4% | 88 | 103 |
| 前走10着〜 | 1- 0- 1- 46/ 48 | 2.1% | 2.1% | 4.2% | 342 | 77 |
(表1 北九州記念の前走着順別成績、過去10年)
北九州記念の前走着順別成績を調べたところ、前走1着【5.7.3.22】が勝率13.5%、連対率32.4%、複勝率40.5%と非常に優秀だった。なおかつ単勝・複勝の回収値が100を超えている。前走2着【0.1.2.15】の成績は案外だが、前走3着【2.1.1.9】は勝率15.4%と高く、連対率や複勝率も良い。単勝回収値281、複勝回収値131と馬券的な妙味もある。
前走4着【0.0.0.9】の好走はないが、前走5着以下は勝ち馬3頭を含め好走馬が8頭出ている。中でも前走6〜9着馬の狙い方は比較的わかりやすい。好走した4頭中3頭は、前走芝1200m以下の重賞で上がり3ハロン3位以内の脚を使っていた。
4歳がややリード
| 年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 3歳 | 2- 1- 3- 17/ 23 | 8.7% | 13.0% | 26.1% | 70 | 77 |
| 4歳 | 3- 1- 3- 19/ 26 | 11.5% | 15.4% | 26.9% | 94 | 148 |
| 5歳 | 1- 6- 1- 43/ 51 | 2.0% | 13.7% | 15.7% | 322 | 75 |
| 6歳 | 3- 1- 3- 38/ 45 | 6.7% | 8.9% | 15.6% | 120 | 91 |
| 7歳以上 | 1- 1- 0- 26/ 28 | 3.6% | 7.1% | 7.1% | 77 | 21 |
(表2 北九州記念の年齢別成績、過去10年)
年齢別成績を調べたところ、4歳【3.1.3.19】が勝率・連対率・複勝率すべてにおいて成績が良かった。ただ、数字のリードはわずか。連対率は3歳や5歳とは3%未満の差、複勝率は3歳と0.8%しか差がない。6歳も複勝率は15.6%あり、7歳以上のベテランにも十分チャンスがある。
牝馬の回収値が高い
| 性 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 牡・セン | 5- 5- 3-86/99 | 5.1% | 10.1% | 13.1% | 64 | 62 |
| 牝 | 5- 5- 7-57/74 | 6.8% | 13.5% | 23.0% | 293 | 108 |
(表3 北九州記念の性別成績、過去10年)
続いて性別成績を調べたところ、1着馬と2着馬の数は牡馬・セン馬が5頭、牝馬が5頭と全くの互角だったが、3着馬の数は牝馬が7頭と牡馬・セン馬の3頭を上回った。勝率・連対率・複勝率も牝馬が優勢。また、牝馬は単勝回収値293、複勝回収値108と、牡馬・セン馬よりも大分高い印象だ。
逃げ・先行が強い
| 脚質上り | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
| 平地・逃げ | 2- 1- 1- 6/ 10 | 20.0% | 30.0% | 40.0% | 204 | 114 |
| 平地・先行 | 2- 5- 2- 31/ 40 | 5.0% | 17.5% | 22.5% | 36 | 112 |
| 平地・中団 | 5- 3- 3- 59/ 70 | 7.1% | 11.4% | 15.7% | 320 | 96 |
| 平地・後方 | 1- 1- 3- 47/ 52 | 1.9% | 3.8% | 9.6% | 41 | 31 |
| 平地・マクリ | 0- 0- 1- 0/ 1 | 0.0% | 0.0% | 100.0% | 0 | 180 |
(表4 北九州記念の脚質別成績、過去10年)
最後に脚質別成績を調べたところ、逃げ【2.1.1.6】が勝率20.0%、連対率30.0%、複勝率40.0%と優秀だった。23年はジャスパークローネ(5番人気)が逃げ切り、施行時期が変更となった24年もピューロマジック(3番人気)が逃げ切り勝ちを果たした。先行【2.5.2.31】と中団【5.3.3.59】の比較をすると、勝率は後者、連対率と複勝率は前者が良い。よって、総合的には逃げ・先行が強い一戦と言える。
【結論】
スピード能力に長けた2頭の4歳馬に注目
今年の北九州記念は登録馬が13頭と少ないなか、前走1着の馬が6頭もいるので、昨年に続いて上位を独占する可能性もありそうだ。「4歳」「牝馬」「逃げ・先行」という3つの条件に当てはまるのがサウンドモリアーナ。2走前に3勝クラス・船橋Sで逃げ切り勝ちを果たし、前走モルガナイトSは4コーナー2番手通過から抜け出して勝利。他の逃げ・先行馬が二けた着順に敗れるなか勝ち切った、という内容も評価したい。
4歳牡馬のフリッカージャブは5勝のうち2勝が小倉芝1200m、しかも逃げ切りだった。近2走は控える競馬をしているが、相当スピード能力がある馬であることがわかる。2走前のオーシャンSは6着に敗れたが、3着ルガルとわずか0.1秒差と強敵相手に善戦。前走鞍馬Sは1分06秒4のコースレコードで快勝。重賞初制覇のチャンスを迎えた。
デアヴェローチェは3歳牝馬で、葵Sを含めて2連勝中。前走葵Sの勝ち馬は24年のピューロマジック(1着)、25年のアブキールベイ(3着)と2年連続で好走している。末脚が生きる展開になれば、他の馬をまとめて負かしてもおかしくない。
ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


