第1791回 【阪神大賞典×過去データ分析】今年は前走G2出走馬の出番!?|競馬情報ならJRA-VAN

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【阪神大賞典×過去データ分析】今年は前走G2出走馬の出番!?

2025/3/20(木)

天皇賞・春の前哨戦としておなじみの阪神大賞典。昨年もこのレースを使った3頭が本番で1~3着を占めている。今年も注目すべき一戦を、過去10年のデータから読み解いていく。データ分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

勝ち馬は前走重賞出走馬に限られる

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1勝 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2勝 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
3勝 0- 2- 0-12/14 0.0% 14.3% 14.3% 0 58
オープン特別 0- 0- 1-11/12 0.0% 0.0% 8.3% 0 15
リステッド競走 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 2- 2- 2-20/26 7.7% 15.4% 23.1% 52 165
G2 3- 1- 4-27/35 8.6% 11.4% 22.9% 19 52
G1 5- 5- 3- 9/22 22.7% 45.5% 59.1% 76 121

(表1 前走クラス別成績)

過去10年で前走G1出走馬が5勝を挙げ、複勝率は60%に迫る。あとは前走G2が3勝、前走G3が2勝と続き、どちらも複勝率は23%前後と僅差だ。一方、前走が非重賞だった馬は合算して【0.2.1.28】という成績で、複勝率にして9.7%。このデータを見る限り、前走でも重賞に出走していたか否かは重要になってきそうだ。

前走G1出走の4、5歳馬はオール好走

前走G1 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走レース 有馬記念 4- 5- 2- 6/17 23.5% 52.9% 64.7% 64 131
ジャパンC 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 147 107
その他のG1 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
年齢 4歳 2- 2- 0- 0/ 4 50.0% 100.0% 100.0% 105 122
5歳 3- 2- 3- 0/ 8 37.5% 62.5% 100.0% 158 181
6歳~ 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0 73

(表2 前走G1出走馬に関するデータ)

前走G1の場合、前年の有馬記念もしくはジャパンC以来となる馬が大半を占め、どちらも複勝率50%以上と有力だ。ただし、前走G1でも阪神大賞典出走時で6歳以上の馬は【0.1.0.9】と苦戦。唯一の好走例は21年2着のユーキャンスマイルで、同馬は前年勝ち馬だった。4~5歳馬は【5.4.3.0】と凡走なしだから、その差は歴然としている。

前走G2は1~3着に入っていることが目安

前走G2 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走レース AJCC 2- 0- 0- 6/ 8 25.0% 25.0% 25.0% 47 31
日経新春杯 1- 0- 2- 8/11 9.1% 9.1% 27.3% 27 99
ステイヤーズS 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 60
京都記念 0- 0- 2- 6/ 8 0.0% 0.0% 25.0% 0 30
その他のG2 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走着順 前走1~3着 2- 1- 3- 7/13 15.4% 23.1% 46.2% 40 68
前走4着 0- 0- 0- 0/ 0          
前走5着~ 1- 0- 1-20/22 4.5% 4.5% 9.1% 7 42
当日馬体重 今回減 3- 1- 1- 9/14 21.4% 28.6% 35.7% 48 101
同体重 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0 54
今回増 0- 0- 1-15/16 0.0% 0.0% 6.3% 0 8

(表3 前走G2出走馬に関するデータ)

前走G2で好走例があるのはAJCC、日経新春杯、ステイヤーズS、京都記念の4レース。前走ステイヤーズSの1頭を除き、残りの好走馬7頭は年明けの芝2200~2400mのG2を使っていた。目安としては、前走のG2で1~3着に入っていれば複勝率46.2%。以下、前走4着は過去10年の該当例がなく判断しづらいが、前走5着以下だった場合は複勝率9.1%と大幅にダウンしてしまう。なお、前走着順を問わず、当日馬体重が今回増だと【0.0.1.15】と苦戦しており、前走G2出走馬に関しては当日の馬体重チェックも欠かせない。

ダイヤモンドSの上がり順に注目

前走G3 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走レース ダイヤモンドS 1- 2- 2-14/19 5.3% 15.8% 26.3% 17 182
中山金杯 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 1030 830
その他のG3 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
ダイヤモンドSの
上がり順
1~4位 1- 2- 2- 3/ 8 12.5% 37.5% 62.5% 41 433
5位~ 0- 0- 0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表4 前走G3出走馬に関するデータ)

前走G3の好走例6頭中、5頭を占めるのが前走ダイヤモンドS。この場合、ダイヤモンドSで上がり1~4位を記録していることが重要で、該当すれば【1.2.2.3】の好成績だ。しかし、上がり5位以下だった馬は【0.0.0.11】と、阪神大賞典で厳しい結果を突きつけられている。なお、前走G3のもう1頭の好走例は21年1着のディープボンドで、中山金杯14着から巻き返してみせた。

前走非重賞の場合は距離に注目

前走非重賞 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走着順 前走1~3着 0- 2- 1-12/15 0.0% 13.3% 20.0% 0 67
前走4着~ 0- 0- 0-16/16 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走距離 ~芝2000m 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
芝2200~2400m 0- 2- 0- 7/ 9 0.0% 22.2% 22.2% 0 91
芝2500m~ 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9% 0 11

(表5 前走非重賞出走馬に関するデータ)

前走が非重賞だった馬の好走例も3頭いる。この場合の目安としては前走で1~3着に入っていること。また、前走距離は【0.0.1.16】の芝2500m以上より、もう少し短い芝2200~2400mを使っていた馬のほうが【0.2.0.7】と結果を出しやすいことも、併せて押さえておきたい。

【結論】

前走G2出走の3頭に注目

今年は登録11頭のうち、重賞勝ち馬はブローザホーンのみというメンバー構成になった。しかし同馬は、前走G1出走のケースで不振の「6歳以上」に該当する。昨年の宝塚記念を制し、実績では断然の存在だが、今回のデータ分析からは強調しづらいところである。

前走G2出走の3頭はいずれもチャンスがありそう。日経新春杯2着のショウナンラプンタ、京都記念3着のマコトヴェリーキーは、複勝率46.2%の「前走1~3着」に合致。ヴェローチェエラは、過去10年で出走例がない前走G2で4着のため判断が難しいが、前走G2で1番人気だった馬は【2.0.1.3】と結果を出している。なお、前走G2出走の場合、馬体重の増減も忘れずにチェックしたい。

前走G3出走の2頭は、いずれも前走ダイヤモンドS。しかし、ワープスピード、コパノサントスともにダイヤモンドSの上がり順が5位以下で、好走例がないパターンに当てはまる。

前走非重賞出走の5頭からは、前走が芝2200~2400mかつ1~3着だったサンライズアースとウィープディライトの名前を挙げておく。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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