2020年1月25日生
3億円(税抜)
父 ディープインパクト 母 ゴーマギーゴー 母父 Ghostzapper |
販売者 ノーザンファーム 落札者 長谷川 祐司 |
父は無敗の三冠馬コントレイルをはじめ日本ダービー馬を7頭出し、海外でも英2000ギニー、英オークス、仏ダービー、仏オークスを制覇するなど産駒が大活躍。世界屈指の大種牡馬と評価されている。2012年以降リーディングサイヤーの座にあり、日本における平地GT勝利数は「64」、海外G1は「20」。サンデーサイレンス譲りの鋭い瞬発力が持ち味で、芝のマイル〜中距離で圧倒的に強い。
母は米国産。ガルフストリームパークオークス(米G2・ダ約1700m)、ブラックアイドスーザンS(米G2・ダ約1800m)を勝ち、ケンタッキーオークス(米G1・ダ約1800m)で4着となった。アメリカ馬らしいパワフルな血統構成だが、半弟にホールオブフェイムS(米G2・芝約1700m)を勝ったウォリアナがいるように、ダート専用というわけではなく、配合次第で芝向きの仔も出せる。
母の父は米国産。通算11戦9勝で米年度代表馬に輝いた。3歳秋に本格化し、5歳春の引退までBCクラシック(G1・ダ約2000m)を含めて破竹の6連勝。2000年代のアメリカを代表する名馬の1頭といっていいだろう。種牡馬としてはダート中距離がベストで、日本ではワイルドフラッパーが牝馬のダート重賞を3勝した。母の父としては米三冠馬ジャスティファイ、本邦輸入種牡馬ドレフォンを出している。
2020年2月5日生
3億円(税抜)
父 ロードカナロア 母 ファイネストシティ 母父 City Zip |
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 藤田 晋 |
父はスプリンターズS(GT)2回、高松宮記念(GT)、安田記念(GT)、香港スプリント(G1・芝1200m)2回など19戦13勝。年度代表馬、顕彰馬に選出された。種牡馬としてもスピードを伝えるが、配合次第で2000m以上を得意とする馬も出す。アーモンドアイ(年度代表馬2回)、サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルS)、ダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)など活躍馬多数。
母は米国産。馬産の中心地ケンタッキー州ではなくペンシルベニア州で生まれた。BCフィリー&メアスプリント(米G1・ダ約1400m)、グレイトレイディエムS(米G2・ダ約1300m)、サンタモニカS(米G2・ダ約1400m)など5勝を挙げ、米最優秀スプリンター牝馬に選出された。「父シティジップ×母父レモンドロップキッド」なので基本的にはパワー型だが、種牡馬の選択次第で芝向きの馬も出せる。
母の父は米国産。ホープフルS(米G1・ダ約1400m)、サラトガスペシャルS(米G2・ダ約1300m)、など6つの重賞を制覇した。米年度代表馬ゴーストザッパーの半兄にあたる良血で、父系はカーソンシティを経てミスタープロスペクターにさかのぼる。引退後、ニューヨーク州で種牡馬入りしたが、半弟ゴーストザッパーの活躍により馬産の中心地ケンタッキー州に栄転し、産駒成績も弟に劣らない。
2020年2月14日生
2億6000万円(税抜)
父 シルバーステート 母 ギエム 母父 Medaglia d'Oro |
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 国本 哲秀 |
父は安平産。通算5戦4勝。新馬戦でアドマイヤリード(のちにヴィクトリアマイルを勝つ)にアタマ差2着と敗れたのが唯一の敗戦で、脚部不安により大レースに出走する前に引退した。手綱を取った福永祐一騎手がその素質を絶賛したことでも知られる。今年デビューした初年度産駒は好調で、7月12日時点で早くも4勝、2着4回。ディープインパクトの後継種牡馬争いの一角に割って入っている。
母は不出走。祖母オーサムフェザーはBCジュヴェナイルフィリーズ(米G1・ダ約1700m)を勝って米最優秀2歳牝馬に選出され、3歳時にはガゼルS(米G1・ダ約1800m)を勝った名牝。アメリカで繁殖入りしてメダーリアドーロを受胎し、日本で誕生したのが母ギエム。初仔のエヴィダンシアはドゥラメンテ産駒で、すでにゲート試験も合格している。配合次第で芝向きもダート向きも出せる繁殖牝馬。
母の父は米国産。現役時代にアメリカでダートG1を3勝した。ヨーロッパで成功したサドラーズウェルズ系に属しているものの、代を経たことでその性質は薄れており、ダート向きの中距離型種牡馬として成功を収めた。アメリカの年度代表馬に選出された名牝レイチェルアレクサンドラをはじめ毎年コンスタントに活躍馬を送り出している。日本ではフィドゥーシア、メダリアビート、エーシンメンフィスが代表産駒。
2020年3月29日生
2億4000万円(税抜)
父 ロードカナロア 母 エピックラヴ 母父 Dansili |
販売者 ノーザンファーム 落札者 (株)ダノックス |
父はスプリンターズS(GT)2回、高松宮記念(GT)、安田記念(GT)、香港スプリント(G1・芝1200m)2回など19戦13勝。年度代表馬、顕彰馬に選出された。種牡馬としてもスピードを伝えるが、配合次第で2000m以上を得意とする馬も出す。アーモンドアイ(年度代表馬2回)、サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルS)、ダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)など活躍馬多数。
母は愛国産。ヴァントー賞(仏G3・芝1850m)を勝ち、仏オークスの前哨戦であるサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)で2着。本番の仏オークスは8着と敗れたものの、続くノネット賞(仏G2・芝2000m)で2着となり、3歳いっぱいで引退した。繁殖牝馬としては優秀で、最優秀2歳牡馬のダノンザキッド(ホープフルS)、阪急杯2着馬ミッキーブリランテなど、デビューした3頭はすべて勝ち上がっている。
母の父は英国産。現役時代にミュゲ賞(仏G2・芝1600m)など3つのマイル重賞を勝った。その兄弟にはバンクスヒル、インターコンチネンタルなど5頭のG1馬がおり、これらを産んだ母ハシリは歴史的名牝の1頭に数えられる。種牡馬としても成功し、凱旋門賞馬レイルリンク、本邦輸入種牡馬ハービンジャー、米最優秀芝牡馬のフリントシャーなどを出し、ヨーロッパでは堅い芝に向く血として評価が高い。
2020年3月11日生
2億2000万円(税抜)
父 ロードカナロア 母 クイーンズリング 母父 マンハッタンカフェ |
販売者 社台ファーム 落札者 金子真人ホールディングス(株) |
父はスプリンターズS(GT)2回、高松宮記念(GT)、安田記念(GT)、香港スプリント(G1・芝1200m)2回など19戦13勝。年度代表馬、顕彰馬に選出された。種牡馬としてもスピードを伝えるが、配合次第で2000m以上を得意とする馬も出す。アーモンドアイ(年度代表馬2回)、サートゥルナーリア(皐月賞、ホープフルS)、ダノンスマッシュ(香港スプリント、高松宮記念)など活躍馬多数。
母は千歳産。現役時代にエリザベス女王杯(GT)、府中牝馬S(GU)、フィリーズレビュー(GU)、京都牝馬S(GV)を制したほか、有馬記念(GT)、秋華賞(GT)で2着となった。半妹アクアミラビリスはエルフィンS(L)の勝ち馬。祖母アクアリングはトレストレラ(仏1000ギニー)の半妹にあたる良血で、リヴァーマンのクロスを持つアナバー産駒、というニックスから誕生している。
母の父は菊花賞(GT)、有馬記念(GT)、天皇賞(春)(GT)を制した名馬。長距離の大レースで良績を残したものの、サンデーサイレンス系らしい切れ味勝負で勝ったという印象が強く、本質的にはステイヤーというよりも中距離馬だった。種牡馬としては09年にリーディングサイヤーとなった。自身の特長を強く伝えるタイプではなく、交配牝馬の個性に応じてさまざまな産駒を出す傾向が見られる。
2020年1月29日生
2億円(税抜)
父 エピファネイア 母 ヴィンテージローズ 母父 ゼンノロブロイ |
販売者 ノーザンファーム 落札者 藤田 晋 |
父は14戦6勝(うち海外2戦0勝)。シンボリクリスエスの代表産駒で、母はオークス馬シーザリオ、半弟に最優秀2歳牡馬リオンディーズ、同じく半弟に皐月賞馬サートゥルナーリアを持つ超良血。前向きすぎる気性を抱えながら菊花賞(GT)とジャパンC(GT)を圧勝した。スピードの持続力を武器とし、スタミナと底力も十分。牝馬三冠デアリングタクト、皐月賞馬エフフォーリアを出している。
母は安平産。通算21戦2勝。繁殖牝馬としては初仔から芝桜賞を勝ったフォイアーロート(父リオンディーズ)を出している。母のきょうだいにローズバド(フィリーズレビュー、マーメイドS)、ローゼンクロイツ(金鯱賞など重賞3勝)がおり、祖母ロゼカラーはデイリー杯2歳Sを勝ち、秋華賞で3着と健闘した。ローザネイを牝祖とするファミリーは俗に“薔薇一族”と呼ばれ、鋭い瞬発力が持ち味。
母の父は天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念と秋のGTを3連勝し、年度代表馬に選出された。サンデーサイレンス産駒の年度代表馬は意外にも2頭しかいないが、そのうちの1頭(もう1頭はディープインパクト)。種牡馬としてはサンテミリオン(オークス)、マグニフィカ(ジャパンダートダービー)、トレイルブレイザー(アルゼンチン共和国杯)、バウンスシャッセ(重賞3勝)などを出している。
2020年4月5日生
2億円(税抜)
父 Justify 母 ジペッサ 母父 City Zip |
販売者 社台ファーム 落札者 金子真人ホールディングス(株) |
父は米国産。ケンタッキーダービー(米G1・ダ約2000m)、プリークネスS(米G1・ダ約1900m)、ベルモントS(米G1・ダ約2400m)を制し、史上13頭目の米三冠を達成した。無敗での達成はシアトルスルー以来41年ぶり。通算6戦全勝で引退した。早世した名種牡馬スキャットダディのアメリカにおける代表産駒。ヤーン=プリーチという全姉妹の名が4代目にあるのがポイント。
母は米国産。ファーストレイディS(米G1・芝約1600m)、ドクタージェイムズペニーメモリアルターフS(米G3・芝約1700m)などを勝ったように、アメリカ血統ながら芝向きだった。「シティジップ×ホースチェスナット×ディキシーランドバンド」という組み合わせで、母の父ホースチェスナットは、南アフリカの三冠を達成するなど10戦9勝の成績を残した同国の歴史的名馬だった。
母の父は米国産。ホープフルS(米G1・ダ約1400m)、サラトガスペシャルS(米G2・ダ約1300m)、など6つの重賞を制覇した。米年度代表馬ゴーストザッパーの半兄にあたる良血で、父系はカーソンシティを経てミスタープロスペクターにさかのぼる。引退後、ニューヨーク州で種牡馬入りしたが、半弟ゴーストザッパーの活躍により馬産の中心地ケンタッキー州に栄転し、産駒成績も弟に劣らない。
2020年2月27日生
2億円(税抜)
父 ディープインパクト 母 スイープトウショウ 母父 エンドスウィープ |
販売者 ノーザンファーム 落札者 池田 豊治 |
父は無敗の三冠馬コントレイルをはじめ日本ダービー馬を7頭出し、海外でも英2000ギニー、英オークス、仏ダービー、仏オークスを制覇するなど産駒が大活躍。世界屈指の大種牡馬と評価されている。2012年以降リーディングサイアーの座にあり、日本における平地GT勝利数は「64」、海外G1は「20」。サンデーサイレンス譲りの鋭い瞬発力が持ち味で、芝のマイル〜中距離で圧倒的に強い。
母は静内産。ゴール前で繰り出す鋭い差し脚を武器に、宝塚記念、エリザベス女王杯、秋華賞など6つの重賞を制覇した。半弟にピンクカメハメハ(サウジダービー)、ダート重賞戦線の常連だったトウショウフリークなどがおり、3代母サマンサトウショウの一族からは多くの活躍馬が出ている。生まれ故郷のトウショウ牧場で繁殖牝馬となったが、2015年に閉鎖されると、ノーザンファームへ繁殖の場を移した。
母の父は米国産。北米で18戦6勝。フォーティナイナー系の名種牡馬で、素軽いスピードが持ち味だった。アメリカ供用時代の産駒はサウスヴィグラスのようなダート専用馬が多かったが、日本に輸入された後に誕生した産駒は、アドマイヤムーン、スイープトウショウ、ラインクラフトなど、むしろ芝向きの大物ばかりが目立った。日本でわずか3世代を残して急逝したのは惜しまれる。
2020年4月19日生
1億9000万円(税抜)
父 Saxon Warrior 母 アイムユアーズ2 母父 Invincible Spirit |
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 近藤 旬子 |
父は安平産。アイルランドのクールモアスタッドが欧州最優秀2歳牝馬メイビーをノーザンファームに送り込み、ディープインパクトと交配させて誕生した。アイルランドで調教され、イギリスの牡馬クラシック第一弾・英2000ギニー(英G1・芝約1600m)を制覇した。2歳時にはレーシングポストトロフィー(英G1・芝約1600m)を勝っている。アイルランドで種牡馬入りし、現1歳世代が初年度産駒。
母は英国産。3歳時にヴィクターマッカルモントメモリアルS(芝約1900m)というリステッドレースを勝った。その半兄リチャージは愛2000ギニートライアルS(愛G3・芝約1600m)の勝ち馬。これらを産んだ2代母レベルラインはタタソールズゴールドカップ(愛G1・芝約2100m)を勝っている。母の息子、つまり本馬の半兄にイギリスで勝利を挙げたヒットザハイツ(父イフラージ)がいる。
母の父は愛国産。欧州スピード父系の中心的存在であるグリーンデザート系に属し、現役時代にスプリントC(英G1・芝約1200m)を快勝。種牡馬としても成功し、キングマン(サセックスSなどG1を4勝)、ムーンライトクラウド(ムーランドロンシャン賞などG1を6勝)など多くの活躍馬を出している。スピードの持続力に優れ、馬場の硬軟を問わない。半弟コディアックも優秀な種牡馬だ。
2020年1月16日生
1億6500万円(税抜)
父 ハーツクライ 母 シーウィルレイン 母父 Manhattan Rain |
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 (株)ダノックス |
父は有馬記念、ドバイシーマクラシックを制した名馬。種牡馬としても成功し、リスグラシュー、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン、ワンアンドオンリー、ヨシダをはじめ多くの名馬を送り出し、国内外で積み上げたG1タイトルは「17」に達する。凱旋門賞馬トニービンを母の父に持つため、芝の中長距離に強みがある。母の父としても皐月賞馬エフフォーリアを出している。
母は豪州産。ゴールデンスリッパーS(豪G1・芝1200m)、A.J.モアS(豪G1・芝1000m)などを制覇して豪最優秀2歳牝馬に輝いた。ゴールデンスリッパーSはオーストラリアを代表するビッグレースで、スプリント路線の2歳最強馬決定戦。同国は世界に冠たる芝短距離王国なので、その頂点に立った本馬の能力は国際水準に照らしても上位だろう。母の半弟タイムトゥレインは豪G2勝ち馬。
母の父は豪州産。現役時代にサイヤーズプロデュースS(豪G1・芝1400m)とスカイラインS(豪G3・芝1200m)を勝った。豪チャンピオンサイヤーに3回輝いたリダウツチョイスの半弟で、父はデインヒルからエンコスタデラゴに替わった。父系はフェアリーキングを経てノーザンダンサーにさかのぼる。種牡馬としては兄の域に及ばないものの、代表産駒のシーウィルレインは上記のとおり豪最優秀2歳牝馬となった。
2020年1月30日生
1億6500万円(税抜)
父 ハーツクライ 母 メジロツボネ 母父 スウェプトオーヴァーボード |
販売者 (株)レイクヴィラファーム 落札者 藤田 晋 |
父は有馬記念、ドバイシーマクラシックを制した名馬。種牡馬としても成功し、リスグラシュー、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン、ワンアンドオンリー、ヨシダをはじめ多くの名馬を送り出し、国内外で積み上げたGIタイトルは「17」に達する。凱旋門賞馬トニービンを母の父に持つため、芝の中長距離に強みがある。母の父としても皐月賞馬エフフォーリアを出している。
母は洞爺湖産。牝馬三冠馬メジロラモーヌの孫にあたり、スウェプトオーヴァーボード産駒らしいスピードを武器に芝1200〜1400mで4勝を挙げた。繁殖牝馬としては母方のスタミナを伝え、ディープインパクトを交配して誕生した初仔のグローリーヴェイズは、香港ヴァーズ(G1・芝2400m)など3つの重賞を制覇。2番仔カヌメラビーチ(父ロードカナロア)は現在3勝クラスまで出世している。
母の父は米国産。サウスヴィグラスやプリサイスエンドと同じくエンドスウィープを父に持つスピード型種牡馬で、現役時代はエンシェントタイトルH(米G1・ダ約1200m)とメトロポリタンH(米G1・ダ約1600m)をトラックレコードで快勝した。種牡馬としてはレッドファルクス、パドトロワのようなスピードタイプを出す一方、配合によってはリッジマンやオメガパフュームのようなスタミナタイプを出している。
大学在学中の1989年に競馬通信社入社。血統専門誌「週刊競馬通信」編集長を経て、現在はフリー。血統関係を中心に執筆活動を展開中。