セレクトセール2022 高額取引馬(当歳)

当歳 シャンパンエニワンの2022
(牡 鹿)

2022年2月10日生

3億2000万円(税抜)

シャンパンエニワンの2022
ドゥラメンテ シャンパンエニワン 母父 ストリートセンス
販売者 吉田 俊介 落札者 レッドホース

父は日本ダービー、皐月賞など9戦5勝。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。主な産駒にタイトルホルダー(菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念、セレクトセール出身)、スターズオンアース(桜花賞、オークス)、アリーヴォ(小倉大賞典、大阪杯3着)。初年度から2世代連続でクラシックホースを送り出す。芝中距離タイプが多いが、バーデンヴァイラーがダートのオープン特別・総武Sを勝利するなど活躍の場を広げている。2021年8月にこの世を去っており、現当歳がラストクロップとなる。

母は米国産。米G2ガルフストリームパークオークス(ダート約1700m)など北米3勝(約1400〜1700m)。本馬は2番仔。祖母の姉ミスローレンは米G1サンタマリアH、G1アルゼンチン銀杯−R.V.マンシリャ大賞典、亜G1フィルベルトレレナ大賞典など北米・亜46戦13勝の成績で、亜古牝馬チャンピオンに輝いた名牝。

母の父は米国産。米G1ケンタッキーダービー(ダート約2000m)、米G1BCジュヴェナイル(ダート約1700m)などを勝った米2歳牡馬チャンピオン。主な産駒にファッショニスタ(JBCレディスクラシック)、マッキンジー(米G1ホイットニーS)、スウィートリーズン(米G1エイコーンS)など。母の父としての代表産駒にロアリングライオン(父キトゥンズジョイ、全欧年度代表馬)、ディアスティマ(父ディープインパクト、札幌日経オープン)。

当歳 アウェイクの2022
(牡 黒鹿)

2022年2月21日生

3億1000万円(税抜)

アウェイクの2022
ブリックスアンドモルタル アウェイク 母父 ディープインパクト
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 国本 哲秀

父は米国産。米G1BCターフ(芝約2400m)、米G1ペガサスワールドカップターフ招待S(芝約1900m)、米G1アーリントンミリオン(芝約2000m)、米G1マンハッタンS(芝約2000m)、米G1ターフクラシックS(芝約1800m)のG1・5勝を含む北米13戦11勝。6戦全勝で締めくくった5歳時に米年度代表馬に輝いた。初年度産駒は現1歳。その鋭い差し脚は日本の芝馬場への適性が期待される。

母は安平産。2歳11月の東京芝1800mで1勝、フローラS3着。母の兄ゴスホークケンは朝日杯フューチュリティSを勝ったJRA賞最優秀2歳牡馬。現4歳のいとこステラヴェローチェは、神戸新聞杯、サウジアラビアロイヤルCの重賞2勝、朝日杯フューチュリティS2着、日本ダービー3着、皐月賞3着など、G1でも好走しているトップホース。1歳上の兄(父エピファネイア)は、前日の1歳セッションにて2億5000万円で落札されている。

母の父は早来産。現役時代はクラシック三冠などG1・7勝を挙げ、2年連続でJRA賞年度代表馬のタイトルを獲得。顕彰馬にも選出された日本競馬屈指の名馬。種牡馬としても無敗の三冠馬コントレイルをはじめ日本ダービー馬を7頭出し、2012〜2021年の10年連続リーディングサイヤーに輝くなど大成功。母の父としてはキセキ(父ルーラーシップ)が菊花賞を勝利。ブリックスアンドモルタルの父系であるストームキャット系との組み合わせには、カワキタレブリー(父ドレフォン、NHKマイルC3着)などがいる。

当歳 ラルケットの2022
(牡 黒鹿)

2022年2月10日生

3億円(税抜)

ラルケットの2022
サートゥルナーリア ラルケット 母父 ファルブラヴ
販売者 ノーザンファーム 落札者 金子真人ホールディングス(株)

父は皐月賞、ホープフルS、神戸新聞杯、金鯱賞など10戦6勝、有馬記念2着。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。母はオークス、米G1アメリカンオークスを勝ったシーザリオ、半兄に菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイア、JRA賞最優秀2歳牡馬リオンディーズがいる良血。今年の当歳が初年度産駒となる。

母は早来産。洞爺湖特別(芝1800m)など4勝、クイーンC3着。産駒ステルヴィオ(父ロードカナロア)はマイルチャンピオンシップ、スプリングSなど4勝、朝日杯フューチュリティS2着。同ヒシゲッコウ(父ルーラーシップ)は阿寒湖特別(芝2600m)など3勝、プリンシパルS3着。同ステルナティーア(父ロードカナロア)は1勝、サウジアラビアロイヤルC2着。ステルヴィオとは4分の3同血。1歳上の半兄(父レイデオロ)は、前日の1歳セッションにて2億2000万円で落札されている。

母の父は愛国産。ジャパンC(芝2200m)、G1香港C(芝2000m)、G1英インターナショナルS(芝約2000m)、英G1クイーンエリザベス2世S(芝約1600m)など26戦13勝。全欧最優秀古馬。主な産駒にエーシンヴァーゴウ(セントウルS)、ワンカラット(フィリーズレビュー)など。母の父としての産駒にハープスター(父ディープインパクト、桜花賞)、テトラドラクマ(父ルーラーシップ、クイーンC)など。テトラドラクマとは父系のキングカメハメハが共通する。

当歳 モシーンの2022
(牡 鹿)

2022年3月6日生

3億円(税抜)

モシーンの2022
エピファネイア モシーン 母父 Fastnet Rock
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 (株)ヴェル

父は菊花賞、ジャパンCなど14戦6勝。母にオークス馬シーザリオ、半弟にJRA賞最優秀2歳牡馬リオンディーズ、皐月賞馬サートゥルナーリアを持つ良血。主な産駒にデアリングタクト(JRA賞最優秀3歳牝馬、牝馬三冠、セレクトセール出身)、エフフォーリア(JRA賞年度代表馬、皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念)、サークルオブライフ(JRA賞最優秀2歳牝馬、阪神ジュベナイルフィリーズ)。初年度から3世代連続でチャンピオンホースを送り出している。2022年の種付け料は、国内現役種牡馬最高額の1800万円。

母は豪州産。豪G1VRCオークス(芝2500m)、豪G1VRCオーストラリアンギニー(芝1600m)などG1・4勝を含む豪8勝を挙げた名牝。産駒プリモシーン(父ディープインパクト)は東京新聞杯などマイル重賞を3勝し、ヴィクトリアマイルでも2着に入った実力馬。その他モーソンピーク(父ディープインパクト)も現役で2勝を挙げている。1歳上の半兄(父モーリス)は、前日の1歳セッションにて今セール全体の最高額となる4億5000万円で落札されている。

母の父は豪州産。豪G1VRCライトニングSなど芝1000〜1100mの豪G1を2勝。2011/2012年、2014/2015年シーズンの豪州リーディングサイヤーで、G1英チャンピオンSのファシネイティングロック、G1英オークスのクオリファイなど欧州にもG1馬を送る。母の父としては、豪G1SAJCオーストララシアンオークスのグリントオブホープ(父ディープインパクト)など数々のG1馬を出している。

当歳 シーズアタイガーの2022
(めす 栗)

2022年1月16日生

2億8000万円(税抜)

シーズアタイガーの2022
エピファネイア シーズアタイガー 母父 Tale of the Cat
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 (株)NICKS

父は菊花賞、ジャパンCなど14戦6勝。母にオークス馬シーザリオ、半弟にJRA賞最優秀2歳牡馬リオンディーズ、皐月賞馬サートゥルナーリアを持つ良血。主な産駒にデアリングタクト(JRA賞最優秀3歳牝馬、牝馬三冠、セレクトセール出身)、エフフォーリア(JRA賞年度代表馬、皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念)、サークルオブライフ(JRA賞最優秀2歳牝馬、阪神ジュベナイルフィリーズ)。初年度から3世代連続でチャンピオンホースを送り出している。2022年の種付け料は、国内現役種牡馬最高額の1800万円。

母は米国産。米G1デルマーデビュタントS(オールウェザー約1400m)など北米3勝の米2歳牝馬チャンピオン。米G1BCジュヴェナイルフィリーズでは軽快にハナを奪い1位入線したが、進路妨害のため2着に降着している。産駒ティグラーシャ(父ディープインパクト)は三木特別(芝1800m)など3勝。

母の父は米国産。米G2キングズビショップS(ダート約1400m)など9戦5勝。主な産駒にストップチャージングマリア(米G1BCディスタフ)、ジオポンティ(米G1アーリントンミリオン、本邦輸入種牡馬ドレフォンの父)、エーシントップ(ニュージーランドT)。母の父としての産駒にドルトムント(父ビッグブラウン、米G1サンタアニタダービー)など。ストームキャット直系で、ドレフォンの父系祖父という血統から日本適性の高さがうかがえる。

当歳 コールバックの2022
(牡 黒鹿)

2022年3月15日生

2億6000万円(税抜)

コールバックの2022
ドゥラメンテ コールバック 母父 ストリートセンス
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 ビクトリーサークル

父は日本ダービー、皐月賞など9戦5勝。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。主な産駒にタイトルホルダー(菊花賞、天皇賞・春、宝塚記念、セレクトセール出身)、スターズオンアース(桜花賞、オークス)、アリーヴォ(小倉大賞典、大阪杯3着)。初年度から2世代連続でクラシックホースを送り出す。芝中距離タイプが多いが、バーデンヴァイラーがダートのオープン特別・総武Sを勝利するなど活躍の場を広げている。2021年8月にこの世を去っており、現当歳がラストクロップとなる。

母は米国産。米G1ラスヴィルヘネスS(ダート約1600m)など北米2勝。現3歳の産駒トミービー(父メダーリアドーロ)は北米で3勝。7月2日に行われた米G3ケントS(芝約1800m)で3着に入っている。

母の父は米国産。米G1ケンタッキーダービー(ダート約2000m)、米G1BCジュヴェナイル(ダート約1700m)などを勝った米2歳牡馬チャンピオン。主な産駒にファッショニスタ(JBCレディスクラシック)、マッキンジー(米G1ホイットニーS)、スウィートリーズン(米G1エイコーンS)など。母の父としての代表産駒にロアリングライオン(父キトゥンズジョイ、全欧年度代表馬)、ディアスティマ(父ディープインパクト、札幌日経オープン)。シャンパンエニワンの2022と同じ父、母の父の組み合わせとなる。

当歳 フローレスダンサーの2022
(牡 鹿)

2022年3月23日生

2億6000万円(税抜)

フローレスダンサーの2022
ロードカナロア フローレスダンサー 母父 ハービンジャー
販売者 社台ファーム 落札者 野田 みづき

父はスプリンターズS2回、高松宮記念、安田記念、G1香港スプリント2回など19戦13勝。JRA賞年度代表馬、顕彰馬に選出された。産駒はアーモンドアイ(JRA賞年度代表馬2回)、サートゥルナーリア(皐月賞)、ダノンスマッシュ(G1香港スプリント、高松宮記念)、パンサラッサ(首G1ドバイターフ)、ダノンスコーピオン(NHKマイルC)など活躍馬多数。主に芝短距離から中距離の活躍馬が多い。

母は2歳8月、札幌芝1800mの新馬戦を勝利し、京都2歳S4着。現4歳の産駒バジオウ(父ルーラーシップ)はプリンシパルSなど芝1800〜2000mで3勝。同馬とは父の父キングカメハメハが共通する。祖母ダンスインザムードは桜花賞、ヴィクトリアマイルの勝ち馬でJRA賞最優秀3歳牝馬、同4歳以上牝馬。牝系にはダンスインザダーク、ダンスパートナーなど活躍馬多数。今年の中山金杯、新潟大賞典を勝ったレッドガランも同牝系のロードカナロア産駒。

母の父は英国産。11馬身差の圧勝でコースレコードを樹立した英G1キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(芝約2400m)など英6勝。主な産駒にノームコア(G1香港C)、ディアドラ(英G1ナッソーS)、ブラストワンピース(有馬記念)、ペルシアンナイト(マイルチャンピオンシップ)、モズカッチャン(エリザベス女王杯)など。母の父としての産駒にメイケイエール(父ミッキーアイル、京王杯スプリングCなど重賞5勝)がいる。

当歳 ミカリーニョの2022
(牡 黒鹿)

2022年2月5日生

2億2000万円(税抜)

ミカリーニョの2022
サートゥルナーリア ミカリーニョ 母父 ハーツクライ
販売者 吉田 俊介 落札者 (株)ヴェル

父は皐月賞、ホープフルS、神戸新聞杯、金鯱賞など10戦6勝、有馬記念2着。JRA賞最優秀3歳牡馬に選出された。母はオークス、米G1アメリカンオークスを勝ったシーザリオ、半兄に菊花賞、ジャパンCを勝ったエピファネイア、JRA最優秀2歳牡馬リオンディーズがいる良血。今年の当歳が初年度産駒となる。

母は安平産。芝1600mで2勝。祖母ミスエーニョは米G1デルマーデビュタントS(オールウェザー約1400m)など北米2勝。その産駒ミスエルテはファンタジーSなど2勝。いとこのドリームリスは米G2ゴールデンロッドSなど北米2勝。曽祖母マッドキャップエスカペイドは米G1アシュランドSなど北米7勝。後述のミスエーニョの2022はおばにあたる。

母の父は千歳産。有馬記念、首G1ドバイシーマクラシックの勝ち馬。種牡馬としてはドウデュース、ワンアンドオンリー、リスグラシュー、ジャスタウェイ、スワーヴリチャード、シュヴァルグラン、サリオス、ヨシダなどを送る。母の父としてはエフフォーリア(父エピファネイア、皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念)、タガロア(父ロードカナロア、豪G1MRCブルーダイアモンドS)を出す。本馬の父サートゥルナーリアは、ロードカナロア産駒でエピファネイアの弟という血統構成でもあり、好相性が予想される。

当歳 シャンブルドットの2022
(牡 鹿)

2022年3月12日生

2億1000万円(税抜)

シャンブルドットの2022
フィエールマン シャンブルドット 母父 Lope de Vega
販売者 (有)ノーザンレーシング 落札者 (株)ダノックス

父は安平産。菊花賞、天皇賞(春)2回など12戦5勝。JRA賞最優秀4歳以上牡馬。ディープインパクト産駒初の天皇賞(春)勝ち馬であり、史上5頭目の天皇賞(春)連覇を果たした。5歳時には、天皇賞(秋)でもメンバー中最速の上がり3ハロン32秒7(推定)の末脚でアーモンドアイの2着に入るなど中距離適性も秘めていた。今年の当歳が初年度産駒。

母は愛国産。本馬は3番仔。母の姉イルーシヴウェーヴはG1仏1000ギニーの勝ち馬で、その産駒アドマイヤビルゴ(父ディープインパクト)はアンドロメダSなど現役4勝、同サトノソロモン(父ディープインパクト)は京都新聞杯3着。ディープインパクト系との好相性は証明済み。

母の父は愛国産。G1仏ダービー(芝2100m)、G1仏2000ギニー(芝1600m)など4勝。産駒にフェニックスオブスペイン(G1愛2000ギニー)、アントパール(米G1BCジュヴェナイルフィリーズターフ)など。母の父としてのこれといった実績はないが、日本での唯一の出走馬ジュストコル(父シャラー)は現2勝。

当歳 ミスエーニョの2022
(めす 鹿)

2022年2月18日生

1億8500万円(税抜)

ミスエーニョの2022
キズナ ミスエーニョ 母父 Pulpit
販売者 ノーザンファーム 落札者 国本 哲秀

父は日本ダービーや仏G2ニエル賞を制覇。桜花賞などG1を3勝したファレノプシスの半弟にあたる良血で、ビワハヤヒデとナリタブライアン(いずれもJRA賞年度代表馬で後者は三冠馬)のいとこでもある。主な産駒にソングライン(安田記念)、アカイイト(エリザベス女王杯)、ディープボンド(阪神大賞典)など。産駒は日本の他にもディープボンドがフランス、バスラットレオンがドバイ、ソングラインがサウジアラビアで重賞制覇。芝、ダートを問わずマイルから長距離まで幅広いカテゴリーで活躍馬を送っている。

母は米国産。米G1デルマーデビュタントS(オールウェザー約1400m)など北米2勝。産駒ミスエルテ(父フランケル)はファンタジーSなど2勝。同ミアマンテ(父キングカメハメハ)はベゴニア賞など現役2勝。日本で走った産駒5頭は全てJRAで勝ち上がっている。ミカリーニョの2022はおいにあたる。

母の父は米国産。米G2ブルーグラスSなど北米4勝。主な産駒にタピット(米G1ウッドメモリアルS、北米リーディングサイヤー3回)、パイロ(米G1フォアゴーS)など。母の父としてはナダル(父ブレイム、米G1アーカンソーダービー)、モードニゴール(父アンクルモー、米G1ベルモントS)などを出す。キズナ産駒ではマーメイドSを勝ったシャムロックヒルが、母の父タピット経由でプルピットを持っている。




ライタープロフィール

平出貴昭(サラブレッド血統センター)

著書に『覚えておきたい日本の牝系100』、『一から始める! サラブレッド血統入門』など。現在は『週刊競馬ブック』にてコラム『血統見聞録』を連載しているほか、『スポルティーバ』などに寄稿している。