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ホープフルSを制したコントレイル
昨年末のホープフルSでは平均ペースを好位から追走。4コーナーを2番手で通過すると最後の直線で悠々と抜け出し、ヴェルトライゼンデの追撃を1馬身半振り切り勝利した。レコード勝ちした東京スポーツ杯2歳Sに続き重賞2連勝。無傷の3連勝でG1制覇を飾り、最優秀2歳牡馬に輝いた。トライアルは使わず皐月賞に直行となったが、予定通りのローテーションだ。昨年はサートゥルナーリアがホープフルS勝利後、ぶっつけ本番で皐月賞を制している。サトノフラッグやサリオスとは初対戦になるが、迎え撃つ態勢は整っている。
弥生賞ディープインパクト記念を制したサトノフラッグ
前走弥生賞ディープインパクト記念は中団より後ろから追走し、4コーナーは外を回って一気に2番手に進出。最後の直線でも脚色は衰えず、1馬身3/4のリードを取り先頭でゴールした。あいにく雨の影響で重馬場だったが、それを苦にする様子はなかった。馬なりで大外を進出してきたシーンは、父ディープインパクトを彷彿とさせた。2走前の1勝クラス(中山芝2000m)では良馬場で鋭い脚を使って3馬身抜けた。どんな馬場状態でも力は出せる。前走2着に下したワーケアはホープフルS3着馬。コントレイルが相手でもいい勝負ができそうだ。
朝日杯フューチュリティSを快勝したサリオス
昨年はサウジアラビアロイヤルCと朝日杯フューチュリティSを優勝。G1勝利を含み3戦3勝の成績はコントレイルと同じだ。前走朝日杯フューチュリティSは前半800m通過45秒4のハイペースを3番手で追走。最後の直線ではムーア騎手の剛腕に応えて力強く抜け出した。2走前のサウジアラビアロイヤルCはスローペースの上がり勝負でレコード勝ち。対照的な展開になった両レースで強いパフォーマンスをみせたのは素晴らしい。今回距離2000mが初めてで、中山も初登場。当然ポイントにはなるが、地力であっさりカバーしても不思議はない。
半兄に菊花賞馬ワールドプレミア(父ディープインパクト)を持つ良血馬。本馬は昨年9月に初勝利を挙げ、2戦目の萩Sで早々とオープンクラスを勝った。2走前のホープフルSではコントレイルを捕らえ切れなかったが、0.2秒差の2着と好走。上がり3ハロンは勝ち馬と同じで1位タイだった。前走スプリングSは2着。勝ったガロアクリークの瞬発力が見事だったとはいえ、同馬はホープフルSで11着と大敗していた。休み明けの分、本馬が力を出し切れなかったのかもしれない。叩かれた上積みも期待し、あらためて注目だ。
キズナ産駒の2戦2勝馬。前走京成杯は後方寄りの追走だったが、最後の直線で大外に持ち出されると抜群の伸びで一気に差し切った。7番人気の伏兵だったが、1番人気のスカイグルーヴを2着に下した。上位人気馬が好位追走から早めに動き、平均ペースになったことが本馬に幸いしたかもしれない。前走後は放牧に出されて、本番へ直行するプランとなった。決め手は非凡ながら、まだ粗削りな面が多く、成長の余地は大きそうだ。G1でも好走したトップクラスとの対戦は今回が初めて。現時点でどこまで通用するかがポイントになる。
前走共同通信杯は単勝1.5倍で圧倒的1番人気だったが、結果は勝ち馬から0.7秒差の4着と敗れた。中団追走から最後の直線は外に出されたが、ジリジリとしか伸びず最後は上位勢に突き放されてしまった。稍重馬場でのめっていたわけでもなく、バテている感じでもなかった。明確な敗因は不明だが、東京コースが合わなかったのかもしれない。一方、右回りは2戦2勝。2走前のラジオNIKKEI杯京都2歳Sではミヤマザクラ(次走クイーンC1着)を2着に下して勝利した。力があることは確かなので、見直してみたい。
New Approach産駒の外国産馬。北海道でデビューし、2戦目の札幌2歳Sでは3着に好走した。前走共同通信杯は4番手で追走し、最後の直線ではビターエンダーとの競り合いにハナ差勝利した。鞍上の巧みな手綱さばきと、稍重で時計がかかった点がこの馬に味方しただろうか。父がサドラーズウェルズの系統なので、パワーを要する馬場が良さそう。2走前の葉牡丹賞はグランデマーレのレコード勝ちの前に3着と敗れた。コーナーを4回通り、急坂もある中山芝2000mは悪くない条件にみえるが、良馬場では割り引きが必要だろう。
3走前のデイリー杯2歳Sは逃げたが途中で交わされると失速して8着と敗れた。しかし、ここ2戦はハナにこだわらず好位から競馬をして結果を出している。2走前のシンザン記念は3着。ただし、上位2頭とは0.7秒離された。前走きさらぎ賞は4コーナーを3番手で進み、最後の直線はストーンリッジとの競り合いに勝ち重賞初制覇を飾った。1番人気に支持されたアルジャンナが差し遅れた展開に恵まれたが、自身の成長があって掴んだ勝利と言えるだろう。今回は相手が強くなり、関東への遠征も初めて。果たしてどこまで通用するか。
前走スプリングSでは6番人気ながら見事に優勝。上がり3ハロンは33秒8をマークし、メンバー中最速の鋭い脚を使った。中山で好走実績があるヴェルトライゼンデやサクセッションを相手に、決め手勝負で勝ったのは驚いた。2走前の水仙賞は勝ち馬と0.3秒差の4着。3走前のホープフルSはコントレイルから2.6秒遅れた11着に惨敗しており、前走の結果を素直に評価しにくい。短期間で急激な成長を遂げる馬はいるものの、本馬の場合は果たしてどうか。スローペースの展開を突き抜けたデビュー戦(東京芝2000m)も加味して考えると、上がりの勝負に持ち込めればチャンスか。
ディープインパクト産駒の3戦3勝馬だが、ここまでのレース内容は非常にしぶい。デビュー戦の京都芝1800mはアタマ差、2走前の福寿草特別はクビ差、そして前走すみれSもクビ差の辛勝だった。好意的に解釈すれば相手なりに走るタイプで、派手には勝たない。しかし、勝ち時計の面ではやや物足りない印象だ。前走のすみれSは近年、クリンチャー(菊花賞2着)やキタノコマンドール(皐月賞5着)、サトノルークス(菊花賞2着)が勝利している。本馬も2000mはやや忙しく、長距離の方に適性があるかもしれない。