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阪神ジュベナイルフィリーズを制したアスコリピチェーノ
新馬(東京芝1400m)→新潟2歳S→阪神ジュベナイルフィリーズとデビューから3連勝を果たし、23年JRA賞最優秀2歳牝馬に輝いた。前走は平均ペースのなか、中団馬群の中で脚を溜め、直線はしっかりと末脚を伸ばして差し切った。勝ち時計の1分32秒6(良)はレースレコード。2着ステレンボッシュとはクビ差、3着コラソンビートとは0.2秒差とタイム差で圧倒したわけではないが、桜花賞と同じ舞台のG1を勝利したのは大きな実績だ。休み明けで本番に直行するのは予定通り。早目に栗東に入り、順調に調整が進められており期待十分だ。
クイーンCを勝利したクイーンズウォーク
ここまでの成績はクイーンC1着を含み3戦2勝2着1回で、すべてのレースでメンバー中最速の上がり3ハロンをマークしている。ただ、実際にレースを見た印象は、末脚が鋭いというよりも、大きなストライドでグイグイと伸びてくるタイプ。馬体重510キロを超える大型馬ということもあり、広いコースで持ち味が生きそうだ。その意味ではコーナーが2回で直線部分も長い、外回りコースの阪神芝1600mは合っているはず。あとは、阪神ジュベナイルフィリーズやチューリップ賞上位馬との力関係が大きな鍵になりそうだ。
チューリップ賞を差し切ったスウィープフィート
8月の小倉芝1200mでデビューし、ここまで6戦と比較的キャリアは豊富。唯一の着外となった3走前の阪神ジュベナイルフィリーズはスタートで出遅れての7着だった。前走チューリップ賞は稍重馬場のなか平均ペースとなり、後方追走から直線は大外から追い込んで鮮やかに差し切った。まだ脚質がしっかりと定まっていないこともあるが、初めて騎乗した武豊騎手がこの馬の新たな一面を引き出した。今回も武豊騎手が乗る予定なのはいい材料。ただ、G1で相手も強くなるので、前走のような大外一気で勝ち切るのは難しいはず。どんなレース運びをするか注目だ。
出世レースの赤松賞を勝って挑んだ前走阪神ジュベナイルフィリーズは5番人気で2着と好走。中団で追走し、最後の直線は馬群を上手くさばいて追い上げ、アスコリピチェーノにクビ差まで迫った。騎乗したC.ルメール騎手の手腕も光ったが、レースセンスの良い走りでスピード能力も高く、勝ち馬と遜色ない実力があるとみていいだろう。事前に栗東へ入厩して調整されており、鞍上にはJ.モレイラ騎手を迎えるなど、今回に向けて態勢は万全の様子。この大一番で重賞初制覇を目指す。
母チェッキーノは2016年フローラSを制し、オークスでは2着と好走。半兄にはノッキングポイント(父モーリス)がいる。本馬は父がハービンジャーなので、一層芝中距離適性が高い印象だ。東京芝1600mでデビューし2着。未勝利(新潟芝1800m)を圧勝して前走アルテミスSで重賞初制覇と、一応マイル戦にも対応はしている。ただ、スローペースしか経験していないのがどうか。アルテミスSで下したサフィラやスティールブルーがその後、成績不振である点もここにきて気になる。それでも潜在能力の高さは魅力的。勝利が期待されて人気になる一頭だろう。
2走前の阪神ジュベナイルフィリーズ(3着)は4コーナー5番手だったが外目にいたため、直線ではやや外から追い上げる形となり、距離のロスにつながった。アスコリピチェーノやステレンボッシュは馬群を捌いて末脚を伸ばしただけに、着差ほどの能力差はないと言えるだろう。前走フィリーズレビューは絶好の1枠を引いて5番手で追走。逃げたエトヴプレを差し切れず2着という結果は不満だが、勝ち馬を褒めるべきか。距離は1600mでも問題はなく、枠順と立ち回り次第では十分勝ち負けが可能。もし内枠を引くことができれば、大きなチャンスだ。
通算成績は【1.4.0.1】で唯一の勝利は、2戦目の未勝利。中京芝1600mを4馬身差で快勝し、勝ち時計も優秀だった。前走チューリップ賞は先頭に立って平均ペースでレースを引っ張ると、直線では粘りを見せて2着に入った。稍重馬場でレースのラスト1ハロンが12秒3と時計を要した点が、この馬には良かったかもしれない。今回はどんな作戦を取るかわからないが、逃げ・先行どちらでもレースができるのは強み。血統的に時計が速い決着となると厳しそうだが、脚質的にはマークしておきたい馬。できれば内枠がほしい。
京都芝1600mの新馬(牝)は7着だったが、上がり3ハロンはメンバー中最速。続く未勝利(京都芝1600m)で勝利を飾り、前走チューリップ賞に挑んだ。レースは後方寄りで追走し、最後の直線は馬場の中ほどからグイグイと末脚を伸ばして3着。スウィープフィートの末脚の方が上だったが、朝日杯フューチュリティS3着馬のタガノエルピーダに追い比べで勝ったのは見事だった。ロードカナロア産駒なのでマイル戦の適性は高く、上積みも十分見込めるはず。展開が向けば面白い一頭だ。
2戦目の牝馬限定・未勝利(京都芝1600m)を1分33秒3(良)の好時計で勝利。続くフェアリーSは4番手追走から、直線での追い比べを制して重賞初制覇を飾った。2着マスクオールウィンにはクビ差まで詰め寄られたが、着差以上に余裕があり、初の中山芝1600mを難なくこなした点も評価できる。ただ、全体的に手薄なメンバー構成だったのは事実。阪神ジュベナイルフィリーズやチューリップ賞の上位馬に比べると、高い評価はしづらいという印象だ。コース替わりは問題なさそうなので、とにかくうまく立ち回って自分の力を出し切りたい。
新潟芝1800mの新馬で上がり3ハロン32秒8の脚を繰り出して勝利。鋭い決め手の持ち主ではあるが、続くアルテミスSは3着スティールブルーに0.2秒及ばずの4着だった。前走エルフィンSはスウィープフィートを2着に下して2勝目をマーク。スウィープフィートが次走チューリップ賞を勝利したことで、本馬も軽視できない存在になった。ただ、エルフィンSの勝ち時計は目立つものではなかっただけに、前走に比べてどれぐらい上積みがあるかが鍵になりそう。阪神芝1600mの適性が物凄く高かったりするようであれば、チャンスを作れるかもしれない。