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天皇賞(秋)を制したドウデュース
前走天皇賞(秋)は1000m通過が59秒9のスローペースとなり、レースのラスト4ハロンが11秒8-11秒1-11秒1-11秒5という展開のなか、上がり3ハロン32秒5をマークして直線大外から鮮やかな差し切り勝ち。特にラスト1ハロンでの伸びは強烈だった。やはり中途半端にポジションを取りに行くよりも、じっくりと脚を溜めて直線にかける競馬が合っているようだ。今年は日本のエースとして外国馬を迎え撃つ立場であり、昨年のジャパンC(4着)とはひと味違う姿を見せられそう。豪脚を繰り出してG1・5勝目を飾りたい。
秋華賞を勝利したチェルヴィニア
2000年以降、前走秋華賞に出走してジャパンCを制したのは2012年ジェンティルドンナと18年アーモンドアイの2頭。その他にも09年にレッドディザイアが3着、20年はデアリングタクトが3着、23年はリバティアイランドが2着と、牝馬三冠クラスの実力馬が良く結果を出している。その意味ではチェルヴィニアにも期待がかかる。休み明けの桜花賞こそ13着と崩れたが、オークス→秋華賞と連勝し、牝馬二冠を達成。同世代の牝馬の中ではトップの地力を持っていると言っていい。年長の実績馬との力関係が最大の焦点だが、好勝負を期待したい。
22年オークスの勝ち馬スターズオンアース
ヴィクトリアマイル(3着)以来、約6か月ぶりの休み明けで出走した23年のジャパンCで3着と好走。大外の8枠17番という不利なスタートだったが、1コーナーまでにサッと好位を取りに行き、直線はこの馬なりにしっかりと伸びて3着に入った。次走有馬記念も大外の8枠16番スタートながら、ルメール騎手が上手く前に出して行き2着と好走。この2戦の内容は相当評価できる。今年はドバイシーマクラシック(8着)以来、約8か月ぶりの実戦になるが、いい枠を引くことができれば、昨年以上の好結果も十分期待できるだろう。
23年の英・愛ダービーをダブル制覇したディープインパクト産駒の外国馬として注目を集め、その後も23年アイリッシュチャンピオンS(愛G1・芝2000m)、ブリーダーズカップターフ(米G1・芝2400m)、24年プリンスオブウェールズS(英G1・芝1990m)を制し、通算G1・6勝を挙げている。欧州と日本のレースは馬場とペースの違いが大きいので、実績十分でも好走するのは容易ではない。ただ、血統が魅力的という点は、今までの外国馬にはあまりない要素だ。2005年アルカセット(英)以来となる外国馬によるジャパンC制覇というシーンも見られるかもしれない。
2走前の宝塚記念(京都)では重馬場のなか、直線は外ラチ沿い近くを通り豪快に突き抜けG1初制覇を飾った。前走京都大賞典は1番人気に支持されるも、勝ち馬から大きく離されたシンガリの11着に惨敗してしまった。京都芝の実績は豊富だが、23年の京都大賞典(重)も競走中止となっており、3〜4コーナーの下り坂の際、歩様が乱れる癖があるのかもしれない。したがって、前走結果はあまり深刻に受け止めたくない。東京芝は新馬(4着)以来という超久々だが、距離2400mでも現役トップクラスの地力を持っている。巻き返しを期待したい。
23年天皇賞(秋)で直線大外から追い込んで2着と東京芝でも鋭い決め手を披露。2走前の宝塚記念は10着と敗れてしまったが、ドウデュース同様、道悪が敗因だったとみて間違いない。前走天皇賞(秋)は直線で内目に入り馬群を捌きながら末脚を伸ばして4着。それでも上がり3ハロンは33秒0とメンバー中2位タイであり、思い切って外に行っていれば、2着や3着の可能性もあった印象だ。今回、中3週と間隔が短い点は少し心配だが、距離延長はプラス材料なので力を出し切って好勝負に持ち込みたい。
春のクラシックは皐月賞5着、日本ダービー3着と悔しい結果に終わったが、レース内容は悪くなかった。秋初戦はアイリッシュチャンピオンS(愛G1・芝2000m)に挑戦して、勝ち馬や2着オーギュストロダンと差がない3着と好走。次走凱旋門賞へ向けて手ごたえを得た競馬ができた。しかし、前走の本番では12着と惨敗。末脚勝負にかけたが重馬場の影響か全く伸びなかった。大目標後の帰国初戦なので体調維持と調整が難しそうだが、良馬場の東京芝2400mは適条件。ジャパンCは3歳牡馬の活躍も目立っており、十分チャンスはあるとみたい。
2走前の宝塚記念は直線大外から末脚を伸ばし、最後はブローザホーンを追いかけて2着に入った。得意の道悪になったことが功を奏した印象だが、半年以上いい結果が出ていなかったので良かったと言えるだろう。前走天皇賞(秋)は7着に敗れたが、直線ではジリジリと脚を伸ばしていた。勝ち馬ドウデュースとは0.4秒、2着タスティエーラとはわずか0.2秒の差。昨年のクラシックでしのぎを削ったタスティエーラも復活したことで、JRAの4歳牡馬も侮れないという印象を与えたのではないだろうか。距離延長は全く問題なく、前走以上の走りも期待できる。
2走前のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英G1・芝2390m)を、中団やや後ろの追走から直線では抜群の手ごたえでアッサリと抜け出して快勝。G1初挑戦ながら凱旋門賞と並ぶ欧州トップクラスのレースを制した注目馬だ。前走は休み明けでコンセイユドパリ賞(仏G2・芝2200m)を勝利。しかし、本番の凱旋門賞はセン馬で出走資格がなかったため、早くからジャパンCを目標にしてきたようだ。陣営によると、馬は速いペースを好み、高速馬場にも適性があるとのこと。実際、対応できるかは走ってみないとわからないが、準備万端で来日したことがうかがえる。
ドイツから遠征してきた4歳牡馬。3歳時にドイツダービー(独G1・芝2400m)でG1初制覇。今年9月のバーデン大賞(独G1・芝2400m)では直線で外ラチ沿いを通って、鮮やかな差し切り勝ちを飾り、G1・2勝目を挙げた。前走は凱旋門賞に出走するも9着(前年は11着)に敗退。パリロンシャン競馬場の渋った馬場に苦労したという点は、日本調教馬と同じだったかもしれない。陣営は速い時計が出る東京芝は魅力的と感じている様子。実際、末脚を生かしたいタイプで良馬場ならば力は出せそうだ。