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天皇賞(秋)を制したレイデオロ
前走天皇賞(秋)ではライバルのスワーヴリチャードに大きな不利があったとはいえ、本馬自身の高い能力を示した内容の勝利だった。次走はジャパンCという選択肢もある中で、有馬記念に直行。これは予定通りのローテーションだ。中山ではオールカマーやホープフルSを勝利しており、【3.0.0.1】の成績。唯一敗れたのは皐月賞だが、「負けて強し」という内容の5着であり、コース替わりに全く不安はない。鞍上のルメール騎手は、JRAの年間G1勝利数記録を更新中で、なおかつリーディングも独走。史上2人目の年間200勝も達成した。この大一番でも勝利をつかみたい。
この秋のG1を盛り上げるキセキ
この秋は毎日王冠から始動し、G1は3戦連続での出走となる。勝利こそないが、厳しい相手との連戦で崩れず好走している点は評価できる。特に前走のジャパンCがかなりきつい展開。スタート直後の1ハロン以外は12秒5を切るラップがゴールまで続き、息が入りにくい流れ。最後はアーモンドアイにつかまったが、2着に粘った。時計が速すぎた馬場であり、激走の反動は心配だが、粘り強い先行力は魅力だ。中山は春の日経賞で9着に敗れているが、この時は精神面も含めて馬の状態が良くなかった。今回も主導権を握る競馬に徹したいところだ。
京都大賞典で復活したサトノダイヤモンド
前走ジャパンCは3番人気に支持されたが6着に終わった。自身も従来のレコードタイムを更新する時計で入線。異常な高速馬場の上、前も止まらず、鞍上J・モレイラを擁してもどうにもならないような競馬だった。ただ、3歳の頃の力があれば、もっと鋭い脚を使えたような気もする。これまでの実績、いい時の走りを知っているだけに、辛口の評価になってしまう。今回はラストラン。2016年の有馬記念ではキタサンブラックを下して優勝している。東京芝2400mよりは上がりがかかる展開になるため、変わり身を見せられる可能性はある。
秋初戦の京都大賞典(4着)が、休み明けとはいえ物足りない内容だったので心配があった。前走ジャパンCでは連覇どころか馬券圏内も危うい印象もあり、結果は4着だった。着順だけ見れば懸念した通りだが、異常とも言える高速レコード決着だったため、仕方がないか。むしろ、順当に良化しており、今回へ向けては明るい材料だ。昨年の有馬記念は2着のクイーンズリングとタイム差なし(ハナ差)の3着。自身の枠順がもう少し内であれば、本馬が先着していたかもしれない。中山でも立ち回り次第ではチャンスがある。H・ボウマン騎手が来日し、騎乗予定。陣営の気迫も伝わってくる。
前走ジャパンCは8番人気で結果は5着。上がり3ハロンはアーモンドアイを凌いで、メンバー中最速となる33秒9をマークした。後方からの追走で、勝機はない内容ではあるが、これまでの本馬のイメージにはなかった走り。と言うのも、長くいい脚を使うのではなく、一瞬の決め手で勝負するタイプに見えたからだ。初の東京で意外ないい一面が見え、好感触だ。札幌記念の時に比べれば大きく良化し、馬の状態は良さそうだ。中山の重賞はセントライト記念を完勝し、今年のアメリカジョッキークラブCでは2着と好走。うまく捌いて末脚を引き出せる展開になれば面白い。
予定していたジャパンCを筋肉痛で回避したアクシデントがあり、仕切り直しの一戦となる。しかし、ジャパンCがあのようなレコード決着であったため、出走できなかったことが逆に幸いとなる可能性もある。少なくとも疲労はないだろう。いずれにしても調整は難しいため、中間の追い切りの様子や、当日の気配がカギになりそうだ。宝塚記念は道悪に恵まれた感はあるが、内々でうまく立ち回ることができればここでも一発はあるかもしれない。前走の天皇賞(秋)はかなり善戦しており、条件としては今回の方がいいだろう。鞍上はO・マーフィーの予定だ。
連覇がかかった前走エリザベス女王杯は1番人気で3着。クロコスミアにうまくペースを握られ、勝ち馬リスグラシューの決め手が強烈すぎた。着差は離れたが力負けではなく、競馬場・距離が変わればまた違うレースになる。香港国際競走でリスグラシューやディアドラ、ヴィブロスが好走したように、古馬牝馬のレベルは高い。本馬もここで十分チャンスがありそうだ。器用な立ち回りができるタイプなので、2走前の札幌記念のような大外一気の競馬はしたくない。鞍上はM・デムーロ。中山のG1を知り尽くしており、その手腕にも期待だ。
メンバー中唯一の3歳馬。アーモンドアイが席捲した牝馬路線に比べ、牡馬路線は3冠すべてで勝ち馬が違った。本馬は日本ダービーが2番人気で5着、そして前走菊花賞が1番人気で4着。結果的には人気を裏切ったが、これで終わりではない。間違いなく高い素質を秘めており、これから本格化するかもしれない。前走菊花賞は、スローペースで上がり勝負の展開。右回りがダメというわけではなく、ペースが向かなかった。ベストは左回りかもしれないが、まだ決めつけない方がいいだろう。今回、人気が落ちるようであれば逆に狙い目か。
前走アルゼンチン共和国杯を制し、重賞2勝目をマーク。上がり馬が人気になったメンバー構成だったが、C・オドノヒュー騎手を背に乗せ、叩き合いに競り勝った。1月の日経新春杯もそうだったが、スローペースを好位から行き、上がりの勝負に強い。逆にタフな競馬になった宝塚記念は4番人気で9着。馬場が悪かったことも影響しているかもしれないが、G1で戦うには心もとない。精神的にも肉体的にも強くないと、G1で強い相手には太刀打ちできない。鞍上はC・デムーロ騎手が予定されている。この馬の良さをさらに引き出すことができるか。
この秋はフランスに遠征。フォワ賞が6着、凱旋門賞が17着という結果だった。これまで凱旋門賞に挑戦した日本馬に比べて実績が劣っており、こうした結果も仕方がない。今回は帰国初戦で、調整はかなり難しいはずだが、見直しが必要だ。ただ、このクラスの出走馬としては、極端にスタミナとパワーに特化したタイプ。今年の京都記念は重馬場で1着。2着だった昨年の菊花賞は極度の不良馬場だった。良馬場では3000m以上の距離がないと苦しい。ただ、天気予報によると週末は一時雨の可能性も。仮に道悪になるようであれば、かなり怖い存在になる。