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東京では負けられないアーモンドアイ
昨年の有馬記念では単勝1.5倍の圧倒的支持を受けたが、まさかの9着に敗れた。結果的には早めに動いて行った馬が失速してしまい、序盤は後方寄りに位置していた馬が上位にきた。G1を通算7勝したキタサンブラックでも2017年の宝塚記念では9着(1番人気・単勝1.4倍)と大敗してしまった。本馬もすでにG1・6勝を挙げている名馬であり、前走の敗戦で信頼が揺らぐことはない。今回は走り慣れた東京に戻るので、その点も心強い。ただ昨年の安田記念はスタートで不利を受け、脚を余して3着に敗れた。アクシデントだけは気を付けたい。
阪神牝馬Sを勝利したサウンドキアラ
昨年のヴィクトリアマイル7着後、休養を挟んで10月に復帰してから5戦4勝と絶好調だ。今年に入り京都金杯→京都牝馬S→阪神牝馬Sと重賞3連勝を飾っている。内々で立ち回ったり、重馬場の中大外から差し切ったり、馬込みから抜け出したりと多彩なレース運びで勝ってきた。5歳とやや遅まきながらようやく本格化して実力がついてきた印象だ。アーモンドアイやノームコア、ラヴズオンリーユーといったG1馬との力関係がポイントだが、今の調子を維持できれば好勝負ができてもおかしくはない。
昨年のヴィクトリアマイルを1分30秒5(良)のレコードで制してG1初制覇を飾った。それまではマイラーという印象はなかったが、東京芝1600mに思いのほか適性があったということだろう。秋の富士Sでも強烈な末脚を繰り出して勝利した。本競走の過去10年を振り返るとヴィルシーナ(2013〜14年)とストレイトガール(15〜16年)が連覇を達成。その他にも2回以上好走した馬がおり、ヴィクトリアマイルで好走実績がある馬は有利だ。前走高松宮記念は15着だったが、馬場が悪くて前も止まらず、距離も短かった。あらためて見直してみたい。
昨年6月以降に行われた芝1600〜2000mの牝馬限定重賞に限れば【1.2.1.0】という成績。前走阪神牝馬Sは出遅れて後方からの追走。最後の直線は馬群が密集した狭いスペースをやや強引に突くと、しぶとく伸びてきた。最後は2着に上がるのが精一杯ながら、地力をみせた。馬体重がプラス16キロ、本馬とダノンファンタジーだけ1キロ斤量が重かった点も見逃せない。今回は上積みがかなり見込めそうだ。4走前のアイルランドトロフィー府中牝馬Sでは上がり3ハロン33秒2という凄い瞬発力を繰り出して差し切った。東京芝の適性が高いことも証明済みだ。
前走エリザベス女王杯(3着)の勝ち馬ラッキーライラックは今年の大阪杯を優勝。同世代のライバル・カレンブーケドールやクロノジェネシスも活躍しており、本馬の能力も現役トップクラスだろう。ただ、予定していたドバイ国際競走が中止。今回の出走メンバーではアーモンドアイとともに影響を受けた。本馬の場合はドバイシーマクラシック(芝2410m)の出走を予定していたので、距離に関しては大きな方向転換になった。血統や気性面を考えると、東京芝1600mの適性もありそうだが果たしてどうか。速い時計の決着に一抹の不安がある。