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共同通信杯を制したジャスティンミラノ
東京芝2000mの新馬を勝利し、前走は共同通信杯に出走。前半1000m通過が62秒7の超スローペースで折り合いに苦労した馬が多く見られたなか、本馬はなんとか2番手で我慢。直線での末脚につなげて、ジャンタルマンタルを2着に下して重賞初制覇を飾った。レースのラスト3ハロンが11秒4-10秒9-10秒8という上がりの勝負で、特殊な展開だったがこの一戦を制したのは大きい。21年のエフフォーリア以降、共同通信杯を使った馬が3年連続で皐月賞で連対を果たしている。コース替わりは鍵だが、無敗でのクラシック制覇の期待がかかる有力馬だ。
ホープフルSで鮮やかに追い込みをきめたレガレイラ
前走ホープフルSは後方で追走し、3〜4コーナーの途中からポジションを徐々に押し上げると、直線は大外から強烈な末脚を繰り出して鮮やかに差し切った。G1となった同レースを牝馬が勝利したのは初めてであり、一躍皐月賞の有力候補になった。1984年のグレード制導入以降、皐月賞で牝馬が勝ったことはなく、快挙に挑むことになる。今回、休み明けでもコース実績がある点が大きな強み。焦点はホープフルS組以外のライバルたちとの力関係だろう。C.ルメール騎手が負傷してしまい、乗り替わりが確定している点も気にはなるところだ。
安定した走りを見せているシンエンペラー
全兄に20年凱旋門賞を制したソットサスがいる良血馬で、もし勝利すれば外国産馬による史上初の皐月賞制覇となる。頭が高い走法ながら、器用な面や堅実な末脚が印象的だ。ただ、近2走は惜敗が続いており、もどかしさも感じる。ホープフルSは早目に抜け出すもレガレイラの強襲を受けて2着。弥生賞ディープインパクト記念はコスモキュランダにまくり切られ、追い上げるも2着。ソラを使う面がありそうなので、直線で抜け出すタイミングが難しく、乗り方に工夫が求められそうだ。今回は坂井瑠星騎手が騎乗予定。どんな作戦を取るか注目だ。
新馬→デイリー杯2歳S→朝日杯フューチュリティSとデビューから無傷の3連勝を飾り、23年のJRA賞最優秀2歳牡馬に輝いた。今年は共同通信杯から始動。超スローペースの展開のなか、行きたがるそぶりを見せたがなんとか3、4番手で抑えられ、直線で脚を伸ばすもジャスティンミラノを捕らえ切れず2着と敗れた。初黒星は喫したが、東京芝コースに替わり、上がり3ハロン32秒6をマークして連対を果たした点は評価したい。まだ奥がありそうで中山芝2000mにも十分対応できそう。多頭数の激戦にもひるまず、馬群を割ってこれそうなイメージもある。
阪神芝2000mの新馬を直線外から豪快に差し切り3馬身差で快勝。勝ちタイムも優秀で非凡な才能を見せた。前走きさらぎ賞は1番人気に支持され、スローペースのなか後方2番手で追走。大外を回って追い上げて直線に入ると、強烈な末脚を伸ばして際どく差し切り重賞初制覇を果たした。2着ウォーターリヒトとはハナ差だったが、コース取りを考えると着差以上に強い内容。レースのラスト2ハロンが11秒1-11秒3の流れを勝ち切った点も凄い。現状、出脚が遅いので今回も後方からとなりそうだが、末脚の爆発力が魅力的。昨年のソールオリエンスのような豪脚を期待したくなる。
前走毎日杯は5番人気で出走。先頭に立ってスローペースの流れの作り、最後の直線はラチ沿いを快走して6馬身差の圧勝を飾った。勝ち時計の1分46秒0(重)は馬場状態を考えると優秀で、上がり3ハロン34秒4もメンバー中ダントツ。凄いパフォーマンスだったが、いきなりクラシックでも有力と評価できるかは微妙なところ。直前の10レース(丹波特別)でも逃げ馬が勝利したように、内ラチ沿いのわずかなスペースだけ馬場が良く、ここを通れたのが大きかった印象だ。今回も主張すればレースを作れるかもしれないので、そのアドバンテージが生きる競馬になれば。
通算成績は【2.2.0.3】、中山芝2000mは【1.2.0.1】とコース経験が豊富。2走前は1勝クラスでファビュラススターとクビ差の2着と敗れていたが、前走弥生賞ディープインパクト記念で見事なまくり差しを決めて重賞初制覇を飾った。人気になっていたトロヴァトーレとダノンエアズロックの走りが悪かったことも幸いしたが、シンエンペラーを2着に下して勝利した点は一定の評価をすべきだろう。ただ、走破時計やレースラップを考えると、皐月賞で勝ち負けするにはもっと高いレベルの走りをする必要がありそう。相手強化も鍵になる。
2走前のラジオNIKKEI杯京都2歳Sは、最後の直線で進路が狭くなる不利があり、体勢を立て直して外から脚を使って4着に入った。前走京成杯は平均ペースの流れを先団勢を見ながら追走し、直線外からいい脚を使って抜け出し重賞初制覇を飾った。終始スムーズなレース運びをできたことが大きく、実力通りの結果と言えるだろう。勝ち時計は平凡だが、レースのラスト3ハロンが11秒9-11秒3-11秒6と速いのは好感触。昨年皐月賞を制したソールオリエンスも速い上がりの展開だった京成杯を勝利していた。軽視はできない一頭だ。
レガレイラと同じスワーヴリチャード×ハービンジャーという配合馬。北海道で芝中距離の新馬を勝ち、2戦目の東京(百日草特別)で強烈な末脚を見せ、3戦目に中山芝2000mの重賞を選んだという点においてまで、この両馬は似ている。アーバンシックの前走京成杯は後方追走から上がり3ハロン33秒9の脚で追い込み2着。惜しくも勝利は逃したが、レースの上がりが速い展開のなか、凄い脚を繰り出した点が評価できる。広い東京コースの方が向いているかもしれないが、激しい競馬になった際の皐月賞で追い込みをきめて上位に来るイメージも十分できる。
2戦目の阪神ダート1800mの未勝利を圧勝し、続くJBC2歳優駿(門別)でフォーエバーヤングの2着と好走。完全にダート向きかと思われたが、2走前のホープフルSで13番人気ながら3着と激走。直線では外からじわじわと脚を伸ばし、残り200mからはレガレイラとの併せ馬でゴールに向かった走りは印象深い。ただ、予定していた弥生賞ディープインパクト記念を、右トモの違和感で直前に回避した影響がどうでるか。ダートをこなせるパワータイプだけに、速い時計が出る良馬場のレースも見たかった。馬場は渋った方がチャンスが大きいかもしれない。