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共同通信杯を完勝したエフフォーリア
札幌芝2000mの新馬戦→百日草特別→共同通信杯と、デビューから無傷の3連勝で重賞制覇を果たした。前走はスローペースを好位から進むと、最後の直線は一気に抜け出して2馬身半差の完勝。抜け出すときの脚の速さ、その後の加速も素晴らしかった。2着に下したヴィクティファルスは次走スプリングSを勝ち、3着シャフリヤールは次走毎日杯をコースレコードで勝利したことで、共同通信杯の評価がさらに高まったと言えるだろう。スタートが良く、好位で折り合って脚を溜められるタイプ。中山芝2000mでも存分に力を発揮できそうだ。
ホープフルSを勝利したダノンザキッド
昨年は東京スポーツ杯2歳SとホープフルSを勝ち、3戦3勝の成績でJRA賞最優秀2歳牡馬に選出された。ホープフルSと皐月賞は、ともに中山芝2000mで行われるG1だけに関連性は強い。2019年はサートゥルナーリア、20年はコントレイルが皐月賞も勝利しており、本馬にもおのずと期待がかかる。前走弥生賞ディープインパクト記念は単勝1.3倍の圧倒的人気に応えられず、3着と敗れて連勝がストップした。しかし、スローペースの展開にはまったのが敗因だろう。上がり3ハロンはメンバー中最速だったし、力負けではない。あらためて注目だ。
2走前の共同通信杯は7番人気ながら2着と好走。エフフォーリアには完敗だったが、シャフリヤールやステラヴェローチェに先着することができた。前走スプリングSは8枠からいいスタートを切り、中団あたりで追走。最後の直線は大外に持ち出されると、グイグイと伸びて先に抜けたアサマノイタズラを際どく差し切った。重馬場のなかで走っても重心がぶれず、脚捌きは滑らかだ。道悪巧者という感じはしないが、実際にこなした経験は強みになる。予報によると今週末は天気が崩れそう。道悪で苦しむ馬が出てくれば、本馬にとって有利になるだろう。
3走前のサウジアラビアロイヤルカップを制して重賞初制覇。不良馬場のなか3馬身突き抜けた末脚が印象的で、道悪はかなり上手にみえた。2走前の朝日杯フューチュリティSはグレナディアガーズを捕らえ切れず2着と敗れたが、2歳レコードとなった高速決着にも対応してみせた。前走共同通信杯は1番人気で5着と敗退。最後は伸び切れなかったが、斤量57キロと他馬よりも重く、レースの上がりが33秒8と速かった。距離1800mが長いということはなく、今回の2000mでも心配はないだろう。巻き返せる余地は十分あるはず。馬場が渋れば一層チャンスだ。
3走前のアイビーSはオーソクレースやラーゴムに敗れて4着だったが、2走前のエリカ賞では2着ディープモンスターに半馬身差をつけて勝利。前走若葉Sではスローペースの流れを中団から進み、最後の直線は坂を駆け上がって一気に突き放すと、2着シュヴァリエローズに3馬身差をつけてゴールした。一戦ごとに力をつけていて、瞬発力にも磨きがかかっている。重賞は未経験ながら、今回のメンバーが相手でも互角以上の勝負ができても不思議はない。中山芝2000mも心配なさそうだし、鞍上がC.ルメール騎手というのも心強い。
昨年10月に行われた東京芝2000mの新馬戦は稍重のなか逃げ切って勝利。前走京成杯は内の好位に控えて追走して脚を溜めると、最後の直線は難なく抜け出して重賞初制覇を飾った。他馬が馬場の内めをやや避けるなか、本馬は経済コースを立ち回った分、着差は開いた感じもするがデビュー2戦目の内容としては上々だ。半姉は今年の阪急杯をコースレコードで制したレシステンシア(父ダイワメジャー)。本馬は速い時計の勝負は未知数ながら、どんな馬場にも対応できそうだ。G1でも自身の力を生かしたレースをみせたい。
前走弥生賞ディープインパクト記念は10頭立てのレースで、押し出されて先頭に立つと前半1000m通過が62秒6のスローペースに持ち込んだ。最後の直線ではダノンザキッドら人気馬の追撃を振り切り、まんまと逃げ切り勝ちを果たした。3走前の東スポ杯2歳Sは2着、2走前のホープフルSは4着とダノンザキッドとはそれほど差がない競馬はしていたものの、前走はうまく展開を味方につけたことが勝因だろう。今回は多頭数のG1なので楽に逃がしてはもらえないはず。それでも自分の競馬をするしかない。馬場が渋ることで、差し・追い込みが決まりにくい展開になれば。
早い時期(昨年7月)にデビューしたが、その後は比較的ゆったりとしたローテーションで使われている印象だ。2戦目のアイビーSではオーソクレースの2着。3戦目のラジオNIKKEI杯京都2歳Sもワンダフルタウンの2着だったが、前走きさらぎ賞を勝ち重賞初制覇を飾った。今年中京芝2000mで行われた同レースでは、インの3番手で追走して最後の直線は馬場の3分どころを通って抜け出した。最後は大外から伸びてきたヨーホーレイクにクビ差まで迫られており、コース取りを考えると同馬の方が強い内容だったかもしれない。本馬は器用に好位で立ち回るタイプ。中山芝2000mは初めてだが、苦にはしないだろう。あとは他馬との力関係がカギ。
2走前に中京芝2200mで行われた梅花賞を勝利。良発表でも馬場が荒れ気味のコンディションで走りづらそうだったが、しっかりと末脚を使って抜けてきた。前走すみれSはスタートで外に大きく寄れて出遅れ。後方の追走となったが、最後の直線は鋭く脚を伸ばして差し切り、2馬身半抜けた。まだ成長途上ながら大物感が漂う期待馬だ。近年のすみれSの勝ち馬には菊花賞で2着と好走したクリンチャー(17年)やサトノルークス(19年)がいる。本馬ももしかすると長い距離に適性があるかもしれない。芝2000mのG1で対応できるかがポイントだ。
デビュー2戦目となった中山芝2000mを4馬身差で快勝。続く水仙賞は4着と敗れたが、前走スプリングSでは7番人気ながら2着に入り、皐月賞への優先出走権を獲得した。レースは抜群の手ごたえで4コーナー手前からまくり気味に動き、最後はヴィクティファルスと激しい追い比べを演じた。平均的にいい脚を長く使うタイプで、中山芝中距離の適性はかなり高そうだ。道悪も上手なタイプだろう。父ヴィクトワールピサは10年に皐月賞を制している。本馬は今回もあまり人気はないかもしれないが、軽視はしない方がいいだろう。