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G1特集 第82回 優駿牝馬(オークス)G1特集 第82回 優駿牝馬(オークス)

有力馬情報

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ソダシ 今年も無敗の2冠馬が誕生か

ソダシ
桜花賞をコースレコードで勝利したソダシ

デビューから無傷の5連勝を飾っている白毛馬。G1・2勝を含む重賞4勝は、この時期の3歳馬としては飛びぬけた実績だ。阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞、両レースで2着だったサトノレイナスが不在の今回は、本馬にとってかなり有利な状況になった。距離は1800mをこなしているので、2400mの心配はさほどない。東京コースもアルテミスSを快勝しているので問題はなく、今回大きくパフォーマンスを落とすことはなさそうにみえる。昨年のデアリングタクトに続き、無敗での牝馬クラシック2冠制覇を目指す。

アカイトリノムスメ 東京は3戦3勝

2010年に牝馬3冠を達成したアパパネを母に持つ良血馬。前走桜花賞はソダシをマークしながらレースを進めるも、最後の直線では差をあまり詰めることができなかった。それでもゴールまでしぶとく脚を伸ばして4着に入った。G1初挑戦の前走では、阪神ジュベナイルフィリーズ上位馬との力関係はポイントだったが、それほど差はないことがわかった。今回の東京はクイーンC勝ちを含めて3戦3勝と相性抜群。鞍上はC.ルメール騎手に替わる。本馬には初騎乗になるが、G1は2週連続で勝利しており好調。頼りになる味方を得たと言っていいだろう。

ファインルージュ 桜花賞でみせた末脚は本物

前走桜花賞は8番人気と実績の割には評価は低かったかもしれない。フェアリーSで見せた弾けるような伸び脚は素晴らしかったものの、本馬もアカイトリノムスメと同じように、阪神ジュベナイルフィリーズ組との力関係が大きなポイントだったからだ。桜花賞はサトノレイナスの決め手には及ばなかったが、本馬の末脚も光り3着と好走。コースレコードを更新する1分31秒1(良)という速い勝ち時計に対応した点も素晴らしかった。父キズナはダービー馬。本馬も東京芝2400mでさらに力を発揮し、勝利をつかみたい。

 
クールキャット 中距離適性が高く、一発も

クールキャット
フローラSを制したクールキャット

ここまで5戦2勝で2着・3着は0回という成績だが、勝ち星の中身は濃い。東京芝1400mの新馬戦では、先日のNHKマイルCで2着と好走したソングラインを2馬身下して勝利。そして前走フローラSは4番手の外めで進み、最後の直線は残り200mで抜け出して優勝。2勝目が重賞制覇となった。好感が持てるレース運びと、芝中距離の適性の高さを示す走りが印象的だ。東京芝2400mでさらにパフォーマンスを上げてくる可能性は十分ある。桜花賞の上位馬たちと、互角以上の戦いができても不思議はないだろう。

ユーバーレーベン 堅実な末脚は魅力

不良馬場の東京芝1800mで新馬戦を勝った後、北海道へ行き洋芝の札幌2歳Sでソダシの2着と好走。2歳馬にとってはタフな状況下で結果を出しており、スタミナ・地力はかなり高いものを持っている。一方、差し・追い込み脚質のせいか、いい脚を使うも勝ち切れずというレースが多い。アルテミスS9着後、阪神ジュベナイルフィリーズ、フラワーC、フローラSと3戦連続で3着だ。ただ、レース内容は小回りの中山芝1800mこそ窮屈そうだったが、前走の東京芝2000mは走りやすそうだった。堅実な末脚は魅力で、今回も上位争いができるかもしれない。

ステラリア 有望な忘れな草賞勝ち馬

ステラリア
忘れな草賞を快勝したステラリア

通算成績は6戦2勝2着1回3着2回。唯一の着外は重賞のクイーンC(6着)だが、勝ち馬アカイトリノムスメとは0.3秒差と、見どころはあった。前走忘れな草賞は平均ペースを中団で進み、最後の直線は外から末脚を伸ばして、逃げた馬を差し切った。5戦連続で上がり3ハロンはメンバー中最速をマークしているように、とにかく追われて味があるタイプ。距離の2000mもこの馬に合っていて、さらに400mの延長も苦にしないだろう。桜花賞への出走にこだわらなかったことで、ローテーションにもゆとりがある。ライバルは多いが、楽しみな一戦だ。

ククナ 母はクラシックで好走

母クルミナルは2015年に桜花賞2着、オークス3着と好走。本馬はまだ1勝ながらアルテミスSでソダシの2着、クイーンCでアカイトリノムスメの3着と素質の片りんをみせている。前走桜花賞はスタートこそ悪くなかったが、最後方まで下がり最後の直線勝負にかけた。しかし、メンバー中2位の上がり3ハロンをマークしたものの、6着が精一杯だった。3走前のシンザン記念も末脚不発により、1番人気で4着に終わっており、脚の使いどころが意外と難しい。今回は東京とはいえ、距離が2400mに延びるし、あまり後ろから行くようでは厳しいだろう。

タガノパッション スイートピーSを快勝

デビューは今年3月と遅く、初戦は3着に敗れた。2戦目の阪神芝2000mで初勝利を飾ると、前走スイートピーSを制して本競走への優先出走権を獲得した。前走は前半800m通過が46秒5という速めの流れを、中団よりも後ろから追走。最後の直線は外からグイグイと末脚を伸ばし、残り200mで差し切るとその後は2馬身抜けた。展開がぴったりと嵌った感じだが、決め手の威力は抜群だった。いい素質を持っていることは間違いない。ただ、中2週とローテーションはきつく、他馬との力関係も未知数。果たしてどこまで通用するか。

スライリー 距離延長でしぶとさを発揮

2走前のクイーンCは中団から後方にかけてのインコースで追走。最後の直線はやや窮屈なシーンはあったが、追い比べで敗れて10着。もし脚が残っていれば抜けてきたはずだ。よって、前走フローラSが14番人気というのも仕方がなかったかもしれない。先行して2着と粘り通すシーンは想像しづらく、距離が2000mに延びたことが思いのほか大きかったようだ。振り返ると東京芝1800mの新馬戦でも3番手追走から勝っていた。切れる脚はないものの、しぶとい先行力がある。今回も内めのポジションを取って、気分よく走りたい。

エンスージアズム 注目の配合馬

父ディープインパクト×母父Storm Catの配合はJRAで成功例が多い。ラヴズオンリーユーやダノンキングリーと、春のクラシックで好走した馬もすぐに名前が挙がる。本馬は芝1600mで3戦すべて4着以下という成績に対し、芝1800mは3戦2勝2着1回の好成績。東京で勝ち星があり、フラワーCでは2着に入った。同レースでは勝ち馬ホウオウイクセルに完敗だったが、前走桜花賞では同馬に先着(8着)を果たした。この点も地味ながらプラス材料だろうか。レースを使われつつ、じわじわと力をつけているようだ。軽視はしない方がいいだろう。