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血統分析

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父・母父ともにノーザンダンサー系で母系優秀なモズアスコットに注目!

1)SS系、特にディープインパクトが抜け出す

過去10年の種牡馬系統別成績は以下の通り。数ではサンデーサイレンス(SS)系、勝率ではノーザンダンサー系がリードしている。

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種牡馬系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 5 5 8 101 5.0% 9.9% 17.8%
その他のヘイルトゥリーズン系 1 1 0 13 7.7% 15.4% 15.4%
ノーザンダンサー系 3 1 0 31 9.7% 12.9% 12.9%
ナスルーラ系 1 1 0 13 7.7% 15.4% 15.4%
ミスタープロスペクター系 0 2 2 21 0.0% 9.5% 19.0%

SS系の中で特筆すべきはディープインパクト。産駒が3勝・2着2回・3着3回で、過去6年は必ず馬券に絡んでいる。マイルCSにもっとも強い種牡馬といえるだろう。

◎プラス評価……父ディープインパクト
 ○プラス評価……父ノーザンダンサー系
 ●マイナス評価…父ミスタープロスペクター系

【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2017.11.19 1 18 ペルシアンナイト ハービンジャー サンデーサイレンス
2017.11.19 2 11 エアスピネル キングカメハメハ サンデーサイレンス
2016.11.20 1 16 ミッキーアイル ディープインパクト Rock of Gibraltar
2016.11.20 2 8 イスラボニータ フジキセキ Cozzene
2015.11.22 1 16 モーリス スクリーンヒーロー カーネギー
2015.11.22 2 10 フィエロ ディープインパクト Danehill
2014.11.23 1 12 ダノンシャーク ディープインパクト Caerleon
2014.11.23 2 8 フィエロ ディープインパクト Danehill
2013.11.17 1 5 トーセンラー ディープインパクト Lycius
2013.11.17 2 4 ダイワマッジョーレ ダイワメジャー Law Society
2012.11.18 1 1 サダムパテック フジキセキ エリシオ
2012.11.18 2 7 グランプリボス サクラバクシンオー サンデーサイレンス
2011.11.20 1 5 $エイシンアポロン Giant's Causeway Sadler's Wells
2011.11.20 2 1 フィフスペトル キングカメハメハ Bahri
2010.11.21 1 13 $エーシンフォワード Forest Wildcat Cure the Blues
2010.11.21 2 8 ダノンヨーヨー ダンスインザダーク フォーティナイナー
2009.11.22 1 4 カンパニー ミラクルアドマイヤ ノーザンテースト
2009.11.22 2 13 マイネルファルケ ムタファーウエク パークリージェント
2008.11.23 1 7 ブルーメンブラット アドマイヤベガ Topsider
2008.11.23 2 17 スーパーホーネット ロドリゴデトリアーノ エルセニョール
2)純粋なマイラー血統では勝ち負けできない

過去10年の勝ち馬の父は、2000m以上の実績も上々だ。Forest Wildcatだけはダートのスプリンターといえるが、産駒エーシンフォワードが勝った年は1分31秒8のレコード決着。こうした高速馬場でのみ出番が回ってくるのだろう。

かといってマイルとは無縁でも困る。アドマイヤベガは母が桜花賞馬ベガ、スクリーンヒーローは父が朝日杯の勝ち馬グラスワンダー、ハービンジャーの父はマイル重賞の勝ち馬Dansili。潜在的にマイル適性を持っているとも考えられる血統である。

◎プラス評価……父が2000〜2400mのG1勝ち馬
 〇プラス評価……父、父の父、母、きょうだいがマイルで活躍

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種牡馬 主なマイル戦勝ち鞍 2000m以上での主な勝ち鞍
アドマイヤベガ なし 日本ダービー
ミラクルアドマイヤ 未出走戦 なし(兄は日本ダービー馬フサイチコンコルド)
Forest Wildcat なし なし(勝ち鞍はダート1200mに集中)
Giant's Causeway サセックスS 英国際S、愛チャンピオンS
フジキセキ 朝日杯3歳S 弥生賞
ディープインパクト なし 3歳クラシック三冠など
スクリーンヒーロー なし ジャパンカップ
ハービンジャー なし キングジョージ
3)ノーザンダンサーの血が重要

母父としてはノーザンダンサー系が主軸。毎年馬券に絡んでいて、勝ち馬10頭のうち3頭が父ノーザンダンサー系、7頭が母父ノーザンダンサー系となる。該当しないトーセンラーはノーザンダンサーの4×5(×5)というインブリードを持っていた。

◎プラス評価……母父ノーザンダンサー系
 ○プラス評価……ノーザンダンサーのインブリードを持つ
 ●マイナス評価…母父ナスルーラ系/マイナー系統

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 1 2 0 30 3.3% 10.0% 10.0%
その他のヘイルトゥリーズン系 1 0 0 10 10.0% 10.0% 10.0%
ノーザンダンサー系 7 3 6 66 10.6% 15.2% 24.2%
ナスルーラ系 0 2 1 23 0.0% 8.7% 13.0%
ミスタープロスペクター系 1 1 0 31 3.2% 6.5% 6.5%
その他の系統 0 2 3 19 0.0% 10.5% 26.3%
4)芯の通った母系であることが望ましい

過去10年の勝ち馬は母・兄姉・近親にも活躍馬がズラリ。近5年でいうと、トーセンラーは兄が米G1馬、ダノンシャークは近親に凱旋門賞馬モンジュー、モーリスは祖母が女傑メジロモントレー、ミッキーアイルは曾祖母が米G1を4勝、ペルシアンナイトは近親にゴールドアリュール。母系の現役成績・繁殖成績が優秀なほど、期待大だ。

◎プラス評価……母系・近親にG1馬(または重賞勝ち馬)がいる

結論

母父SS系の成績じたいは低調なので、連覇を目指すペルシアンナイトやアエロリットは不安。エアスピネルとステルヴィオは父ミスタープロスペクター系、アルアインは母父ナスルーラ系で苦戦しそう。母父ミスタープロスペクター系のケイアイノーテックとロジクライも強く推せない。

父ディープインパクト×母父ノーザンダンサー系という馬に、ジュールポレール(兄はサダムパテック)、レッドアヴァンセ(兄にリディルなど)、ミッキーグローリーとカツジの兄弟(母が重賞ウィナー)と、面白そうな存在が揃う。

これらを上回るのがモズアスコット。父Frankelはノーザンダンサー系でマイルと2000mのG1勝ち馬、母父はノーザンダンサー系Hennessy、母は重賞ウィナー、近親にも重賞ウィナーと、好走条件を高いレベルで満たしている。

【モズアスコットの血統表】

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Frankel
  2008年 (英)
Galileo
 1998年
Sadler's Wells
1981年(米)
Northen Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
Urban Sea
1989年
Miswaki Mr.Prospector
Hopespringseternal
Allegretta Lombard
Anatevka
Kind
 2001年
Danehill
1986年(米)
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
モズアスコット
 Mozu Ascot(USA)
 牡 4歳 父 6歳・母11歳時産駒
 2014年 栗毛(米)
Razyana His Majesty
Spring Adjeu
Rainbow Lake
1990年
Rainbow Quest Blushing Groom
I Will Follow
Rockfest Stage Door Johnny
Rock Garden
Hennessy
 1993年(米)
Storm Cat
1983年 (米)
Storm Bird Northern Dancer
South Ocean
Terlingua Secretariat
Crimson Saint
Island Kitty
1976年
Hawaii Utrillo
Ethane
India
 2003年
T.C.Kitten Tom Cat
Needlebug
Misty Hour
 1995年
Miswaki
1978年(米)
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Hopespringseternal Buckpasser
Rose Bower
Our Tina Marie
1978年
Nijinsky Northern Dancer
Flaming page
Java Moon Graustark
Golden Trail