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21年日本ダービーを制したシャフリヤール
21年日本ダービー1着、21年ジャパンC3着、22年ドバイシーマクラシック(芝2410m)1着と、今回と近い距離でG1を2勝している。前走天皇賞(秋)はジャックドールを見ながら5、6番手で追走。最後の直線はじわじわと伸びていたものの、5着に終わった。上がり3ハロンを比較すると、勝ち馬イクイノックスや3着ダノンベルーガが32秒7〜8だったのに対して本馬は33秒6。全体的に上がりの時計が速すぎたか。今回は距離が400m延びることでスピードよりもスタミナが要求される分、上りの時計もかかるはず。着順アップは十分期待できそうだ。
共同通信杯で鮮烈な末脚を見せたダノンベルーガ
今年の日本ダービーは1番人気に支持されるも、ドウデュース、イクイノックス、アスクビクターモアに次ぐ4着で入線。悔しい結果に終わったが、非常にレベルが高い争いだった。アスクビクターモアが菊花賞、イクイノックスが天皇賞(秋)を制したことからも、ダービー上位馬の地力の高さがうかがえる。また、先週のマイルチャンピオンシップではセリフォスが古馬を撃破してG1を勝利。JRA所属の3歳馬に追い風が吹いているようだ。実際に春に比べて力をつけている感じがするし、前走天皇賞・秋(3着)以上の着順も十分狙えるだろう。
京都大賞典を大外から差し切ったヴェラアズール
5走前の淡路特別(2勝クラス・阪神芝2600m)は初めての芝だったが、見事に勝利。その後は3着2回を挟み、2走前のジューンS(3勝クラス・芝2400m)ではブレークアップ(後にアルゼンチン共和国杯を勝利)を1馬身3/4下して勝利。そして前走京都大賞典は直線大外から凄い末脚で差し切り、重賞初制覇を果たした。前半のペースは遅かったが、ラスト4ハロンのレースラップが11秒9-11秒3-10秒9-11秒7の流れを後ろから差し切るという並の馬ではできない芸当だった。今回はG1なので道中のペースが締まり、相手も強くなる。普通は大変とみるが、楽しみな面も大きい。
20年に無敗で牝馬3冠を達成した名馬だが、その後は故障による長期休養の影響もあり、勝利からは遠ざかっている。前走エリザベス女王杯は中団追走で、最後の直線は馬場の中ほどから一瞬伸びかけたが、坂を駆け上がったところで止まってしまった。同じエピファネイア産駒のエフフォーリアもスランプに陥っている印象があり、この状況の打破はなかなか難しいかもしれない。今回はデビューから手綱を取ってきた松山弘平騎手に替わり、マーカンド騎手が騎乗予定。凄い剛腕でガンガン追うタイプの騎手だが、これが吉と出るかどうか。
2走前の鳴尾記念は約1年4か月ぶりの長期休養明けだったが、見事に勝利して重賞初制覇を飾った。この時手綱を取ったレーン騎手が、今回も騎乗する予定なのは明るい材料だろう。ただ、前走オールカマーは3番人気で7着と敗退。馬場が良くない外目を回って追い上げて末脚不発に終わった。巻き返しを期待したいところだが、同レースで5着だったテーオーロイヤルや6着だったデアリングタクトはともに次走の重賞では1番人気で6着に敗れており、敗因はトラックバイアスだけではない可能性が高まっている。果たしてどこまで変わり身を見せられるか。
東京芝2400mは21年オークス1着、21年ジャパンC6着の実績がある。近2走は芝2000mと距離が短く、パンサラッサが引っ張る速いペースに対応を強いられた。それでも札幌記念は勝ち馬と1.4秒差の11着に終わったのに対して、天皇賞(秋)は勝ち馬と0.8秒差の8着と、内容・成績ともに良くはなっている。状態面がアップしたことと、東京コース替わりがプラスに働いたのだろう。昨年の本競走は上がり3ハロン34秒2とメンバー中2位(グランドグローリーと同じ)の脚を繰り出して6着。3着シャフリヤールとは0.3秒差だった。展開が向けば上位争いに加わっても不思議はない。
以前は芝1800〜2000mを中心に使われていて、最近芝2400m以上を走り始めた。3走前の日経賞はタイトルホルダーとクビ差の2着。2走前の目黒記念で待望の重賞初制覇。トップハンデタイの57.5キロを背負い、先行して息の長い末脚を使った。前走京都大賞典はヴェラアズールの強烈な瞬発力に屈して2着に終わったが、芝2400m以上は3戦1勝2着2回の成績だ。今回、いよいよG1初挑戦。相手は強いので、さすがに瞬発力勝負ではかなわないだろう。できれば内目の枠を引いたうえで、好位で立ち回り、うまいタイミングで抜け出す形に持ち込みたい。
フランスから遠征してきた3歳牡馬。父はFrankelなので日本でも馴染みがある血統だ。実績面ではフランスダービー(芝2100m)は5着と敗れたが、パリ大賞(芝2400m)でG1初制覇を飾った。レースは6頭立てで、シムカミルが逃げる展開のなか最後方で追走し、最後の直線で鋭く末脚を伸ばして差し切るという内容だった。その後は愛チャンピオンS(芝2000m)2着、凱旋門賞(芝2400m)10着という成績を経ての来日となった。軽くて速い時計が出る日本の芝に対応できるかが最大の鍵。鞍上はC.ルメールなので心強いが、果たしてどこまでやれるか。
フランスから遠征してきた6歳の牝馬。昨年のジャパンCでも来日し、8番人気で5着と外国馬の中では最先着を果たした。中団で追走し、最後の直線で外からじわじわと脚を伸ばしていた。外国馬が日本の軽い芝にいきなり対応するのは難しいものだが、本馬の場合は適性があったと見たい。また、左回りが得意(昨年のジャパンCの前までは連対率100%)というのも善戦できた要因かもしれない。近3走は欧州でトップクラスのG1で相手が強く、右回りのレースだった。いい状態で出走できれば、昨年のような走りが期待できそうだ。
3走前の天皇賞(春)では16着と惨敗したが、阪神芝3200mかつ初めての重賞がG1だった考えると、度外視するべきかもしれない。東京芝がベストで成績は【3.6.0.1】、連対率は90.0%を誇る。3勝はすべて芝2400mでマークし、前走アルゼンチン共和国杯ではブレークアップの2着と好走。スタミナが豊富でいいを脚を長く使えるので、適性距離は2400m以上だろう。今回、前走と同じような中団位置で、無理せずに追走できるかが鍵。あまり後ろからの競馬になってしまうと、最後にいくらいい脚を使っても差し切るのは厳しい。