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アーモンドアイ 死力を振り絞りラストランへ

アーモンドアイ
有終の美へ、さらなる伝説に挑むアーモンドアイ

前人未到の芝G1(JRA+海外)8勝を挙げた名牝は今回がラストランとなる。年内であれば有馬記念や香港国際競走という選択肢もあったが、8戦6勝(その内G1は5勝)の実績を誇る東京を最後の舞台に選んだ。ただ、その分ローテーションは詰まっており、前走天皇賞(秋)からは4週だ。2走前の安田記念(2着)はヴィクトリアマイルから3週だった。今年無敗でクラシック3冠を達成したコントレイル、無敗で牝馬3冠を成し遂げたデアリングタクトを迎え撃つにあたり、前走のダメージが残ったままでは苦しい。死力を振り絞り、有終の美を飾れるか。

コントレイル 無敗のクラシック3冠を達成

コントレイル
菊花賞では勝負強さをみせたコントレイル

日本競馬史上8頭目となるクラシック3冠を成し遂げた。無敗での達成は1984年のシンボリルドルフ、2005年のディープインパクトに続き、史上3頭目となった。前走菊花賞はアリストテレスとのデッドヒートの末、際どくクビ差での勝利。3000mの距離はこの馬にとっては長すぎたようで、ゴール前はかなり危なかった。辛勝だからといって評価を下げる必要はないし、今回の東京芝2400mはだいぶ走りやすくなる。3走前の日本ダービーでは好位追走から上がり3ハロン34秒0の脚でサリオス以下を圧倒した。無敗の連勝記録を伸ばし、G1・5勝目を狙う。

デアリングタクト キャリア5戦目で無敗の牝馬3冠に

デアリングタクト
次世代を担うチャンピオン候補のデアリングタクト

デビューから無敗で牝馬3冠を達成したのは史上初。しかも、キャリアはわずか5戦目だった。これ以上短いキャリアで記録が更新されることはおそらくないだろう。前走秋華賞は勝ったものの、上がり3ハロンは2位タイ。勝ち方はやや物足りない感じもしたが、休み明けの影響もあっただろう。その分今回は状態面でかなり上積みが見込めそう。この秋は最初からここを狙っていた雰囲気すらある。アーモンドアイとコントレイルを打倒できるかが最大の焦点。この両馬より斤量が2キロ軽い点は大きなアドバンテージ。2走前のオークスのときのような末脚を繰り出せるか。

グローリーヴェイズ 2019年香港ヴァーズを優勝

グローリーヴェイズ
京都大賞典で復活を遂げたグローリーヴェイズ

美浦・尾関知人厩舎所属の関東馬ながら意外にも東京芝の経験がない。意識的に避けている印象はなく、偶然のめぐり合わせか。左回りが心配ということもない。2走前の宝塚記念は17着と惨敗してしまったが、稍重馬場のなかタフな競馬になったのが敗因。前走京都大賞典は本来の力を取り戻し、見事に勝利を飾った。2019年の香港ヴァーズではラッキーライラックを下し優勝。同年天皇賞(春)ではフィエールマンとの大接戦の末、惜しくも2着と実力は十分。今回はかなりの強敵が揃ったが、上位に食い込んでも全く不思議はない。

 
カレンブーケドール 相手なりで2着が多い

通算成績は【2.6.2.1】と2着が多いのが特徴。3走前は昨年のジャパンCでスワーヴリチャードの2着、2走前の京都記念はクロノジェネシスの2着と強敵相手に善戦している。一方、前走オールカマーでは格下だったセンテリュオに敗れて重賞初制覇を先に越されてしまった。競馬場や距離、馬場もあまり関係なく、相手なりに走るタイプだ。今年のジャパンCは前年以上にレベルは高いが、本馬にとってはマイナス材料にならないかもしれない。ただ、東京芝の内側が荒れてきている点は気になる。馬場のいいところをうまく選んで通りたい。

キセキ 2018年のジャパンCは2着

2走前の京都大賞典はスタートで出遅れて後方追走から徐々に前へ進出。4コーナーから最後の直線へは、かなり外を回って入る形となった。結局、勝ったグローリーヴェイズとはわずか0.1秒差の2着。勝ちに等しい内容だった。前走天皇賞(秋)は好スタートを切り、3番手で追走。道中の手ごたえは悪くなかったが、追い比べで完全に見劣った。超スローペースでレースのラスト3ハロンが33秒6。上がりが速すぎて厳しかった。2018年のジャパンCは逃げて2着。このときのように乗り方に工夫は必要だが、距離延長はプラスになるかもしれない。

ワールドプレミア 有馬記念3着以来の休み明け

2019年の菊花賞で重賞初制覇。続く有馬記念では3着と、同じ3歳馬サートゥルナーリア(2着)とともに上位に入線した。豊富なスタミナと著しい成長力で、古馬のトップクラスとも互角に戦えることを証明した。しかし、有馬記念を走ったダメージが相当大きかったようだ。疲労が抜けず長期休養を余儀なくされ、今回約11か月ぶりのレースとなる。入念に調整されて仕上げは抜かりないはずだが、今回は相手が強いことに加えて、東京芝2400mが舞台。スタミナではなく、スピードや瞬発力が問われる。そのあたりの適性・対応もカギになる。

ユーキャンスマイル 今年は良馬場で走りたい

前走アルゼンチン共和国杯は1番人気に支持されたが伸び切れず4着に終わった。半年以上のブランクが初めてで、トップハンデの58キロも影響したかもしれない。まずは状態面の上積みを期待したいところ。東京芝の成績は【1.0.0.3】だが、左回りは内にもたれる心配がないので感触は悪くない。2019年のダイヤモンドSは快勝だったし、同年の天皇賞(秋)はメンバー中最速の上がりをマークして4着。同年のジャパンCは5着だったが、重馬場になってしまったことが非常に悔やまれる。良馬場だったら、もっと上位に迫れたかもしれない。

ミッキースワロー 馬場状態は味方しそう

今年3月の日経賞を制して重賞3勝目。2走前の天皇賞(春)ではフィエールマンの3着と好走した。今回のジャパンC出走予定メンバーのなかでは、ユーキャンスマイルとキセキに先着。芝3000m以上のレースは2017年の菊花賞(6着)以来だったが、結果を出したことで自身の成長を証明した。2018年のジャパンCはメンバー中最速の上がりをマークして5着。当時の馬場状態は内めを通った先行馬が止まらなく時計も速かった。そのときと比較すると今は馬場の内めが避けられる傾向であり、状況が全然違う。本馬にとっては走りやすいと言えるだろう。

ウェイトゥパリス 遅咲きの芦毛馬

フランスから遠征してきた7歳牡馬で、通算成績は36戦7勝。今年5月のシャンティイ大賞(G2・芝2500m)で重賞2勝目を挙げ、6月のガネー賞(G1・芝2100m)では後に凱旋門賞を勝つソットサスの2着と好走。続くサンクルー大賞(芝2400m)を勝ち、G1初制覇を果たした。遅咲きの芦毛馬で、今年ピークを迎えている。前走凱旋門賞は9着。極度の不良馬場で行われ、圧倒的1番人気のエネイブルが6着に沈んだほど。参考外とみていいかもしれない。東京の馬場は逆にこの馬には堅くて時計が速すぎるかもしれないが、果たしてどんな走りをみせるか。