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G1特集 第88回 東京優駿(日本ダービー)G1特集 第88回 東京優駿(日本ダービー)

有力馬情報

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エフフォーリア 無敗でのクラシック2冠達成へ

エフフォーリア
皐月賞を3馬身差で完勝したエフフォーリア

2番人気で出走した皐月賞はうまくインに潜り込んで4番手を追走。淀みないペースとなり、先団勢にとって楽ではない展開のなか、本馬は抜群の手ごたえで最後の直線に入ると、すぐに先頭に立って力強い伸び脚を披露。後続を一気に突き放し、2着タイトルホルダーに3馬身の差をつけてゴールした。終わってみれば地力やレースセンスが1頭だけ際立っていた。デビューから無傷の4連勝という成績も納得で、特に重賞の近2走は他馬の付け入る隙がない内容だ。牝馬サトノレイナスの挑戦を退けることができれば、2冠達成は目前だろう。

サトノレイナス 14年ぶりの快挙なるか

牝馬による日本ダービー制覇は、最も新しいところで2007年にウオッカが達成。14年前当時に比べると、現在ではこうした挑戦にそれほど大きな驚きはない。有馬記念やジャパンCを、牝馬が牡馬を負かして普通に勝つ時代であるというのも、そうした印象につながる。前走桜花賞はスタートが悪くて苦しい位置取りになったが、直線大外から凄い脚で追い込んで2着。上がり3ハロンは32秒9とメンバー中最速で、レースの上がり(3ハロン)より1.4秒も上回った。破壊力抜群の末脚は、東京でも存分に生きるはず。あとは2400mをこなせるかどうかだろう。

シャフリヤール 満を持して大舞台に登場

シャフリヤール
毎日杯を日本レコードタイで制したシャフリヤール

前走毎日杯は1番人気グレートマジシャンの猛追を振り切って勝利。日本レコードタイとなる1分43秒9(良)という凄いタイムをマークし、重賞初制覇を飾った。全兄に皐月賞や大阪杯を制したアルアインがいる良血馬らしく、本馬のポテンシャルも相当高い。おそらく本馬も平均的に速い流れを追走し、長くいい脚を使う競馬が得意そうだ。その意味ではダービーよりも皐月賞の方が向いていたかもしれない。ただ体調を万全にするため、皐月賞を回避して本競走に挑むことにした陣営の決断は尊重すべきだろう。この大舞台ですべての力を出し切りたい。

 
タイトルホルダー 地力で低評価を覆す

タイトルホルダー
弥生賞ディープインパクト記念を逃げ切ったタイトルホルダー

2走前の弥生賞ディープインパクト記念を逃げ切り重賞初制覇。スローペースに落とした展開がうまくはまった印象もあり、皐月賞では8番人気だった。3走前のホープフルSで4着と敗れていたことも評価が上がらなかった要因だろう。しかし、結果は粘り強い先行力を発揮して2着と好走。稍重馬場で時計がかかったことも幸いしたかもしれないが、地力なければできない走りだ。弥生賞で2着に下したシュネルマイスターが先日のNHKマイルCを制している点も、本馬に対する評価を見直す材料になるだろう。東京芝2400mに替わっても侮れない。

アドマイヤハダル 皐月賞は3番人気

重賞は未勝利ながら2走前の若葉Sの勝ちっぷりが素晴らしかった。ホープフルSで5着の実績があるシュヴァリエローズを3馬身離して快勝。このレースが高く評価されて、皐月賞では3番人気に支持された。レースは1枠から出て先団勢をみながら内で追走。最後の直線だけ外に出されてジリジリと脚を伸ばすも4着という結果だった。稍重馬場だったので、鋭い瞬発力を繰り出すのは厳しかったようだ。東京芝1800mのアイビーSで4着と敗れている点は少し気になるものの、良馬場の東京芝2400mであらためて期待したいところ。

ワンダフルタウン 青葉賞を制し重賞2勝目

2歳時は新潟芝1800mの未勝利戦を8馬身差(2歳レコード)で圧勝し、11月のラジオNIKKEI杯京都2歳Sで重賞初制覇を飾った。この時2着に下したラーゴムは、次走きさらぎ賞を勝利した。本馬は予定していたホープフルSに出走できず、皐月賞も回避。爪の治療などで調整が遅れてしまい、前走青葉賞で久々の戦線復帰を果たした。レースは先団勢をみながら進み、最後の直線は内から伸びてきたキングストンボーイとの追い比べをハナ差だけ制して重賞2勝目を飾った。もっと余裕を持って勝つ内容でないとダービーでは厳しそうだが、まだ底はみせていない。

ステラヴェローチェ 距離延長の東京でも

前走皐月賞はインの中団で進み、4コーナーでもじっと動かずに脚を溜めていた。最後の直線は前が開き、労せずに進路を確保できたことが大きかった。末脚を伸ばすもエフフォーリアとの差をあまり詰めることができなかったが、6番人気で3着という好結果は満足だろう。東京は不良馬場のサウジアラビアロイヤルCを完勝。しかし、2走前の共同通信杯は1番人気で5着と敗れた。結果的には強い相手が揃った一戦で、初めて経験するスローの瞬発力勝負に対応しきれなかったか。血統的には距離延長の心配はなく、コース替わりでも軽視はできない。

ヨーホーレイク 東京替わりが大きな魅力

ボレアス(レパードS)やカミノタサハラ(弥生賞)など、兄や姉に活躍馬が多数いる血統。本馬は新馬→紫菊賞とデビューから2連勝。その後はホープフルS3着、きさらぎ賞2着、皐月賞5着と重賞ではもう一歩の成績が続いているが、G1でも楽しみな高いポテンシャルを感じさせる。ここまでの5戦すべてで、メンバー中最速の上がりをマーク。特にきさらぎ賞はコース取りを考えると勝ちに等しい内容だったし、前走皐月賞で繰り出した末脚も光った。中山芝2000mから東京芝2400mに替わることで、大きな恩恵を受ける一頭だろう。

グレートマジシャン 東京芝2400mで本領発揮

勝ちっぷりが圧巻だったのは、2走前のセントポーリア賞。上がり3ハロンが33秒3と、メンバー中ダントツの末脚で2馬身半突き抜けた。2着に下したバジオウは後にプリンシパルSを制している。前走毎日杯は単勝1.9倍の圧倒的支持を受けたが、シャフリヤールにクビ差及ばずの2着と敗退。残念な結果だったが、道中で脚を溜めにくいペースのうえ、勝ち時計が猛烈に速かった。シャフリヤールの粘り腰も凄かったので、悲観する内容ではないだろう。血統的に2000mを超える距離で良さが出る可能性も高く、あらためて注目したい素質馬だ。

レッドジェネシス 京都新聞杯を制し勢い十分

初勝利は4戦目で、続くフリージア賞は6着と敗退したが、ここ2戦の充実ぶりが著しい。まず、2走前のゆきやなぎ賞を4馬身差で圧勝。勝ち時計は2分27秒9(稍重)だったが、馬場を考えると優秀なタイムだ。続く前走京都新聞杯(中京芝2200m)は中団よりも後ろから進み、3〜4コーナーの途中からスパート。道中のペースがあまり緩まない展開を、長くいい脚を使って差し切った。2400mの適性が高く、左回りも問題ないことがわかった。皐月賞組を中心に未対戦のライバルは多いが、勢いを武器にして上位争いに食い込みたい。