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ジャパンCを勝利したドウデュース
今秋は天皇賞(秋)を直線大外一気の末脚で勝利。続く前走ジャパンCもメンバー中最速となる上がり3ハロン32秒7の決め手で鮮やかに差し切った。この2レースは4コーナー先頭の馬が残るスローペースとなり、ドウデュースにとっては決して楽な展開ではなかったが、力でねじ伏せたと言える。今回はグランプリ連覇と同時に、史上3頭目(00年テイエムオペラオー、04年ゼンノロブロイに次ぐ)となる秋の古馬三冠制覇(ボーナス2億円)がかかる大きな一戦。持ち前の強靭な決め手でラストランを有終の美で飾ることができるか。
菊花賞を制したアーバンシック
日本ダービー11着以来の休み明けで出走した2走前のセントライト記念では、直線でうまく外に出されて末脚を伸ばし重賞初制覇。続く菊花賞は中団で脚を溜め、2周目の3〜4コーナーで徐々に動いて前に取りつき、直線は馬場の真ん中からしっかりと抜け出すという、長距離における理想的なレース運びで快勝した。春に比べて馬体重こそ変わらないが、自在性が身に付き、明らかにパワーアップしている印象を受ける。中山芝2500mでも十分力は発揮できるはず。初対戦となるドウデュースとどういった勝負になるか注目だ。
日本ダービーを勝利したダノンデサイル
日本ダービーは3枠5番から完璧なレース運びをして、ジャスティンミラノやシンエンペラーを下し勝利を飾った。対照的に前走菊花賞は不完全燃焼なレース内容で6着に敗退。道中はインの中団で折り合っていたが、2周目の3〜4コーナーあたりからポジションがどんどん下がってしまった。直線では大外に出されて脚を伸ばしていただけに、力負けでないのは明らかだ。距離2500mはこの馬にぴったりで、中山芝に替わるのも全く心配ない。ローテーションにゆとりがあるので、余力が十分残っていそうな点も魅力的。変わり身を期待したい。
昨年の天皇賞(秋)で大外から凄い脚で追い込みイクイノックスの2着と好走した際、上がり3ハロンはメンバー中1位で33秒7だった。そう考えると、近2走の展開はこの馬にとって厳しかったように思える。2走前の天皇賞(秋)は上がり3ハロン33秒0をマークし4着、前走ジャパンCは上がり3ハロン33秒3で5着であり、上がりの時計が速すぎたかもしれない。今回も展開が鍵になるものの、コースが替わる点はポイント。昨年の有馬記念はドウデュースが動いたときに一緒についていけなかったが、うまく立ち回ることができればチャンスはあるはず。
前走エリザベス女王杯は4番手で追走し、直線は入口で2番手に上がると、馬場の真ん中を通って堂々と抜け出して優勝。22年秋華賞以来となるG1・2勝目を飾った。牝馬の場合は、成績が崩れると立て直せず引退してしまうことも多いので、この復活劇は賞賛されていいだろう。エリザベス女王杯2着のラヴェルが次走チャレンジCを快勝した点も強調材料。本馬の場合、相手は格段に強くなるが、今の勢いと調子を持ってどこまで食い下がれるか。立ち回りは上手なタイプなので中山芝は合っている。距離2500mも長すぎるということはないだろう。
2走前の毎日王冠は直線で伸びを欠いて10着と敗退。前走はアメリカのデルマー競馬場に渡り、ブリーダーズカップターフに出走した。スタートで遅れて後方追走となったが、慌てずにじっくりと脚を溜め、勝負どころで馬群が一団になったところから外を回って直線に入り、猛然と末脚を伸ばして2着に入った。直線距離がわずか約280mというコースのなか、勝ち馬レベルスロマンスにクビ差まで迫るという強い内容だった。小回りの適性があり、中山芝は23年オールカマーを含み3勝をマーク。距離2500mも心配はなく、好勝負を期待したい。
今年の大阪杯でローシャムパークを2着に下してG1初制覇。宝塚記念3着を挟み、前走は天皇賞(秋)に出走した。1枠1番という恵まれた枠番を生かして、インの3番手で追走し、いい感じで直線へ。逃げたホウオウビスケッツに馬体を併せたかったが、決め手勝負で後れを取った感じで6着に終わった。今回は距離2500mがポイント。同じロードカナロア産駒でダービー4着の実績があったサートゥルナーリアが、19年に天皇賞(秋)6着→有馬記念2着という結果を残している。本馬も変わり身を見せることができるか。
昨年の有馬記念は8枠16番スタートながらC.ルメール騎手がうまく出して2番手に取りついた。直線ではドウデュースに交わされたが、タイトルホルダーを競り落として2着という価値ある内容だった。この時と同程度のパフォーマンスができるか、というのが今回の焦点。前走ジャパンCは8枠14番という不利な枠番ながら無理なく先行し、向正面で先頭に立ったドゥレッツァを見ながら2、3番手で追走という想定通りのレースはできた。ただ、直線での追い比べで敗れてしまい、勝ち馬とは0.6秒差の7着。大きくは負けていないものの、昨年と同じ状態は見込みづらいかもしれない。
今年は金鯱賞を圧勝し、続くクイーンエリザベス2世C(香港G1・芝2000m)ではロマンチックウォリアーとクビ差の2着。連覇を狙った札幌記念はまさかの4着に終わったが、前走コックスプレート(豪G1・芝2040m)は2着と好走。勝ち馬ヴィアシスティーナが強すぎて豪快にまくり切られたが、変わらず安定したパフォーマンスは見せているといっていいだろう。今回は23年天皇賞・秋(3着)に続く、2回目の国内G1参戦。距離2500mに対応できるかが鍵だが、高い地力があり小回りも苦にしないので、期待する価値は十分あるだろう。
22年ドバイシーマクラシック以降勝ち星がなく、印象が少し薄くなっている感じだが、崩れることなく走っているとも言える。昨年の有馬記念はドウデュースと0.3秒差の5着。今年に入っての成績は、ドバイシーマクラシック2着、札幌記念5着、ブリーダーズカップターフ3着。特に前走ブリーダーズカップターフは馬群の中に入ったことで、直線でローシャムパークよりも外に出すというロスがあったので、内容は決して悪くない。今回、善戦止まりではなく、突き抜けることができるか。