【アルゼンチン共和国杯 × 過去データ分析】前走3勝クラス組の軽視禁物!
2026/11/5(木)

秋華賞から続いたG1も今週はひと休み。平地重賞は京王杯2歳S、アルゼンチン共和国杯、みやこSとG2〜G3の3競走が行われる。今回はこのうちG2のハンデ戦・アルゼンチン共和国杯について、過去10年の傾向を分析してみたい。データの分析にはJRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用した。
近年は波乱含みに
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 1 | 3-3-1-3/10 | 30.0% | 60.0% | 70.0% |
| 2 | 2-0-1-7/10 | 20.0% | 20.0% | 30.0% |
| 3 | 2-0-5-3/10 | 20.0% | 20.0% | 70.0% |
| 4 | 0-2-1-7/10 | 0.0% | 20.0% | 30.0% |
| 5 | 0-3-0-7/10 | 0.0% | 30.0% | 30.0% |
| 6 | 1-1-1-7/10 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
| 7 | 0-1-0-9/10 | 0.0% | 10.0% | 10.0% |
| 8 | 0-0-0-10/10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 9 | 1-0-1-8/10 | 10.0% | 10.0% | 20.0% |
| 10 | 1-0-0-9/10 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
| 11〜 | 0-0-1-58/59 | 0.0% | 0.0% | 1.7% |
(表1 人気別成績)
人気別の成績では、1番人気【3.3.1.3】と3番人気【2.0.5.3】が複勝率70.0%の好成績をマーク。一方で7番人気以下は【2.1.2.94】と5頭しか馬券に絡んでおらず、ハンデ戦の割には穴馬の出番が少ないレースだ。
ただ、以前に比べると近年は波乱含みの様相を呈している。2010年代、2010〜19年のアルゼンチン共和国杯は平穏なレースで、10年のうち9回は3連単5万円未満に収まり、最高でも7万円台だった。しかし2020年以降の6回中4回は3連単8万円以上で、最高は23万馬券。11番人気以下や単勝40倍以上(過去10年【0.0.1.56】)ほどの人気薄になると苦しいが、ここ2年は10、9番人気馬が優勝しており、このあたりまでは要注意だ。
4歳が他を大きくリード、7歳以上のベテランを警戒
| 年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 近4年 | 同複勝率 |
| 3歳 | 2-0-1-1/4 | 50.0% | 50.0% | 75.0% | 0-0-0-1 | 0.0% |
| 4歳 | 4-4-5-21/34 | 11.8% | 23.5% | 38.2% | 2-1-2-8 | 38.5% |
| 5歳 | 1-3-4-44/52 | 1.9% | 7.7% | 15.4% | 0-0-2-18 | 10.0% |
| 6歳 | 1-1-1-34/37 | 2.7% | 5.4% | 8.1% | 0-1-1-18 | 10.0% |
| 7歳以上 | 2-2-0-28/32 | 6.3% | 12.5% | 12.5% | 2-2-0-12 | 25.0% |
(表2 年齢別成績)
年齢別の成績では3歳が複勝率75.0%を記録するが、今年は登録なし。その他では4歳が【4.4.5.21】と3着以内の好走馬の半数近くを占め、複勝率も38.2%と優秀だ。5歳【1.3.4.44】は好走馬こそ少なくないが複勝率は15.4%と目立たず、6歳【1.1.1.34】は同8.1%と苦戦。7歳以上が【2.2.0.28】同12.5%で、連対馬4頭はすべて近4年から出ているため警戒が必要だ。
前走G1組は前走10着以内+今回上位人気が条件
| 前走クラス・レース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 2勝 | 0-0-0-1/1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 3勝 | 1-2-6-9/18 | 5.6% | 16.7% | 50.0% |
| OPEN | 2-4-0-43/49 | 4.1% | 12.2% | 12.2% |
| G3 | 0-0-2-15/17 | 0.0% | 0.0% | 11.8% |
| G2 | 3-3-3-51/60 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
| G1 | 4-1-0-9/14 | 28.6% | 35.7% | 35.7% |
| 丹頂S(※) | 2-1-0-18/21 | 9.5% | 14.3% | 14.3% |
| オールカマー | 1-0-1-15/17 | 5.9% | 5.9% | 11.8% |
| 京都大賞典 | 0-1-1-23/25 | 0.0% | 4.0% | 8.0% |
(表3 前走クラス、主なレース別成績)
※丹頂SにはタイランドCとして施行された2024年を含む
前走クラス別で3着以内の好走馬が多いのは、3勝クラス組【1.2.6.9】とG2組【3.3.3.51】。この2つについては表4、表5で分析する。
その他では、前走G1組の勝率・連対率の高さが目立つ。この組の好走馬5頭はG1連対かG2勝ちの実績があり、前走10着以内かつ本競走では4番人気以内の支持を受けていた。
オープン特別組は2024、25年と連勝中。連対した6頭中5頭は前走で札幌芝2600m戦に出走して3着以内だった。このうち、札幌日経オープン組の2頭は同レース1番人気1着馬。丹頂S(2024年のタイランドCを含む)組の3頭は同レース3、5、9番人気と前走人気は問われない。
そしてG3組は連対なしの3着2回のみと劣勢。この3着馬2頭は前走1、2番人気で5着以内、そして本競走では3番人気という高い支持を受けていた。
3勝クラス組は昇仙峡S出走馬の信頼性が高い
| 年 | 馬名 | AR共和国杯 | 前走 | |||
| 人気 | 着順 | レース | 人気 | 着順 | ||
| 2016 | ヴォルシェーブ | 3 | 3 | 日本海S | 1 | 1 |
| 2017 | ソールインパクト | 7 | 2 | 六社S(※) | 3 | 3 |
| 2018 | ムイトオブリガード | 1 | 2 | 六社S(※) | 2 | 1 |
| マコトガラハッド | 11 | 3 | 六社S(※) | 8 | 3 | |
| 2019 | アフリカンゴールド | 1 | 3 | 六社S(※) | 2 | 1 |
| 2021 | フライライクバード | 3 | 3 | ムーンライトH | 1 | 1 |
| 2022 | ブレークアップ | 6 | 1 | 六社S(※) | 2 | 1 |
| 2023 | チャックネイト | 2 | 3 | 六社S(※) | 3 | 1 |
| 2024 | タイセイフェリーク | 6 | 3 | 昇仙峡S | 5 | 2 |
(表4 前走3勝クラスからの3着以内好走馬)
※六社Sは2024年以降の昇仙峡Sに相当
前走3勝クラス組は【1.2.6.9】とやや勝ち切れないが、複勝率50.0%を記録しており3連複の軸候補として有力だ。特に本競走まで中3週となる東京芝2400m戦の六社S(2023年まで)、昇仙峡S(2024年以降)に出走していた馬は【1.2.4.3】で複勝率は70.0%と非常に高い。前走は3着以内が条件で、前走3番人気以内ならなお良い。
G2組は休養明けの馬が狙い
| 年 | 馬名 | AR共和国杯 | 前走 | 主なG2実績 | |||
| 人気 | 着順 | レース | 人気 | 着順 | |||
| 2019 | ムイトオブリガード | 2 | 1 | 目黒記念 | 2 | 5 | 前年2着 |
| 2020 | オーソリティ | 3 | 1 | 青葉賞 | 3 | 1 | 青葉賞1着 |
| サンアップルトン | 9 | 3 | オールカマー | 7 | 6 | 日経賞4着 | |
| 2021 | マイネルウィルトス | 4 | 2 | 札幌記念 | 11 | 4 | 札幌記念4着 |
| 2023 | ゼッフィーロ | 1 | 1 | オールカマー | 7 | 3 | オールカマー3着 |
| マイネルウィルトス | 5 | 2 | 京都大賞典 | 8 | 6 | 前々年2着 | |
| ヒートオンビート | 4 | 3 | 京都大賞典 | 4 | 9 | 目黒記念1着 | |
| 2024 | クロミナンス | 1 | 2 | 目黒記念 | 2 | 3 | 日経賞2着 |
| 2025 | ディマイザキッド | 3 | 3 | 毎日王冠 | 7 | 4 | 毎日王冠4着 |
(表5 前走G2からの3着以内好走馬)
前走G2組の好走馬9頭に共通するのはG2競走で4着以内の実績があったことで、芝2200m以上での4着以内が理想。前走着順はあまり気にならず、ひと桁着順であれば問題ない。
この組は【3.3.3.51】と好走馬こそ多くても複勝率15.0%など好走確率は低い。これは該当馬の多い京都大賞典組【0.1.1.23】同8.0%、オールカマー組【1.0.1.15】同11.8%と秋のG2を使ってきた馬の不振が大きく影響しており、中9週以上であれば【2.2.0.11】連対率26.7%と悪くない。
【結論】
昇仙峡S組のレッドバンデに注目
多くの好走馬を出しているのは前走3勝クラス組とG2組。3勝クラス組では昇仙峡Sを1番人気で勝ってきたレッドバンデが有力だ。前走3勝クラスから中3週で出走してきた馬は【1.2.4.3】で複勝率70.0%の好成績。4歳という年齢もプラス材料になる。既にG1、G2で上位を争った実績もあり、相手強化の一戦でも期待していいだろう。
前走G2組は既に秋のレースに出走している馬は苦戦傾向にあり、目黒記念1着以来のファイアンクランツ、同7着のキングズパレスに注目したい。ファイアンクランツは前走や青葉賞などでG2・4着以内をクリアする4歳馬。キングズパレスは表1からあまり人気薄になってしまうと減点が必要なものの、昨年のG2・金鯱賞で3着があり、7歳馬という点も近年の傾向からはプラスと考えられる。
その他の組では、札幌日経オープンを1番人気で勝ってきたミラージュナイト(4歳)と、今回3番人気以内の支持を得られた場合のドゥラドーレス(7歳、前走新潟大賞典1番人気4着)が好走条件をクリア。もう少し加えるなら3勝クラス組の4歳馬・ジョイボーイや、秋既出走のG2組・マイネルエンペラー、メイショウゲキリンあたりが挙げられる。
ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


