第1874回【菊花賞 × 過去データ分析】三冠に挑むロブチェン 春の実績と夏の成長、菊花賞で狙うのは?|競馬情報ならJRA-VAN

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【菊花賞 × 過去データ分析】三冠に挑むロブチェン 春の実績と夏の成長、菊花賞で狙うのは?

2026/10/22(木)

今週の日曜日に京都競馬場で菊花賞が行われる。人気の中心は、皐月賞・日本ダービーの二冠を達成したロブチェンだろう。前哨戦の神戸新聞杯も制し、クラシック三冠に向けて弾みをつけた。史上9頭目のクラシック三冠馬が誕生するのか、それともそれを阻む新星が現れるのか。いつものようにJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用し、過去10年(2016〜2025年)のデータを分析する。なお、2021・2022年は阪神開催だった。

菊花賞好走馬の春の実績をチェック

年 着順 馬名 人気 ※ 前走レース名 前着
2025年 1 エネルジコ 1 − 新潟記念G3 2
2 エリキング 2 △ 神戸新聞G2 1
3 エキサイトバイオ 13 − ラジオNIHG3 1
2024年 1 アーバンシック 2 △ セントラG2 1
2 ヘデントール 4 − 日本海S・3勝 1
3 アドマイヤテラ 7 − 茶臼山H・2勝 1
2023年 1 ドゥレッツァ 4 − 日本海S・3勝 1
2 タスティエーラ 2 ◎ 東京優駿G1 1
3 ソールオリエンス 1 ◎ セントラG2 2
2022年 1 アスクビクターモア 2 ○ セントラG2 2
2 ボルドグフーシュ 7 − 神戸新聞G2 3
3 ジャスティンパレス 4 △ 神戸新聞G2 1
2021年 1 タイトルホルダー 4 ○ セントラG2 13
2 オーソクレース 3 − セントラG2 3
3 ディヴァインラヴ 6 − 木曽川特・2勝 1
2020年 1 コントレイル 1 ◎ 神戸新聞G2 1
2 アリストテレス 4 − 小牧特別・2勝 1
3 サトノフラッグ 5 △ セントラG2 2
2019年 1 ワールドプレミア 3 − 神戸新聞G2 3
2 サトノルークス 8 △ セントラG2 2
3 ヴェロックス 1 ◎ 神戸新聞G2 2
2018年 1 フィエールマン 7 − ラジオNIHG3 2
2 エタリオウ 2 △ 神戸新聞G2 2
3 ユーキャンスマイル 10 − 阿賀野川1000 1
2017年 1 キセキ 1 − 神戸新聞G2 2
2 クリンチャー 10 △ セントラG2 9
3 ポポカテペトル 13 − 阿賀野川1000 1
2016年 1 サトノダイヤモンド 1 ◎ 神戸新聞G2 1
2 レインボーライン 9 △ 札幌記念G2 3
3 エアスピネル 6 △ 神戸新聞G2 5

(表1 過去10年の菊花賞3着以内馬)

※春のクラシック実績
◎…皐月賞・日本ダービーの両方で3着以内
○…皐月賞・日本ダービーの片方のみで3着以内
△…いずれか、または両方に出走したが3着以内なし
−…皐月賞・日本ダービーのどちらも不出走

まず、菊花賞で3着以内に入った馬の春のクラシック実績を調べ、以下の4つのパターンに分類してみた。「◎」は皐月賞・日本ダービーの両方で3着以内、「○」は皐月賞・日本ダービーの片方のみで3着以内、「△」はいずれか、または両方に出走したが3着以内はなく、「−」はどちらも不出走という分類だ。

結果は◎が5頭(1着2頭、2着1頭、3着2頭)、○が2頭(1着2頭)、△が9頭(1着1頭、2着5頭、3着3頭)、−が14頭(1着5頭、2着4頭、3着5頭)となった。春のクラシック出走馬が16頭、同不出走馬が14頭と、ほぼ半数ずつに分かれた。

皐月賞・日本ダービーの両方で3着以内に入った馬については、菊花賞で好走できなかった馬も含めて少し掘り下げる。2016年はディーマジェスティ(皐月賞1着・日本ダービー3着)が菊花賞4着、2018年はエポカドーロ(皐月賞1着・日本ダービー2着)が菊花賞8着、2021年はステラヴェローチェ(皐月賞3着・日本ダービー3着)が菊花賞4着という結果だった。結果を振り返ると、春の実績だけでなく、芝3000mへの適性も問われた印象を受ける。これらの馬も含め、皐月賞・日本ダービーの両方で3着以内に入った馬の菊花賞成績は【2-1-2-3】(すべて1〜3番人気、勝率25.0%、複勝率62.5%)だった。

2021年の菊花賞を勝ったタイトルホルダーは皐月賞2着、2022年の菊花賞を勝ったアスクビクターモアは日本ダービー3着の実績により、「○」に該当する。さらに、この両馬には弥生賞ディープインパクト記念を勝ち、皐月賞では4コーナーを1番手で通過したという共通点があった。

「△」に該当した9頭中6頭は、前走の神戸新聞杯かセントライト記念で2着以内だった。残る3頭は2016年2着レインボーライン、同3着エアスピネル、2017年2着クリンチャーだった。

そして「−」に該当した14頭中7頭は前走が芝1800〜2400mの重賞で3着以内、残る7頭は前走が2勝クラス・3勝クラスの芝2200mで1着だった。前走重賞組には菊花賞トライアルだけでなく、ラジオNIKKEI賞や新潟記念といった芝1800〜2000mのG3が含まれるのがポイントだ。

前走3勝クラス組の方が優秀

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1勝 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2勝 0-  1-  4- 36/ 41 0.0% 2.4% 12.2% 0 73
3勝 1-  1-  0-  7/  9 11.1% 22.2% 22.2% 81 50
OPEN非L 0-  0-  0-  0/  0          
OPEN(L) 0-  0-  0-  0/  0          
G3 2-  0-  1-  9/ 12 16.7% 16.7% 25.0% 152 150
G2 7-  7-  5- 87/106 6.6% 13.2% 17.9% 28 48
G1 0-  1-  0-  2/  3 0.0% 33.3% 33.3% 0 53

(表2 菊花賞の前走クラス別成績、過去10年)

表2は菊花賞の前走クラス別成績。前走2勝クラス組は【0-1-4-36】(連対率2.4%、複勝率12.2%)だったのに対し、3勝クラス組は【1-1-0-7】(勝率11.1%、連対率・複勝率22.2%)で、好走率で上回っている。ただし、3勝クラス組は9頭とサンプルが少ない点には注意したい。3勝クラス組で好走した2023年1着ドゥレッツァ、2024年2着ヘデントールは、ともに前走の日本海S(新潟芝2200m)を勝ち、菊花賞当日は4番人気に支持された。前走2勝クラス組は、菊花賞当日3〜5番人気(1〜2番人気の馬はいない)に絞っても【0-1-0-4】(連対率・複勝率20.0%)という成績だった。

【結論】

ロブチェンが三冠達成か

春のクラシック実績に応じた「◎」「○」「△」「−」の4パターンごとに、今年の有力馬を探ってみたい。

まず、「◎」に該当するのはロブチェンだけ。皐月賞・日本ダービーの両方で3着以内に入った馬の菊花賞での複勝率は62.5%で、全幅の信頼を置けるほどではないかもしれない。ただ、ロブチェンは春の二冠をともに制し、2歳時にはホープフルSも勝っている。G1・3勝という実績は図抜けている。派手さはないものの、どんな位置からでも競馬ができる高い自在性が魅力で、中心馬にふさわしい存在と見る。

「○」に該当するのはバステール。弥生賞ディープインパクト記念を勝っているが、タイトルホルダーやアスクビクターモアとはタイプが全く異なり、皐月賞で11着に敗れている点は気になる。それでも日本ダービー3着は地力の証しだろう。

「△」の有力馬としてはゴーイントゥスカイに注目したい。青葉賞1着、日本ダービー4着の実績を評価。前走のセントライト記念は馬場に泣かされた可能性が高いので、度外視したい。

「−」の注目馬はやはりダノンヒストリー。前走2勝クラス組という点では、データから強く推奨しづらい。ただ、同馬は長期休養を挟み、復帰後もゆったりとしたローテーションを組んでおり、3勝クラスにも菊花賞トライアルにも出走していない。そこで、過去10年で前走2勝クラスを勝ち、菊花賞前までのキャリアが4戦だった馬の菊花賞成績を調べると、【0-0-0-4】だった。この中には、後にダイヤモンドSを制したグロンディオーズ(菊花賞13着)がおり、長距離適性が高くても大敗した例がある。また、2019年に4番人気で10着だったヒシゲッコウは、1勝クラス(函館芝2000m)、2勝クラス(阿寒湖特別)と連勝して挑んでおり、今回のダノンヒストリーに似た臨戦過程だった。一方で、前走2勝クラス組の2020年2着アリストテレス、2021年3着ディヴァインラヴは、ともにエピファネイア産駒だった。ダノンヒストリーも同産駒で、近2走の勝ち方からは高い長距離適性がうかがえる。データ上の不安と、血統やレース内容からの期待が交錯する馬という印象だ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


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