【シルクロードS × 過去データ分析】京都開催では波乱の連続! 今年の主役候補は?
2026/1/29(木)

春の短距離G1・高松宮記念へ向けた一戦、シルクロードS。本番まではまだ2カ月近くあるが、過去10年の高松宮記念優勝馬10頭のうち5頭はその前走でシルクロードSに出走しており、G3のハンデ戦ながらも有力なステップレースとなっている。今回はこのシルクロードSについて、過去10年のうち京都競馬場で行われた7回(2016〜20、24〜25年)を対象に、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用して分析したい。
京都開催時は穴馬の好走多数
| 人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 参考:中京開催時 |
| 1 | 1-1-0-5 | 14.3% | 28.6% | 28.6% | 0-0-1-2 |
| 2 | 2-0-0-5 | 28.6% | 28.6% | 28.6% | 2-0-1-0 |
| 3 | 2-0-1-4 | 28.6% | 28.6% | 42.9% | 0-1-1-1 |
| 4 | 1-1-1-4 | 14.3% | 28.6% | 42.9% | 1-0-0-2 |
| 5 | 0-2-0-5 | 0.0% | 28.6% | 28.6% | 0-0-0-3 |
| 6 | 0-1-0-6 | 0.0% | 14.3% | 14.3% | 0-0-0-3 |
| 7 | 0-0-1-6 | 0.0% | 0.0% | 14.3% | 0-1-0-2 |
| 8 | 0-0-1-6 | 0.0% | 0.0% | 14.3% | 0-0-0-3 |
| 9 | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% | 14.3% | 0-0-0-3 |
| 10 | 0-1-0-6 | 0.0% | 14.3% | 14.3% | 0-1-0-2 |
| 11〜 | 0-1-3-43 | 0.0% | 2.1% | 8.5% | 0-0-0-21 |
(表1 人気別成績)
京都開催時の人気別の成績は、3番人気と4番人気が複勝率42.9%のトップタイで、優勝馬は7頭中6頭が4番人気以内。ただ5番人気以下から3着以内に好走した馬もかなり多く、12番人気までは各人気から1頭以上が馬券に絡んでいる(ほかに15番人気が3着1回)。3連単の配当は7回中5回が10万円以上で、最高は9→10→4番人気で決まった昨年の32万5810円。中京代替時の3回(2021〜23年)がいずれも5万円未満だったのとは対照的だ。
4、5歳が優勢。関東馬は勝利なし
| 年齢・所属 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 4歳 | 3-2-1-18/24 | 12.5% | 20.8% | 25.0% |
| 5歳 | 2-4-2-22/30 | 6.7% | 20.0% | 26.7% |
| 6歳 | 1-1-2-24/28 | 3.6% | 7.1% | 14.3% |
| 7歳以上 | 1-0-2-32/35 | 2.9% | 2.9% | 8.6% |
| 関東馬 | 0-2-3-23/28 | 0.0% | 7.1% | 17.9% |
| 関西馬 | 7-5-4-73/89 | 7.9% | 13.5% | 18.0% |
(表2 年齢・東西所属別成績)
年齢別では4歳が勝率と連対率でトップ、複勝率は5歳がトップで、好走馬数もこの4〜5歳で21頭中14頭を占めている。また、東西の所属別では関西馬が全7勝を挙げ、関東馬は勝利なし。加えて関東馬の好走馬5頭中4頭は5番人気以内だった。
前走中央G2・G3組が好成績
| 前走クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
| 3勝 | 0-1-1-10/12 | 0.0% | 8.3% | 16.7% |
| OPEN | 1-3-3-55/62 | 1.6% | 6.5% | 11.3% |
| 中央G3 | 3-2-1-14/20 | 15.0% | 25.0% | 30.0% |
| 中央G2 | 2-1-2-5/10 | 20.0% | 30.0% | 50.0% |
| 中央G1 | 1-0-0-11/12 | 8.3% | 8.3% | 8.3% |
| 地方 | 0-0-0-1/1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
(表3 前走クラス別成績)
前走クラス別では、中央G2組が【2.1.2.5】で複勝率50.0%の好成績。中央G3組は【3.2.1.14】同30.0%と複勝率ではG2組に水をあけられているが、勝率・連対率はG2組に迫る数字を残している。オープン特別組は最多の好走馬7頭を出しているものの、好走確率では劣勢だ。
なお、3勝クラス組の好走馬2頭はどちらも4歳馬で、前走は12月の芝1200m戦を3番人気以内で勝っていたが、今年は同タイプの登録なし。そして中央G1組で好走した2018年のファインニードルは前年秋のスプリンターズS以来。今年は前走スプリンターズS組の登録はなかった。
前走中央G2・G3組は中4〜13週なら高複勝率
| 年 | 馬名 | シルクロードS | 前走 | |||
| 人気 | 着順 | レース | 人気 | 着順 | ||
| 2016 | ダンスディレクター | 2 | 1 | 阪神C | 5 | 2 |
| 2017 | ダンスディレクター | 3 | 1 | 阪神C | 6 | 4 |
| 2018 | セイウンコウセイ | 5 | 2 | 京阪杯 | 5 | 7 |
| フミノムーン | 15 | 3 | スワンS | 11 | 17 | |
| 2019 | ダノンスマッシュ | 1 | 1 | 京阪杯 | 1 | 1 |
| エスティタート | 11 | 2 | 京阪杯 | 8 | 5 | |
| 2020 | アウィルアウェイ | 3 | 1 | 京阪杯 | 6 | 4 |
| 2024 | ルガル | 2 | 1 | 京阪杯 | 1 | 2 |
| アグリ | 1 | 2 | 阪神C | 2 | 3 | |
| エターナルタイム | 3 | 3 | 富士S | 2 | 6 | |
| 2025 | ウインカーネリアン | 4 | 3 | 京阪杯 | 3 | 2 |
(表4 前走G2・G3からの3着以内好走馬)
前走中央G2・G3組の好走馬は表4の11頭。2桁人気で好走した馬も2頭いるが、他の9頭は5番人気以内と全体としては人気サイドの馬が多い。好走馬11頭の前走はすべて前年の10月中旬から12月で、レース間隔としては中4〜13週。この「前走中央G2・G3、中4〜13週」を満たす馬は【5.3.3.12】複勝率47.8%の好成績だ。
もう少し細かく見ると、G3組の好走馬6頭はいずれも前走で京阪杯に出走しており、うち5頭は同レース5着以内。また、好走馬6頭は前走(京阪杯)以外の重賞で馬券に絡んだ経験があった(5頭は連対経験あり)。
一方、G2組は好走した5頭のうち2頭は前走6着以下と、前走着順はさほど気にしなくても良さそうな印象を受ける。そして好走馬5頭の前走は阪神Cなどすべて芝1400m以上。うち4頭は今回と同じ芝1200mの重賞で馬券圏内に入った実績を持っており、残る1頭・昨年3着のエターナルタイムはシルクロードSが芝1200m戦初出走だった。
穴党注目の前走オープン特別組
| 年 | 馬名 | シルクロードS | 前走 | |||
| 人気 | 着順 | レース | 人気 | 着順 | ||
| 2016 | ローレルベローチェ | 5 | 2 | 淀短距離S | 1 | 1 |
| ワキノブレイブ | 11 | 3 | 4 | 8 | ||
| 2017 | セイウンコウセイ | 4 | 2 | 5 | 1 | |
| セカンドテーブル | 7 | 3 | 2 | 2 | ||
| 2019 | ティーハーフ | 12 | 3 | 9 | 3 | |
| 2025 | エイシンフェンサー | 9 | 1 | カーバンクルS | 11 | 1 |
| グランテスト | 10 | 2 | 淀短距離S | 7 | 3 | |
(表5 前走オープン特別からの好走馬)
前走オープン特別組は前述のように好走確率ではG2・G3組に及ばない。しかし表5にあるように、2桁人気馬3頭など好走馬7頭すべてが本競走4番人気以下と穴党なら特に見逃せない存在になる。
好走馬の前走は淀短距離S(6頭)かカーバンクルS(1頭)で、どちらも年明けの芝1200m戦(シルクロードSまで中1〜2週)。そして7頭中6頭は前走で3着以内に入っていた。これらすべてを満たす「前走芝1200mのオープン特別で3着以内」かつ「前走から中1〜2週で今回4番人気以下」に該当する馬は【1.3.2.8】で複勝率42.9%の好成績になる。表4本文で記した「前走G2・G3から中4〜13週」に比べると条件が多い上に複勝率も少し低いが、穴馬の激走が多いため該当馬がいればぜひとも注目したい。
【結論】
昨年の覇者・エイシンフェンサーの連覇達成か!?
前走クラス別でトップの複勝率50.0%を記録していたのが前走中央G2組。今年はエイシンフェンサー、カリボール、ダノンマッキンリーの阪神C組3頭が登録しているが、このうちG2組の好走条件である1200mの重賞で3着以内の好走実績を持つのは、昨年のシルクロードS優勝馬・エイシンフェンサー1頭だ。6歳という年齢は少し割引が必要ながら、2019年には6歳牝馬エスティタートが2着に入っており、連覇のチャンスも十分にある。
前走中央G3組で、前走の京阪杯5着以内かつ他の重賞で馬券に絡んだ実績を持つ馬はレイピア(京阪杯4着、葵S3着)1頭のみ。京阪杯組の好走馬6頭すべてが該当する同レース7着以内にまで対象を広げれば、アブキールベイやヤマニンアルリフラも候補になる。いずれも好走確率の高い4〜5歳馬だ。
そしてオープン特別組で表5の条件に合致しそうなのはカーバンクルS2着のカルロヴェローチェと、淀短距離S3着のセッションだろうか。どちらもあまり人気はなさそうで、穴馬の好走が目立つオープン特別組なだけにかなり楽しみな存在だ。一方、1番人気で淀短距離Sを勝ったヤブサメは「今回4番人気以下」になるかどうかがカギ。クリアするようならこの馬も有力だ。
ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


