第1824回 【アルゼンチン共和国杯 × 過去データ分析】ハンデ戦でも人気馬が安定の一戦!|競馬情報ならJRA-VAN

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【アルゼンチン共和国杯 × 過去データ分析】ハンデ戦でも人気馬が安定の一戦!

2025/11/6(木)

東京競馬場の芝2500mを舞台に争われるG2競走・アルゼンチン共和国杯。ジャパンCに向けては中2週とレース間隔に余裕がないため、年末の有馬記念や来春の天皇賞を目指す馬が多く出走するレースだ。今回はこのアルゼンチン共和国杯について、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用して過去の傾向を分析してみたい。

ハンデ戦でも人気馬が安定

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 4-2-1-3/10 40.0% 60.0% 70.0%
2 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0%
3 2-0-5-3/10 20.0% 20.0% 70.0%
4 0-3-1-6/10 0.0% 30.0% 40.0%
5 0-3-0-7/10 0.0% 30.0% 30.0%
6 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
7 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
8〜9 0-0-1-19/20 0.0% 0.0% 5.0%
10〜11 1-0-1-18/20 5.0% 5.0% 10.0%
12〜 0-0-0-49/49 0.0% 0.0% 0.0%

(表1 人気別成績)

人気別の成績は、1番人気【4.2.1.3】と3番人気【2.0.5.3】が複勝率70.0%をマーク。特に1番人気は勝率40.0%や連対率60.0%も高い。また、6番人気以内であればすべて連対率20.0%以上・複勝率30.0%以上で、7番人気以下はそれぞれ10.0%以下と、この6、7番人気を境にして好走確率に差がついている。ハンデ戦ではあるが、穴馬の出番はあまり多くないレースだ。

今年は3歳馬不在で、4歳馬が中心

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 1〜3番人気 同複勝率
3歳 2-0-2-1/5 40.0% 40.0% 80.0% 2-0-2-1/5 80.0%
4歳 5-3-4-22/34 14.7% 23.5% 35.3% 4-1-2-4/11 63.6%
5歳 1-3-4-45/53 1.9% 7.5% 15.1% 1-0-3-5/9 44.4%
6歳 1-2-1-29/33 3.0% 9.1% 12.1% 1-0-0-3/4 25.0%
7歳以上 1-2-0-31/34 2.9% 8.8% 8.8% 0-1-0-0/1 100.0%

(表2 年齢別成績)

年齢別では3歳が抜群の成績を収めているが、今年は登録なし。4歳が【5.3.4.22】と半数の5勝を挙げ、複勝率も35.3%と上々の成績を残している。人気馬にかぎった信頼性でも5、6歳に差をつけており、4歳馬中心という見立てでいいだろう。

前走G1組が好成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2勝 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0%
3勝 2-2-6-9/19 10.5% 21.1% 52.6%
OPEN 1-3-0-42/46 2.2% 8.7% 8.7%
中央G3 0-0-2-16/18 0.0% 0.0% 11.1%
中央G2 3-4-2-51/60 5.0% 11.7% 15.0%
中央G1 4-1-1-9/15 26.7% 33.3% 40.0%

(表3 前走クラス別成績)

前走クラス別の成績では、3勝クラス組が複勝率52.6%、G1組が同40.0%で、他を大きくリードしている。ただ、3勝クラス組の好走馬10頭はすべて前走3着以内(7頭は前走1着)で、今年は該当馬不在だ。対してG1組は、前走馬券圏外から巻き返した馬が好走馬6頭中5頭を占めており、今年は前走G1組を重視したい。そのG1組のうちレース間隔が半年以内だった馬は【3.0.1.4】で、複勝率は50.0%とさらに高くなる。

残る前走オープン特別、G3、G2の中では、G3組のみ連対なし。また、G3組の好走馬2頭は前走2番人気以内かつ本競走3番人気以内だったが、本年の登録馬には前走G3で2番人気以内だった馬はいない。よって、今年は前走G1組以外なら、G2組かオープン特別組が候補になる。

前走G2組は、G2で4着以内の実績が必要

馬名 AR共和国杯 前走 主なG2実績
人気 着順 レース 人気 着順
2015 メイショウカドマツ 4 2 オールカマー 10 7 目黒記念4着
2019 ムイトオブリガード 2 1 目黒記念 2 5 前年2着
2020 オーソリティ 3 1 青葉賞 3 1 青葉賞1着
サンアップルトン 9 3 オールカマー 7 6 日経賞4着
2021 マイネルウィルトス 4 2 札幌記念 11 4 札幌記念4着
2023 ゼッフィーロ 1 1 オールカマー 7 3 オールカマー3着
マイネルウィルトス 5 2 京都大賞典 8 6 前々年2着
ヒートオンビート 4 3 京都大賞典 4 9 目黒記念1着
2024 クロミナンス 1 2 目黒記念 2 3 日経賞2着

(表4 前走G2からの好走馬)

前走G2から本競走で3着以内に好走したのは表4の9頭。前走着順はひと桁に収まっていれば問題ない。注目は表の右に記したG2実績で、9頭すべてG2で4着以内に入った経験があった。なお、好走馬9頭中8頭は前走が芝2200m以上だった。

オープン特別組なら、重賞勝ち馬か近走安定している馬

馬名 AR共和国杯 前走 実績等
人気 着順 レース 人気 着順
2019 タイセイトレイル 5 2 丹頂S 3 3 1月以降【3.2.4.0】
2020 ラストドラフト 6 2 ケフェウスS 2 8 京成杯1着
2022 ハーツイストワール 5 2 札幌日経OP 1 1 過去1年【3.4.0.2】
2024 ハヤヤッコ 10 1 タイランドC 5 3 函館記念1着

(表5 前走オープン特別からの好走馬)

前走オープン特別からの好走馬は4頭。うち3頭は前走3着以内、残る1頭は前走2番人気だった。また、ラストドラフトとハヤヤッコは重賞勝ち馬。そしてタイセイトレイルは年明けから一度も馬券圏外がなく、ハーツイストワールは過去1年で連対を外したのが2回だけ(1回はG1)。重賞未勝利馬なら安定感を重視したい。

【結論】

ローシャムパークが最有力。G2・オープン特別組にも注意

前走3勝クラス組とG1組が好成績を残すアルゼンチン共和国杯。今年の3勝クラス組は好走条件に合致しないため、唯一のG1組・ローシャムパークが有力候補になる。昨秋のBCターフ2着馬。年齢は6歳だが、前走G1組の6歳馬は【1.0.0.1】のため減点は不要だろう。前走(宝塚記念15着)は少々負けすぎの感もあるが、それでも今回上位人気に推されそうなのはプラス材料だ。

G2組では、ディマイザキッドとホーエリートが好成績を残す4歳馬で、前走ひと桁着順+G2・4着以内の実績馬。5歳以上ではシュトルーヴェ、レーベンスティール(回避の見込み)も条件を満たす。中では前走が芝2200m以上だったホーエリートが上位だろうか。オープン特別組なら、4歳馬で重賞を除けば連対率100%のスティンガーグラスを挙げておきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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