第1821回 【秋華賞 × 過去データ分析】前走と生産者成績から浮かび上がる有力馬はこれだ!|競馬情報ならJRA-VAN

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【秋華賞 × 過去データ分析】前走と生産者成績から浮かび上がる有力馬はこれだ!

2025/10/16(木)

今週から秋の新潟開催がスタートし、東京・京都・新潟の3場開催となる。日曜京都では3歳牝馬G1の秋華賞が行われる。オークスを含めて重賞3連勝中のカムニャックが連勝を伸ばすのか、大いに注目だ。それでは2021年・22年の阪神開催を含めた過去10年のデータから今年の秋華賞で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

勝ち馬は4番人気以内。4番人気以内なら関東馬優勢

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 5-  0-  1-  4/ 10 50.0% 50.0% 60.0% 91 72
2番人気 0-  3-  2-  5/ 10 0.0% 30.0% 50.0% 0 83
3番人気 3-  1-  2-  4/ 10 30.0% 40.0% 60.0% 183 128
4番人気 2-  2-  0-  6/ 10 20.0% 40.0% 40.0% 158 107
(4番人気以内) 10-  6-  5- 19/ 40 25.0% 40.0% 52.5% 108 97
(美浦所属馬) 3- 2- 2- 4/11 27.3% 45.5% 63.6% 113 103
(栗東所属馬) 7- 4- 3-15/29 24.1% 37.9% 48.3% 105 95
5番人気 0-  3-  1-  6/ 10 0.0% 30.0% 40.0% 0 124
6番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
7番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 104
9番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 59
10番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 109
11番人気以下 0-  0-  0- 71/ 71 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 秋華賞の人気別成績(過去10年))

表1は秋華賞の人気別成績。1番人気馬は昨年のチェルヴィニアら最多の5勝をあげ、複勝率60.0%。2番人気馬は勝ち星がなく、複勝率50.0%。以下、3番人気馬が3勝、4番人気馬が2勝。優勝馬はすべて上位4番人気以内から出ている。これら上位4番人気以内の所属別成績では、美浦所属の関東馬が勝率・連対率・複勝率いずれも栗東所属の関西馬を上回っている。

5番人気以下では5番人気馬が複勝率40.0%、6・7番人気の好走がなく、8〜10番人気馬から3着以内馬が出ている。11番人気以下の好走はなかった。

前走オークス組は前走2番人気以内が好成績

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
優駿牝馬G1 6- 1- 3-16/26 23.1% 26.9% 38.5% 84 58
(前走1人気) 3- 0- 1- 0/ 4 75.0% 75.0% 100.0% 95 115
(前走2人気) 3- 0- 1- 1/ 5 60.0% 60.0% 80.0% 362 158
(前走3人気) 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 32
(前走4人気) 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 46
(前走5人気以下) 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
紫苑SG3 3- 4- 0-26/33 9.1% 21.2% 21.2% 55 57
ローズSG2 1- 3- 5-47/56 1.8% 7.1% 16.1% 5 48
紫苑SG2 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0 29
藻岩山H1000 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 280
夕月特別・2勝 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 147
甲武特別500 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 560
その他のレース 0- 0- 0-40/40 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表2 秋華賞の前走レース別成績(過去10年))

表2は前走レース別成績。前走が優駿牝馬、つまりオークス組が一昨年のリバティアイランドら過半数の6勝をあげ、複勝率38.5%とトライアル組を上回っている。前走オークス組の好走馬10頭はすべて前走3着以内なのだが、今年は該当馬がいない(カムニャックは前走ローズS組)ので、前走人気で分類すると前走1・2番人気が好成績をあげている。今年のオークス1番人気はエンブロイダリーで、2番人気はアルマヴェローチェ(秋華賞には出走せず)。オークスでは9着に敗れたエンブロイダリーの巻き返しなるかが大きな注目ポイントだ。

紫苑S組はG3時に22年スタニングローズら3勝をあげているが、G2に格上げされてからの近2年で好走したのは昨年2着のボンドガールのみ。出走数最多のローズS組は15年ミッキークイーンの1勝のみで、2・3着が多い。前走条件戦だった馬は18年ミッキーチャーム(前走藻岩山特別)の2着が最高成績だった。

前走重賞で上がり1位の馬が好成績

前走脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3F  1位 5-  1-  3-  8/ 17 29.4% 35.3% 52.9% 53 81
3F  2位 1-  3-  2- 12/ 18 5.6% 22.2% 33.3% 35 120
3F  3位 1-  1-  1-  8/ 11 9.1% 18.2% 27.3% 57 52
3F 〜5位 2-  1-  1- 16/ 20 10.0% 15.0% 20.0% 73 41
3F 6位以下 1-  3-  1- 64/ 69 1.4% 5.8% 7.2% 10 21

(表3 前走重賞組の前走上がり順位別成績(過去10年))

前走重賞だった馬の前走上がり順位別成績では、上がり1位だった馬が昨年のチェルヴィニアら5勝をあげ、複勝率52.9%と非常に高い。昨年は上位3着までを独占し、近5年の3着以内馬15頭中7頭を占めている。

前走2位が複勝率33.3%、前走3位が同27.3%と、上がり順位が下がるごとに複勝率も下がっている。

ノーザンファーム生産馬が大半の9勝

生産者 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝
回収値
複勝
回収値
ノーザンファーム 9- 4- 3-47/63 14.3% 20.6% 25.4% 66 46
(1番人気) 4- 0- 0- 4/ 8 50.0% 50.0% 50.0% 96 60
(2番人気) 0- 2- 2- 3/ 7 0.0% 28.6% 57.1% 0 91
(3番人気) 3- 0- 1- 2/ 6 50.0% 50.0% 66.7% 305 138
(4番人気) 2- 1- 0- 4/ 7 28.6% 42.9% 42.9% 225 98
(5番人気) 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 72
(6番人気以下) 0- 0- 0-31/31 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
長谷川牧場 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 140 110
社台ファーム 0- 5- 3-19/27 0.0% 18.5% 29.6% 0 107
(1〜5番人気) 0- 4- 1- 1/ 6 0.0% 66.7% 83.3% 0 221
(6番人気以下) 0- 1- 2-18/21 0.0% 4.8% 14.3% 0 75
三嶋牧場 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0 100
ダーレー・ジャパン・ファーム 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 295
目黒牧場 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 270
天羽牧場 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 550
その他の生産者 0- 0- 0-71/71 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表4 秋華賞の生産者別成績(過去10年))

生産者別成績では、ノーザンファーム生産馬が大半の9勝をあげている。ノーザンファーム生産馬の秋華賞における人気別成績では、1番人気馬が最多の4勝をあげるも1着か4着以下がハッキリしており、複勝率では2・3番人気馬の方が上回っている。3着以内馬は上位5番人気以内におさまっており、6番人気以下からは好走馬が出ていない。

長谷川牧場からは20年デアリングタクトが優勝。社台ファームからは優勝馬が出ていないものの、複勝率ではノーザンファーム生産馬を上回っている。同生産馬の人気別成績では上位5番人気以内の馬が連対率66.7%・複勝率83.3%と非常に高い

【結論】

オークス9着エンブロイダリーの巻き返しに期待!

今年の秋華賞の出走予定馬は表5のとおり。

馬名 前走成績
エリカエクスプレス 京成杯AH 11着
エンブロイダリー 優駿牝馬 9着
カネラフィーナ 洞爺湖特別(2勝クラス) 1着
カムニャック ローズS 1着
グローリーリンク 夕月特別(2勝クラス) 1着
ケリフレッドアスク 紫苑S 1着
ジョスラン 紫苑S 2着
セナスタイル ローズS 3着
テレサ ローズS 2着
パラディレーヌ ローズS 8着
マピュース 中京記念 1着

(表5 今年の秋華賞の主な出走予定馬)

※フルゲート18頭。2勝クラス勝ちの2頭は抽選対象。

1番人気が想定されるのはフローラS、オークス、ローズSと重賞3連勝中のカムニャック。前走ローズSの勝ち時計も1分43秒5と速く、秋華賞に向けて万全と思われるが、前走ローズS組(表2)や前走上がり3位馬(表3)の成績を見るとデータ的にはアタマ鉄板とは言い切れない。しかも勝ち星がない社台ファーム生産馬(表4)。ただし今回5番人気以内は確実で、2・3着固定で買う手はありそうだ。

代わって1着候補で狙いたいのが前走オークスで9着に敗れたエンブロイダリー。前走オークスは差し追い込み勢が上位を占めており、道中5番手では厳しい流れだった。また父アドマイヤマーズは2000m(皐月賞4着)までしか経験がなく、本馬にとっても2400mは距離が長かったのだろう。表2の前走オークス1番人気、表4のノーザンファーム生産馬と買い材料は揃っていて、今回4番人気以内なら上位人気の関東馬(表1)ということになる。オークスからの距離短縮も間違いなく好材料で、アタマから積極的に狙ってみたい。

前走オークス2・3着が出走しない状況では、前走ローズSで上がり1位を記録し3着まで追い込んだセナスタイルに注目。まだキャリア3戦で前走からの上積みも見込め、上位争いに加わってもおかしくない。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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