第1818回 【スプリンターズS×過去データ分析】実力伯仲!激戦の行方は?|競馬情報ならJRA-VAN

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【スプリンターズS×過去データ分析】実力伯仲!激戦の行方は?

2025/9/25(木)

今週は中山競馬場でスプリンターズSが行われる。今春の高松宮記念を制したサトノレーヴが最も人気を集めそうだが、過去の本競走優勝馬であるママコチャとルガルや、実績十分のナムラクレアやトウシンマカオ、さらに香港からG1馬ラッキースワイネスが来日するなど楽しみなメンバーが揃い、実力伯仲の激戦が予想される。果たして勝利するのはどの馬か。いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析する。

好走馬の6割が5番人気以内

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1番人気 4-  0-  2-  4/ 10 40.0% 40.0% 60.0% 126 87
2番人気 1-  2-  0-  7/ 10 10.0% 30.0% 30.0% 29 58
3番人気 3-  2-  0-  5/ 10 30.0% 50.0% 50.0% 194 112
4番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 30
5番人気 0-  2-  1-  7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0 123
6番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 32
7番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 86
8番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 203 47
9番人気 1-  0-  2-  7/ 10 10.0% 10.0% 30.0% 285 195
10番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 145
11番人気 0-  2-  0-  8/ 10 0.0% 20.0% 20.0% 0 112
12番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
13番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 140
14番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
15番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表1 スプリンターズSの人気別成績、過去10年)

過去10年のスプリンターズSの人気別成績を調べたところ、1番人気が勝率・連対率40.0%、複勝率60.0%だった。3番人気は勝率30.0%、連対率・複勝率50.0%と優秀で、単・複の回収値も100を超えた。また、3着以内に好走した30頭の内、ちょうど6割が1〜5番人気【8.6.4.32】だった。よって、残り4割が6番人気以下【2.4.6.97】ということになる。

当日1〜5番人気の前走着順をチェック

前確定着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
前走1着 4- 3- 2- 9/18 22.2% 38.9% 50.0% 95 98
前走2着 2- 1- 0- 7/10 20.0% 30.0% 30.0% 102 67
前走3着 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 80 35
前走4着 1- 1- 0- 3/ 5 20.0% 40.0% 40.0% 88 72
前走5着 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 150
前走6〜9着 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 93
前走10着〜 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 60

(表2 当日1〜5番人気馬の前走着順別成績、過去10年)

スプリンターズS当日1〜5番人気馬の前走着順別成績を調べたところ、前走1着が【4.3.2.9】で勝率22.2%、連対率38.9%、複勝率50.0%で最も優秀だった。勝率に関しては前走2〜4着も20%台で、前走1着とほぼ互角。連対率や複勝率も前走1〜4着の間で大きな差はなかった。前走1〜4番着馬の成績は【8.5.2.22】で勝率21.6%、連対率35.1%、複勝率40.5%と優秀だ。
ちなみに前走10着以下【0.1.0.4】で当日1〜5番人気になった5頭中4頭は、同年の高松宮記念で3着以内(20年ダイアトニックは4位入線後、繰り上がりで3着)に入っていた。実績的に巻き返しが十分考えられたものの、実際に好走したのは17年2着レッツゴードンキだけであり、案外ハードルが高い印象だ。

穴馬候補となる4つのパターン

着順 人気 馬名 前走レース名 前着 備考
24年 1 9 ルガル 高松宮記G1 10 24年シルクロードS1着
23年 2 6 マッドクール CBC賞HG3 9 23年春雷S1着
22年 1 8 ジャンダルム 北九州記HG3 17 22年オーシャンS1着
22年 2 7 ウインマーベル キーンラG3 2 OPクラスで3戦連続連対中
21年 3 10 シヴァージ パラダH(L) 5 21年シルクロードS1着
20年 3 10 アウィルアウェイ 北九州記HG3 3 20年シルクロードS1着
18年 2 11 ラブカンプー セントウG2 2 OPクラスで4戦連続3着以内
18年 3 13 ラインスピリット セントウG2 5  
17年 3 7 ワンスインナムーン 朱鷺S 1 2連勝中
16年 3 9 ソルヴェイグ キーンラG3 4  
15年 2 11 サクラゴスペル 安田記念G1 17 15年オーシャンS1着
15年 3 9 ウキヨノカゼ キーンラG3 1 2連勝中

(表3 当日6番人気以下で好走した馬、過去10年)

続いて当日6番人気以下で好走した馬を調べたところ、だいたい4つのパターンに分類することができた。一つ目は同年のシルクロードS勝ち馬。20年3着アウィルアウェイ、21年3着シヴァージ、24年1着ルガルが該当する。二つ目は同年に中山芝1200mの重賞もしくはオープン特別を勝っている馬。15年2着サクラゴスペル、22年1着ジャンダルム、23年2着マッドクールが該当した。三つ目は近3〜4走、重賞・OP特別で連続好走している馬。18年2着ラブカンプーと22年2着ウインマーベルが該当した。最後四つ目は連勝中の馬。15年3着ウキヨノカゼと17年3着ワインスインナムーンが該当した。穴馬を見つけたい場合は、このような実績に注目してみるといいだろう。

【結論】

実績上位で安定もしているサトノレーヴとママコチャ

今年のスプリンターズS当日の人気は、当然本稿執筆時点ではわからないが、おそらく今春の高松宮記念を制したサトノレーヴが人気の中心になりそうだ。昨年の本競走は7着と敗れてしまったが、その後の4走はいずれもG1で3着、1着、2着、2着と安定した成績を残している。

ママコチャは本年のオーシャンSを勝ち、芝1400m以下の重賞で近4戦連続3着以内と安定した成績を残している。他にはルガルやナムラクレアが上位人気候補だが、この2頭を推奨してみたい。

穴馬候補となりうる今年のシルクロードSの勝ち馬(エイシンフェンサー)は不在だが、春雷Sの勝ち馬ヨシノイースターがいる。連勝馬は不在。近3〜4走、重賞・OP特別で連続好走している馬はサトノレーヴとママコチャ以外はいないが、次点として条件クラスを連勝後、函館スプリントS2着・CBC賞2着と4戦連続連対中のジューンブレアに注目してみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


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