【オールカマー × 過去データ分析】キャリア15戦以内かつ前走5着以内の馬をチェック!
2025/9/18(木)

今週は日曜に阪神競馬場で神戸新聞杯、中山競馬場でオールカマーとG2レースが2鞍組まれている。今回は日曜中山メインのオールカマーをピックアップ、秋のG1シリーズに向けても注目の一戦を2015年以降・過去10年のデータから分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。
4歳馬、特に4歳牝馬が好成績
| 年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
| 4歳 | 6- 4- 3- 13/ 26 | 23.1% | 38.5% | 50.0% | 157 | 115 |
| (牡馬・セン馬) | 3- 1- 3- 11/ 18 | 16.7% | 22.2% | 38.9% | 50 | 79 |
| (牝馬) | 3- 3- 0- 2/ 8 | 37.5% | 75.0% | 75.0% | 397 | 196 |
| 5歳 | 4- 3- 5- 39/ 51 | 7.8% | 13.7% | 23.5% | 59 | 73 |
| 6歳 | 0- 3- 1- 26/ 30 | 0.0% | 10.0% | 13.3% | 0 | 41 |
| 7歳 | 0- 0- 1- 15/ 16 | 0.0% | 0.0% | 6.3% | 0 | 21 |
| 8歳以上 | 0- 0- 0- 11/ 11 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
(表1 オールカマーの年齢別成績(過去10年))
表1は年齢別成績。勝ち馬は4・5歳馬から出ている。4歳馬が過半数の6勝をあげ、連対率38.5%・複勝率50.0%と高い。特に4歳牝馬は2022年ジェラルディーナら3勝をあげ、連対率・複勝率75.0%と非常に高い。4着以下の2頭も4着、5着とすべて掲示板内に入っていた。4歳牡馬も昨年のレーベンスティールら3勝をあげ、複勝率38.9%と優秀だ。
出走数最多の5歳馬は20年センテリュオら4勝をあげ、複勝率23.5%。5歳馬は牡馬と牝馬が2勝ずつをあげている。6歳馬は複勝率13.3%、7歳馬は同6.3%で年齢が上がるほど勝率・連対率・複勝率いずれも下がっている。
キャリア15戦以内で前走5着以内の馬に注目
| キャリア | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
| 15戦以内 | 9- 5- 6- 30/50 | 18.0% | 28.0% | 40.0% | 119 | 103 |
| (前走5着以内) | 7- 5- 4-16/32 | 21.9% | 37.5% | 50.0% | 156 | 115 |
| (前走6着以下) | 2- 0- 2-14/18 | 11.1% | 11.1% | 22.2% | 54 | 81 |
| 16戦以上 | 1- 5- 4- 74/84 | 1.2% | 7.1% | 11.9% | 13 | 37 |
(表2 オールカマーのキャリア別成績(過去10年))
表2はキャリア別成績。15戦以内の馬が大半の9勝をあげ、複勝率40.0%と優秀だ。そのなかでも前走5着以内だった馬が昨年のレーベンスティールら7勝をあげ、複勝率50.0%と非常に高い。キャリア15戦以内かつ前走5着以内、すなわち成長段階にある馬が好走しやすい傾向にあるのだろう。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、該当馬には注目だ。
キャリア15戦以内で前走6着以下だった馬は17年ルージュバックら2勝をあげ、複勝率22.2%。3着以内馬4頭中3頭は5番人気以下で、注意しておきたい。
出走数が多い16戦以上の馬は19年スティッフェリオの1勝のみで、2・3着止まりが多い。
中9〜24週で前走G2組・G1組の成績が優秀
| 間隔 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
| 中2週 | 0- 0- 0- 14/ 14 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
| 中3週 | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
| 中4〜 8週 | 1- 3- 2- 23/ 29 | 3.4% | 13.8% | 20.7% | 67 | 94 |
| 中9〜24週 | 9- 6- 6- 54/ 75 | 12.0% | 20.0% | 28.0% | 68 | 65 |
| (前走3勝クラス) | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
| (前走オープン) | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
| (前走G3) | 3- 1- 1-23/28 | 10.7% | 14.3% | 17.9% | 57 | 49 |
| (前走G2) | 0- 0- 3- 4/ 7 | 0.0% | 0.0% | 42.9% | 0 | 158 |
| (前走G1) | 5- 4- 1-21/31 | 16.1% | 29.0% | 32.3% | 107 | 62 |
| 半年以上 | 0- 1- 2- 12/ 15 | 0.0% | 6.7% | 20.0% | 0 | 46 |
(表3 オールカマーの前走からの間隔別成績(過去10年))
表3は前走からの間隔別成績。出走数の過半数を占める中9〜24週の馬が大半の9勝をあげており、複勝率28.0%と最も高い。なかでも前走G1組(国内)は16年ゴールドアクターら5勝をあげており、複勝率32.3%と高い。前走G2組は連対馬こそいないものの、複勝率42.9%と前走G1組を上回っている。3着馬3頭はすべて前走目黒記念組だった。前走G3組は一昨年のローシャムパークら3勝も、複勝率では前走G1組・G2組に離されている。
他では中4〜8週の馬は22年ジェラルディーナが勝利し、複勝率20.7%。半年以上間隔が空いた馬は勝ち星がなく、複勝率20.0%となっている。
ルメール騎手、横山武史騎手、戸崎騎手が好相性
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
| ルメール | 3- 0- 0- 0/ 3 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 303 | 133 |
| 横山武史 | 2- 0- 0- 1/ 3 | 66.7% | 66.7% | 66.7% | 806 | 243 |
| 戸崎圭太 | 1- 1- 2- 4/ 8 | 12.5% | 25.0% | 50.0% | 113 | 140 |
| 吉田隼人 | 1- 0- 0- 3/ 4 | 25.0% | 25.0% | 25.0% | 50 | 30 |
| 北村宏司 | 1- 0- 0- 2/ 3 | 33.3% | 33.3% | 33.3% | 260 | 93 |
| 池添謙一 | 1- 0- 0- 1/ 2 | 50.0% | 50.0% | 50.0% | 380 | 115 |
| 丸山元気 | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 1120 | 320 |
| 田辺裕信 | 0- 1- 1- 6/ 8 | 0.0% | 12.5% | 25.0% | 0 | 103 |
| 津村明秀 | 0- 1- 1- 3/ 5 | 0.0% | 20.0% | 40.0% | 0 | 170 |
| その他の騎手 | 0- 7- 6-84/97 | 0.0% | 7.2% | 13.4% | 0 | 35 |
(表4 オールカマーの騎手別成績(過去10年))
表4は騎手別成績。ルメール騎手が18年のレイデオロ(1番人気)、一昨年のローシャムパーク(4番人気)、昨年のレーベンスティール(1番人気)と3頭に騎乗し、すべて勝利に導いている。これら3頭はすべて4歳馬で、前走もルメール騎手が騎乗していた。
横山武史騎手は21年ウインマリリン(2番人気)、22年ジェラルディーナ(5番人気)と4歳牝馬で2勝をあげている。昨年のサヴォーナ(3番人気)は4着に敗れたが、それでも崩れずに上位には持ってきていた。戸崎騎手は20年センテリュオで勝利し、3着以内4回で複勝率50.0%と好相性だ。これら3名の騎乗馬は押さえておきたい。
【結論】
データ上イチオシは4歳牝馬のホーエリート
今年のオールカマーの出走予定馬は表5のとおり。
| 馬名 | 性齢 | 前走成績 |
| クロミナンス | 牡8 | アルゼンチン共和国杯 2着 |
| コスモキュランダ | 牡4 | 札幌記念10着 |
| シュバルツクーゲル | 牡4 | 札幌日経賞 5着 |
| ドゥラドーレス | 牡6 | 七夕賞 2着 |
| フェアエールング | 牝5 | クイーンS 3着 |
| ホーエリート | 牝4 | 目黒記念 2着 |
| ヨーホーレイク | 牡7 | 宝塚記念17着 |
| リカンカブール | セ6 | 小倉記念11着 |
| リビアングラス | 牡5 | 札幌記念 6着 |
| レガレイラ | 牝4 | 宝塚記念11着 |
| ワイドエンペラー | 牡7 | メトロポリタンS 10着 |
(表5 今年のオールカマーの出走予定馬)
※フルゲート18頭。除外予定馬なし。
一昨年のホープフルS、昨年の有馬記念と中山でG1を2勝しているレガレイラが1番人気に支持されそうだ。好成績をあげている4歳牝馬でキャリア9戦、前走から中13週の前走G1組は好材料だが、表2で示した前走6着以下と、今回57キロの斤量は気にかかる。中山巧者であることは間違いないが、絶対視までは危険と見たい。
これまであげたデータから推奨したいのがホーエリート。好成績の4歳牝馬(表1)、キャリア12戦で前走2着(表2)、中15週で前走G2目黒記念組(表3)、オールカマー好相性の横山武史騎手が騎乗予定(表4)と好走データが揃っている。中山芝2200mでは今年1月に3勝クラス・迎春Sを勝利している。馬券の軸として考えたい。
他では前走札幌記念で10着に敗れているが、4歳牡馬のコスモキュランダも得意の中山芝で巻き返してもおかしくない。こちらはキャリア15戦で、前走から丹内騎手が継続騎乗というのは好材料だ。
ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


