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第1278回 過去10年のデータから狙える穴馬は? 有馬記念を分析する

2018/12/20(木)

中山競馬場で暮れのグランプリ・有馬記念が行われる。昨年はラストランのキタサンブラックが逃げ切って、有終の美を飾った。ただ、2着には8番人気の牝馬クイーンズリングが激走。それ以前を振り返っても意外と人気薄の激走が目立つ。今回のデータde出〜たでは、2008年以降のデータから好走を期待できる注目馬ならびに穴馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 有馬記念の人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 6-  2-  1-  1/ 10 60.0% 80.0% 90.0% 136% 116%
2番人気 2-  1-  2-  5/ 10 20.0% 30.0% 50.0% 124% 78%
3番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 38%
4番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 87% 87%
5番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 29%
6番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 49%
8番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 170% 96%
9番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 124%
10番人気以下 0-  2-  3- 59/ 64 0.0% 3.1% 7.8% 0% 78%

まず表1は過去10年の人気別成績。1番人気馬は昨年のキタサンブラックら過半数の6勝をあげ、連対率80%・複勝率90%と高い。4着以下に敗れたのは15年に6歳で出走したゴールドシップのみで、3着以内馬9頭はいずれも3〜5歳だった。2番人気馬は10年ヴィクトワールピサら2勝で、複勝率50%。4番人気馬は14年ジェンティルドンナ、8番人気馬は15年ゴールドアクターがそれぞれ勝利している。

勝ち馬は上位人気馬が多いものの、2・3着馬は下位人気まで幅広く分布している。昨年は2着に8番人気クイーンズリングが激走。13年と一昨年以外は8番人気以下の人気薄が1頭は好走している。1番人気馬からのヒモ荒れが目立つ一戦だ。

■表2 有馬記念の年齢別成績(過去10年)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3歳 4-  2-  2- 23/ 31 12.9% 19.4% 25.8% 51% 91%
4歳 2-  5-  2- 31/ 40 5.0% 17.5% 22.5% 49% 74%
5歳 4-  2-  4- 37/ 47 8.5% 12.8% 21.3% 34% 45%
6歳 0-  0-  0- 17/ 17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7歳以上 0-  1-  2- 16/ 19 0.0% 5.3% 15.8% 0% 171%

表2は年齢別成績。3歳馬が一昨年のサトノダイヤモンドら最多タイの4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。4歳馬は15年ゴールドアクターら2勝。2着が5回と多く、連対率・複勝率は3歳馬に次いで高い。5歳馬は昨年のキタサンブラックら4勝で、3着以内馬10頭中9頭は上位4番人気以内だった。

なお、6歳馬からは3着以内馬が出ておらず、不振傾向。7歳以上の馬も未勝利だが、3着以内馬3頭はいずれも10番人気以下の人気薄だった。

■表3 有馬記念の馬番別成績(過去10年)

馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 84% 32%
2番 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 19% 46%
3番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 55%
4番 1- 1- 0- 7/ 9 11.1% 22.2% 22.2% 96% 58%
5番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 49%
6番 1- 2- 2- 4/ 9 11.1% 33.3% 55.6% 17% 235%
7番 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 170% 126%
8番 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9番 2- 1- 1- 6/10 20.0% 30.0% 40.0% 62% 72%
10番 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 18%
11番 1- 0- 2- 7/10 10.0% 10.0% 30.0% 26% 172%
12番 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
13番 2- 0- 0- 8/10 20.0% 20.0% 20.0% 53% 26%
14番 0- 1- 2- 7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 261%
15番 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は馬番別成績。外の15・16番からは3着以内馬が出ておらず、不振傾向にある。一方、真ん中付近の6・7・9番の複勝率が高い。内目の1〜8番と外目の9〜16番を比較すると、勝ち星は5勝ずつと互角だが、2着数が内8回に対して外2回と大きく異なる。

中山芝2500mは最初のコーナーまでの距離が短く、内目の馬の方が好ポジションを取りやすい。逆に外目の馬は馬群の中に入れづらく、終始外を回らされる可能性が高い。連対数の差でも内目の馬番有利といえそうだ。

■表4 有馬記念の前走レース別成績(過去10年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ジャパンC 3- 5- 6-48/62 4.8% 12.9% 22.6% 30% 91%
菊花賞 3- 1- 1- 5/10 30.0% 40.0% 50.0% 75% 123%
天皇賞・秋 2- 0- 1- 8/11 18.2% 18.2% 27.3% 60% 80%
凱旋門賞 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 53% 90%
アルゼンチン共和国杯 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 242% 58%
エリザベス女王杯 0- 2- 0-12/14 0.0% 14.3% 14.3% 0% 49%
金鯱賞 0- 2- 0-13/15 0.0% 13.3% 13.3% 0% 52%
中日新聞杯 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 1260%
ステイヤーズS 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
その他のレース 0- 0- 0-19/19 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は前走レース別成績。出走数が抜けて多い前走ジャパンC組は昨年のキタサンブラックら3勝をあげ、毎年1頭は3着以内に入っている。勝率・連対率・複勝率いずれも優秀なのが菊花賞組。一昨年のサトノダイヤモンドら3勝をあげ、複勝回収率も100%を超えている。天皇賞・秋組は09年ドリームジャーニーら2勝。また、凱旋門賞組は13年オルフェーヴル、アルゼンチン共和国杯組は15年ゴールドアクターがそれぞれ勝利している。

他ではエリザベス女王杯組と金鯱賞組から連対馬が出ている。過去10年の3着以内馬はすべて前走で重賞を使われていた。なお、ステイヤーズS組は3着以内馬が出ておらず、不振傾向にある。

■表5 ジャパンC組の前走着順別成績(過去10年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1着 0- 1- 1- 3/ 5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 60%
前走2着 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 22%
前走3着 2- 0- 1- 4/ 7 28.6% 28.6% 42.9% 147% 65%
前走4着 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 174% 96%
前走5着 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 223%
前走6〜9着 0- 1- 0-18/19 0.0% 5.3% 5.3% 0% 25%
前走10着以下 0- 1- 2-15/18 0.0% 5.6% 16.7% 0% 177%

表5は出走数が多いジャパンC組の前走着順別成績。意外にも前走ジャパンC連対馬から勝ち馬が出ておらず、連対率20%と低い。複勝率が高いのは前走3〜5着馬で、前走3着馬は昨年のキタサンブラックら2勝、前走4着馬は14年ジェンティルドンナが勝利している。前走ジャパンC3〜5着馬は要注目だ。

なお、前走6〜9着馬は2着1回のみで不振傾向。前走10着以下と大敗した馬からは08年アドマイヤモナークら9番人気以下の人気薄が2頭激走している。

■表6 有馬記念の前走人気別成績(過去10年)

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1人気 6- 3- 1-17/27 22.2% 33.3% 37.0% 130% 104%
前走G1 5- 3- 0- 4/12 41.7% 66.7% 66.7% 150% 96%
前走2人気 1- 1- 2-12/16 6.3% 12.5% 25.0% 16% 58%
前走3人気 0- 0- 1-14/15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 13%
前走4人気 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 40% 15%
前走5人気 0- 2- 2- 8/12 0.0% 16.7% 33.3% 0% 108%
前走6〜9人 1- 3- 2-36/42 2.4% 9.5% 14.3% 20% 68%
前走10番人気以下 0- 1- 1-24/26 0.0% 3.8% 7.7% 0% 102%

表6は前走人気別成績。表の黄色で強調した前走1番人気だった馬が昨年のキタサンブラックら近4年続けて勝利しており、過半数の6勝をあげている。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。なかでも前走G1で1番人気だった馬は勝率41.7%・連対率66.7%と優秀だ。

前走2番人気馬は08年ダイワスカーレットが勝利。3着以内馬4頭はいずれも前走G1を使われていた。他では前走5番人気馬が複勝率33.3%と健闘している。

■表7 有馬記念の休み明けレース数成績(過去10年)

休み明けレース数 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
休み明け2戦目 1-  1-  0- 23/ 25 4.0% 8.0% 8.0% 10% 15%
休み明け3戦目 7-  6-  7- 56/ 76 9.2% 17.1% 26.3% 51% 76%
うち前走1番人気 6-  2-  0-  6/ 14 42.9% 57.1% 57.1% 250% 102%
休み明け4戦目 1-  2-  1- 26/ 30 3.3% 10.0% 13.3% 28% 100%
休み明け5戦目 0-  0-  1-  5/  6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 210%
休み明け6戦以上 0-  1-  0- 10/ 11 0.0% 9.1% 9.1% 0% 48%

表7は有馬記念が休み明け何戦目だったかをまとめたもの。休み明け3戦目の馬が昨年のキタサンブラックら7勝をあげ、複勝率トップだ。この中で前走1番人気だった馬が6勝をあげ、勝率42.9%・連対率57.1%と非常に高い

休み明け2戦目の馬は08年ダイワスカーレット、休み明け4戦目の馬は10年ヴィクトワールピサがそれぞれ勝利。勝ち馬はすべて休み明け2〜4戦目におさまっていた。

■表8 有馬記念の前走上がり順位別成績(過去10年)

前走上がり 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3F 1位 2-  2-  3- 17/ 24 8.3% 16.7% 29.2% 22% 93%
3F 2位 2-  3-  0- 12/ 17 11.8% 29.4% 29.4% 112% 212%
3F 3位 1-  0-  1- 10/ 12 8.3% 8.3% 16.7% 33% 27%
3F〜5位 0-  1-  2- 22/ 25 0.0% 4.0% 12.0% 0% 61%
3F6位以下 4-  4-  3- 59/ 70 5.7% 11.4% 15.7% 30% 46%

表8は前走上がり順位別成績。黄色で強調した前走上がり2位以内の馬の複勝率が高い。前走上がり1位だった馬は一昨年サトノダイヤモンドら2勝。10年には14番人気トゥザグローリー(前走中日新聞杯)が3着と激走している。また、前走上がり2位の馬は15年ゴールドアクターら2勝。連対馬5頭中3頭が8番人気以下で、複勝回収率が非常に高い。

前走で上がり2位以内だった馬はぜひチェックしておきたい。

<結論>

■表9 今年の有馬記念の出走予定馬(12/19時点)

馬名 性齢 前走成績
オジュウチョウサン 牡7 南武特別(1000万下) 1着
キセキ 牡4 ジャパンC 2着
クリンチャー 牡4 凱旋門賞 17着
サトノダイヤモンド 牡5 ジャパンC 6着
シュヴァルグラン 牡6 ジャパンC 4着
ブラストワンピース 牡3 菊花賞 4着
マカヒキ 牡5 天皇賞・秋 7着
ミッキーロケット 牡5 天皇賞・秋 5着
モズカッチャン 牝4 エリザベス女王杯 3着
レイデオロ 牡4 天皇賞・秋 1着
スマートレイアー 牝8 エリザベス女王杯 9着
サウンズオブアース 牡7 ジャパンC 14着
パフォーマプロミス 牡6 アルゼンチン共和国杯 1着
リッジマン 牡5 ステイヤーズS 1着
サクラアンプルール 牡7 天皇賞・秋 6着
ミッキースワロー 牡4 ジャパンC 5着
ハッピーグリン 牡3 ジャパンC 7着
プラチナムバレット 牡4 アンドロメダS 15着
ベイビーステップ 牡4 1000万下 8着
※フルゲート16頭。ハッピーグリン以下は除外対象。

2018/2/11 京都11R 京都記念(G2) 1着 4番 クリンチャー

今年の有馬記念の出走予定馬は表9のとおり。

1番人気に推されるのは前走天皇賞・秋を勝利したレイデオロになりそうだ。今年初戦の京都記念3着以外はすべてルメール騎手とのコンビで、前走の天皇賞・秋も完勝といえる内容だった。今回も軸としてはかなり有力だろう。

他の人気どころでは、キセキは連対率・複勝率が低い前走ジャパンC2着馬で、休み明け4戦目も気になるところ。昨年3着のシュヴァルグランは不振傾向にある6歳馬、サトノダイヤモンドは前走ジャパンC6着で巻き返しはどうか。

2017/9/18 中山11R 朝日セントライト記念(G2) 1着 5番 ミッキースワロー

一発があるとしたら前走G1で1番人気だったブラストワンピースモズカッチャン。3歳馬ブラストワンピースは有馬記念と相性の良い前走菊花賞組で、また距離短縮(日本ダービー5着から新潟記念1着)で結果を出している。モズカッチャンは内目の枠から好位でレースを進められれば、勝機もありそうだ。

今回は穴候補でクリンチャーミッキースワローの2頭を推奨しておきたい。クリンチャーは近2戦フォワ賞、凱旋門賞と遠征で大敗しているが、昨年の菊花賞から今春の天皇賞まですべて3着以内。特に今年初戦の京都記念ではレイデオロを破って勝利している。遠征の大敗を馬場が合わなかったせいと度外視すれば、狙って面白い一頭だ。ミッキースワローは前走ジャパンCが上がり最速で5着。昨秋のセントライト記念ではアルアインを並ぶ間もなく差し切っており、得意の中山で激走してもおかしくない。

出走で話題を集めるオジュウチョウサンは過去10年で4勝をあげているステイゴールド産駒ではあるが、さすがに平地重賞への初挑戦がいきなりG1では荷が重いだろう。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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