DataLab.(データラボ)第18回 TARGET frontier JV
- 「今のTARGETも未完成だと思っています」BLITZ
- 47歳。学生時代からパソコンに触れ、ソフト開発会社に入社。その後、独自にMS-DOS版の競馬ソフト「TARGET」を開発し、ユーザーから大好評を得る。様々な改良を経て、現在はDataLab.対応版「TARGET frontierJV」を公開中。
インタビュー記事 インタビュアー/市丸博司(2008/7)
パソコンショップでアルバイトをしながら勉強をする
市丸:過去のこのコーナー(競馬ソフト作者インタビュー)ではインタビューとソフト紹介を半々くらいでやってきたのですが、「TARGET frontierJV」はWebに詳細なマニュアルも掲載されていますので、今回はインタビューが長めの特別版ということでよろしくお願いします(笑)。
BLITZ:そうですか、よろしくお願いします(笑)。
市丸:まずはプロフィールをうかがいたいのですが……。
BLITZ:1961年生まれで、最終学歴は慶應大学の経済学部卒です。当時はパソコンが出始めの頃でしたが、卒業してソフト開発会社に就職しました。
市丸:そうすると、パソコンというか、当時は「マイコン」と呼ばれていた頃だと思いますが、初めて触れられたのは大学の頃ですか?
BLITZ:そうですね。高校の頃はまだなくて、大学に入ってから100万くらいのローンを組みました(笑)。PC-8801です。
市丸:100万ですか! その頃は本体も周辺機器もまだまだ高かったですよね。
BLITZ:全部いっぺんにではなく順々にですけれど、当時はモニタが20万、フロッピーディスクドライブが20万とか……。
市丸:学生にはかなり厳しい金額だったと思いますが……。
BLITZ:パソコンショップのアルバイトをしていました。パソコンはずっと興味を持ってやっていたのですが、まわりにはほとんどそういう人がいなかったので、時給がすごく高かったんです。ですから、ローンを組んでもそれほど苦しいというほどではなく、すぐに回収できました。しかも、店がヒマなんですよ(笑)。
市丸:アルバイトをされていたのは秋葉原のショップとかですか?
BLITZ:いえ、そうではないのですが、チェーン店の店舗で。アルバイト中に時間がかなりあるので、その間にソフトを使ったり、自分でプログラムを作ったり勉強をしていましたね。あと、店が講習会を開くので、その講師をしたり。
市丸:まだPC-8801しかない頃ですよね?
BLITZ:もうすぐ9801が出るという頃です。店で最新の機種が使えるのは有り難かったですね(笑)。ですから、9801は買わずに済みました。
市丸:その後、ソフト開発会社に入られたということですが、どんなソフトを作られていたのですか?
BLITZ:主にシステムに近いところのユーティリティです。開発用のデバッガーなどのツールを。
市丸:一般のパソコンユーザ向けではなく、プログラマやSEの方が使うためのソフト、ということですね。