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G1特集 第60回 宝塚記念G1特集 第60回 宝塚記念

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レイデオロ 藤沢和雄厩舎が未勝利のG1

レイデオロ
G1・3勝目を目指すレイデオロ

2年連続でドバイシーマクラシックに出走するも、今年は6着で前年4着のリベンジを果たすことができなかった。押し出されてハナを切る展開となり、内容的にも不本意だった。よって、前走の敗戦は度外視してもいいだろう。ただ、今回は帰国から3か月ほどの間隔であり、調整は簡単ではないはず。宝塚記念はタフな流れになるレースであり、天気が崩れて馬場が悪化すると、さらにきつい競馬になる。かつて藤沢和雄厩舎にいたシンボリクリスエスやゼンノロブロイが勝てなかった一戦。超一流トレーナーでも相性が悪いレースと言える。

キセキ 惜敗にピリオドを打ち、G1・2勝目へ

キセキ
グランプリ制覇を狙うキセキ

前走大阪杯はスタートがあまり速くなく、エポカドーロにハナを譲り2番手からの競馬。最後の直線では、内の空いたスペースをアルアインに先に突かれて2着に終わった。もったいない内容ではあったが、小回りのG1でも結果を出せたのはプラスと考えたい。臨戦過程は昨年と比較すると今年は遥かに順調。ストライドが大きいタイプではあるが、道悪をこなせる点も心強い。おそらく今回はハナを奪うことができそう。マイペースに落とすことができれば、勝機は十分ある。惜敗にピリオドを打ち、菊花賞以来となるG1・2勝目を目指す。

アルアイン 大阪杯に続く連勝を目指す

アルアイン
大阪杯を優勝したアルアイン

前走大阪杯ではインの先団から追走。ペースは遅く、追走は比較的楽。最後の直線はキセキがやや外に行ったため、同馬の内のスペースが空き、その隙を突いて抜け出した。レース運びはいつもと同じで、これぐらい走っても不思議はない実力馬だが、展開がぴったりと嵌った印象だ。今回も阪神コースで、距離は1ハロン延長しただけ。相手も凄く強くなるわけではないので、連勝があっても不思議はない。ただ、本質的には軽い馬場で、時計が速い決着になった方がいいかもしれない。上位争いは濃厚でも、ひと押しが利くかどうかがカギ。

エタリオウ 前走は消化不良で今度こそ

前走天皇賞(春)は折り合いを意識しすぎたせいか、最後方からの追走となってしまった。残り800mからスパートをかけ、4コーナー手前ではフィエールマンとグローリーヴェイズの直後にきたが、最後の直線での追い比べで完全に見劣った。本質的に距離が長かったかもしれないが、消化不良の内容に見えた。今回は距離が2200mとなり、阪神の内回りコースとなる。引き続き終いにかける競馬にはなりそうなものの、際どい争いに持ち込む力は当然ある。今回は横山典弘騎手が騎乗予定。ベテラン名手の手綱さばきにも期待したい。

リスグラシュー 堅実な末脚で上位争いを

前走香港のクイーンエリザベス2世Cでは3着。昨年の香港ヴァーズで競り負けたエグザルタントに再び屈したが、良く頑張っている。1分58秒8のレコードで駆け抜けた日本のウインブライトの走りが凄かったというべきだろう。以前はマイル戦がベストの印象もあったが、最近は中距離を中心に使われ、安定した走りを見せている。勝ち切れない反面、堅実な末脚で常に上位争いに絡んでくる。今回は阪神芝2200mで牡馬が相手。国内のG1では牡馬を相手にして好走したことはないが、今ならば十分勝負になるだろう。

スワーヴリチャード デムーロ騎手の手腕頼み

昨秋の天皇賞(秋)で大きな不利を被り10着に敗れてから、どうもリズムが悪くなっている。ジャパンCは3着に巻き返したとはいえ、勝ち馬には大きく離された。今年初戦の中山記念は4着。前走ドバイシーマクラシックは3着に入ったとはいえ、勝ち馬オールドペルシアンは欧州の超トップクラスの馬ではない。格があるG1レースではあるが、手放しで喜べる内容ではない気がする。本質的には左回りの方がいいタイプ。昨年の大阪杯はデムーロ騎手の手腕があっての勝利だった。今回も勝つには神がかり的な騎乗が必要となりそうだ。

マカヒキ 時計がかかる芝2200mならば

前走大阪杯は10番人気ながらメンバー中最速の上がり3ハロンをマークし、4着に入線。ペースが遅かったので、展開的には「負けて強し」と言える内容だ。この点だけを切り取れば、今回は要注意と見るのが普通だろう。ただ、近年は勝利がなく、ダービー馬としての威厳はかなり薄れた。昨年の天皇賞(秋)がレースの流れにも乗れない内容であり、トップクラスの馬とは明らかに力の違いを感じる。そんな状況だが、2018年の札幌記念が稍重で2着、2走前の京都記念が3着。時計がかかる芝2200mという条件はもしかしたら合っているかもしれない。

ノーブルマーズ 昨年は12番人気で3着

昨年の宝塚記念では12番人気ながらしぶとく末脚を伸ばして3着に入線。波乱馬券の一端を担った。調子の良さと、道悪、1枠スタートという様々な要素がかみ合っての好走だった。その後はめぼしい内容の走りはなく、3着以内はない。重賞実績としては未勝利で、昨年と変わらない。ただ、前走鳴尾記念は0.4秒差の5着。当然いい成績ではないが、この馬としては平常運転かもしれない。馬の状態が悪くなければ、このレースにおける相性の良さにまた期待する手はあるだろう。時計がかかる馬場になるようであれば、軽視できなくなる。

スティッフェリオ 引き続き早めに動いて勝負

前走大阪杯は13番人気で7着。勝ち馬からは0.5秒差であり、十分善戦したというべきか。G3では明らかに地力上位の存在ながら、まずはG2のタイトルを狙いにいく立場だろう。G1では決め手がまだ足りない。したがって、今回のメンバーを相手にまともにぶつかっては分が悪い。何かに恵まれないと前走以上の走りは厳しいはずだ。ステイゴールド産駒らしい小回りの適性はあるので、引き続き早め早めの競馬で勝負した方がチャンスは出てくるはず。芝2200mは【0.0.0.2】の成績だが、距離延長がマイナスとは思えない。

ショウナンバッハ 元気いっぱいで果敢に挑戦

8歳馬ながら疲れ知らずのタフネスさが持ち味。今年に入りすでに6戦を消化。勝ち鞍こそないが、近2走はメンバー中最速の上がりをマーク。メイSが12番人気で3着、前走エプソムCも12番人気で4着と凄い脚を見せている。元々左回りでの決め手は鋭い。中日新聞杯2着、新潟記念3着の実績がある。今回は右回りの上、G1という強気な挑戦だが、それだけ現在の調子がいいということなのだろう。ただ、常識的には厳しい戦いになると考えざるを得ない。相当ペースが速くなり、前が全部潰れればという感じだが、そのような展開になるだろうか。