競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 桜花賞 > 2022 > 有力馬情報
チューリップ賞で鬱憤を晴らしたナミュール
注目のハービンジャー産駒で、ここまでの成績は4戦3勝。馬体重430キロ台で小柄だが、走る姿は非常にダイナミックで、なおかつ瞬発力が鋭い。2走前の阪神ジュベナイルフィリーズは1番人気に支持されるも、痛恨の出遅れを喫して4着と敗退。前走チューリップ賞でまた1番人気になったあたりは、本馬の地力が高く評価されている証しだろう。レースは道中馬群に包まれて、外に出すタイミングが少し遅れたが、最後は強烈な決め手で突き抜けた。やはり素晴らしい能力を持っている。クラシック制覇の期待がかかる最有力馬だろう。
阪神ジュベナイルフィリーズを制したサークルオブライフ
デビュー戦は3着に終わったが、その後は3連勝で阪神ジュベナイルフィリーズを制し、JRA賞最優秀2歳牝馬に輝いた。牝馬クラシックに出走できる賞金は十分獲得できていたが、前走はトライアルに出走。しかも、関西のチューリップ賞を使った。長距離輸送があっても、阪神芝1600mを使いたかった、という陣営の意図を感じる。本馬が叩き良化タイプだと見れば、前走の休み明けで3着という結果も気にならない。今回は状態面のアップが期待できそうだ。ナミュールとの対戦は2回あって、それぞれ1勝。今回は簡単には負けられない。
クイーンCを勝利したプレサージュリフト
ナミュールと同じハービンジャー産駒で、ここまで2戦2勝の成績。デビュー戦となった東京芝1600mの新馬戦では、上がり3ハロン33秒3というメンバー中ダントツの決め手を繰り出して3馬身突き抜けた。このパフォーマンスが評価され、前走クイーンCは2番人気で出走。スタートでやや出負けしたが、最後の直線で外に持ち出されると、グイグイと末脚を伸ばして差し切った。勝ちタイムを初戦より2.6秒も短縮した点も評価できる。阪神芝外回りのG1でも、力を存分に出せるかもしれない。焦点はチューリップ賞や阪神ジュベナイルフィリーズ組との力関係になるだろう。
前走チューリップは13番人気と全然注目されていなかったが、ナミュールとサークルオブライフの間に割って入り2着と激走。1戦1勝だった本馬にとってはとても貴重な、桜花賞への優先出走権を手に入れた。1枠1番のスタートを存分に生かし、経済コースを立ち回れたのが大きかったが、上がり3ハロンはメンバー中3位。小柄ながらも非凡な瞬発力がある。昨年10月の新馬戦を勝った後、赤松賞への出走を予定していたが、体調が整わずに回避した経緯があったようだ。今回さらに馬体重が減るようだと心配だが、軽視はできないだろう。
新馬戦→クローバー賞と、昨年夏の札幌で2連勝をマーク。特にクローバー賞は2馬身半差で、勝ち時計も速く、内容的には優秀だった。続く京王杯2歳Sはスタートで出遅れ、直線では懸命に脚を伸ばすも前の馬を捕らえ切れず3着。初黒星を喫したが、力負けではなかった。前走阪神ジュベナイルフィリーズは8番人気と評価は高くなかったが、じわじわと末脚を伸ばして2着と好走した。ナミュールらに比べると瞬発力はかなわないが、堅実な末脚を持っている。今回、休み明けでの出走は予定通り。上位争いはもちろん、勝利も期待できる。
昨年8月に札幌で新馬戦を勝つと、サフラン賞、ファンタジーSと無傷の3連勝で重賞初制覇を飾った。スピード能力が高く、スタートのセンスが抜群にいいのが長所。すぐにポンと出て好位を取り、安定したレース運びが期待できる。ただ、ここ2走は阪神ジュベナイルフィリーズが3着、チューリップ賞が5着。前走は休み明けで、内で包まれるロスもあったが、阪神芝1600mで勝てなかった。残り1ハロンまでの脚色や手ごたえの良さを見ると、マイル戦は少し長いという印象を受ける。最後どこまで踏ん張れるか、がポイントになるだろう。
デビューからの成績は4着、11着と良くなかったが、その後は2着、2着、2着と初勝利までもう一歩。6戦目となった中京芝1600mの未勝利戦で待望の初勝利(2位入線後に繰り上がり)を飾った。続くフィリーズレビューでは2番人気に支持され、最後の直線は馬群の中から鋭い末脚を繰り出し、差し切り勝ち。末脚を生かす競馬が板についてきたようだ。ただ、同レースの勝ち馬は桜花賞で不振傾向。2005年のラインクラフト以降、本番も勝った馬はおらず、好走したのも12年のアイムユアーズ(3着)のみ。こうした不利なデータがあるのは気になる。
昨年10月に東京芝1800mの新馬戦でデビューし、見事に勝利。続く2戦目はラジオNIKKEI杯京都2歳S(阪神芝2000m)に挑戦して8着と敗れた。前走フェアリーSはスタートが遅くて後方から追走。4コーナーは大外を回って最後の直線に入ると、グイグイと末脚を伸ばし、最後はスターズオンアースをクビ差交わして勝利した。レースの流れには乗れなかったが、力ずくで勝ち切ったという印象。ベストの距離もまだよくわからないが、パンチ力がある末脚を持っている。今回はM.デムーロ騎手から福永祐一騎手に乗り替わる予定。頼りになる鞍上の確保できたのは大きい。
ここ2戦はスタートがあまり良くなく、序盤は後方からレースを進めている。前走クイーンCはメンバー中最速の上がり3ハロン33秒4の末脚を使いながら3着。もしかすると勝てたレースだったかもしれないので、結果は不満だろう。2走前の阪神ジュベナイルフィリーズも6着で終わっており、今回のようなメンバーを相手に後方から勝負するのはできれば避けたい。スタートが決まれば、早めに抜け出す作戦をとってもいいかもしれない。今回は主戦の松山弘平騎手がケガで騎乗できないため、吉田隼人騎手に乗り替わる予定。先週の大阪杯を勝利した勢いと、その手腕にも注目だ。
昨年12月の阪神芝1200mでデビューし、見事に勝利。続く万両賞が出遅れたマテンロウオリオンに差し切られて2着と敗れた。悔しい内容ではあったが、同馬は次走シンザン記念を勝利したので、相手が悪かったと考えるべきだろう。本馬も前走エルフィンS(中京芝1600m)を勝利し、力があるところをみせた。母アルーリングライフは芝1200mで3勝、祖母アルーリングアクトは1999年の小倉3歳Sの覇者なので、牝系はスプリンターのイメージだが、本馬はタイプが違う。マイルの距離は大丈夫だし、先行力と立ち回りのうまさが武器だ。