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クラシックでG1・2勝目を目指すサークルオブライフ
今年の桜花賞が行われた日の阪神の馬場は、内めを通った馬が有利で、外から差したい馬はかなり難しい印象を受けた。8枠だった本馬にとっては厳しい戦いが予想され、実際にその通りになってしまった。上位の3頭はすべて4枠よりも内の馬。本馬は直線外から凄い脚で追い込むも4着だった。しかし、上がり3ハロンはメンバー中最速となる33秒3をマークし、勝ち馬とはわずか0.1秒差。内容的には勝ちに等しいと言っても過言ではない。エピファネイア産駒なので距離延長の心配はないだろう。東京の長い直線で末脚を爆発させ、今度こそ突き抜けたい。
桜花賞を制したスターズオンアース
前走桜花賞は最後の直線で狭いスペースをこじ開けるように馬群から抜け出し、ゴール前の大接戦を制した。7番人気と評価を落としていたのは、2戦目で未勝利を勝った後、赤松賞3着、フェアリーS2着、クイーンC2着と1番人気で勝ち切れないレースが続いていたからだろう。しかし、末脚は常に堅実で、まだ4着以下になったことがない。叔母に2017年のオークス馬・ソウルスターリングがいて、父はダービー馬のドゥラメンテ。血統的には東京芝2400mでも楽しみなので、牝馬クラシック2冠達成も夢ではない。
チューリップ賞での決め手を再現したいナミュール
前走桜花賞は1番人気に支持されるも、まさかの10着に敗退。8枠18番と大外枠を引かされたのが痛く、このような厳しい結果になった 。敗因はサークルオブライフと全く同じと考えるべきだろう。10着とはいえ、勝ち馬とは0.3秒差しかないし、見直しが必要だ。赤松賞ではスターズオンアースを3着、チューリップ賞ではサークルオブライフを3着に下す凄い決め手を持っており、G1を勝てるだけの力はあるはず。ただ、距離延長はカギ。芝1800m以上の経験がなく、母サンブルエミューズに似ているとすれば、マイル以下がベストという可能性もある。
スクリーンヒーローの産駒で、母は2016年の秋華賞2着馬。本馬のここまでの成績は3戦2勝。勝利を飾った阪神芝2000mの新馬と前走の忘れな草賞は、スローペースのなか、最後にいい決め手を繰り出して3馬身抜けた。一方、6着に敗れたエリカ賞は、淀みないペースを積極的に2番手で追いかけたため、最後は伸びを欠いた印象だ。現状ではスローペースの上がり勝負になった方が力を出せるタイプだろう。その意味では、東京芝2400mはこの馬に合っているかもしれない。カギはライバルとの力関係。対戦経験がある馬がほとんどいないので判断が難しい。
デビューから3連勝でファンタジーSを制した後は、勝ち星こそないが比較的安定した走りをみせている。内で馬群に包まれてスムーズに抜け出せなかったチューリップ賞(5着)を除けば、他は3着以内に入っている。前走桜花賞は押し切れそうなところを差されて2着と、非常に惜しい競馬だった。今回は距離延長とコース替わりが大きな課題。秀でたスピード能力が武器だが、東京芝2400mでいい脚が最後まで続くかは、微妙な印象だ。ジョッキーもこの点が不安と感じていれば、後ろのポジションで脚を溜める作戦を取っても不思議はない。
前走フローラSは2枠からスタートし、先頭とは少し離れたインの4番手で追走。最後の直線は馬場の2分どころを通って末脚を伸ばし、ゴール手前で逃げたパーソナルハイを差し切った。内めの枠順をいかした巧みなコース取りで、初めての中距離にも対応した。これで成績は3戦2勝。2走前のフェアリーS(10着)は4コーナーで不利を受けたのが敗因であり、まだ底を見せていないと言える。400mの距離延長は全く心配ないだろう。桜花賞組を相手にどんなパフォーマンスを見せてくれるか楽しみだ。なお、今回は福永祐一騎手が騎乗を予定している。
スタートのタイミングが若干遅いので、現状はどうしても後方からの追走になるタイプ。それでも2走前のクイーンCは直線大外から凄い脚を繰り出して差し切り重賞初制覇。この時クビ差の2着に下した馬はスターズオンアースだった。前走桜花賞は最後方からの追走となり、最後の直線はサークルオブライフの外から追い出すも11着。内めが有利な馬場のなか、勝ち馬と0.5秒差という内容なので悲観する必要はないだろう。母が芝1200mで4勝を挙げたスプリンターで、本馬もマイル以下がベストの印象。よって距離延長はカギになるが、東京替わりはプラスと考えたい。
今年に入っての成績は2戦2勝。2走前に勝ったこぶし賞で2着に下したセイウンハーデスが、その後毎日杯4着、プリンシパルS1着と活躍。本馬は前走フラワーCを制して重賞初制覇を果たした。1枠1番のスタートから内の好位で脚を溜め、最後はニシノラブウインクをゴール前で差し切った。コーナーが4回あるコースは初めてだったが、とても上手なレース運びをみせた。東京は4走前のサウジアラビアロイヤルCで経験。この時、3着ながら上がり3ハロンは33秒2とメンバー中最速だった。距離2400mも大丈夫そうだし、今回もいい競馬ができるかもしれない。
桜花賞馬のスターズオンアースと同じドゥラメンテ産駒。ここまで1勝という成績だが、決して侮れない。4走前のアルテミスSではサークルオブライフとクビ差の2着。2走前のクイーンCではプレサージュリフト、スターズオンアースに続く、差がない3着と好走した。一方、着外に敗れた2戦はいずれもG1。この点は底力に疑問符がつくが、阪神ジュベナイルフィリーズ(6着)に比べて、前走桜花賞(7着)の方が内容は濃かった。枠順や馬場の面で不利があったなか、よく末脚を伸ばしたからだ。2400mの距離で鋭い末脚を使えるかがポイントだが、善戦以上の走りができても不思議はない。
前走フローラSは1枠のスタートから後方に下げて追走し、最後の直線は外に持ち出されて末脚を伸ばすも5着と敗れた。上がり3ハロンは33秒6とメンバー中最速だったし、内容的にはもったいない競馬で、力負けではないだろう。一方、1、2着馬は2枠から出て前へ行き、最後の直線もそのまま内を走ったので、その差が大きかった印象だ。芝1800mで2勝を挙げていて、この時もメンバー中1位の上がりをマークして勝っている。東京芝2400mで力を存分に出せる可能性はある。桜花賞組を相手にどこまで通用するか楽しみだ。