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ヴェロックス 最後の1冠奪取を目指す

ヴェロックス
ここは結果にこだわりたいヴェロックス

前走神戸新聞杯は休み明けの影響か、1コーナーで少し引っかかりそうになった。しかし、すぐに落ち着いて超スローペースの流れを3、4番手から追走。サートゥルナーリアをマークしながら進んだ。残り200mからは突き放されてしまい3馬身差の2着。完敗という内容だったが、相手が強すぎた。今回はサートゥルナーリアだけでなく、ダービー1、2着馬も不在。春のクラシックで好走した実績があるのは本馬だけだ。3000mは当然未知数ながら、レースっぷりからは問題ない印象を受ける。最後の1冠を地力でもぎ取りたい。

ホウオウサーベル 一躍注目馬となった期待馬

ホウオウサーベル
阿賀野川特別を圧勝したホウオウサーベル

半姉に2016年の紫苑Sを勝利したビッシュ(父ディープインパクト)がおり、2017年のセレクトセール1歳にて1億4580万円(税込み)で取引された期待馬。春のクラシックには出走できなかったが、前走阿賀野川特別を5馬身差の圧勝で3勝目を飾った。同レースは昨年ユーキャンスマイル、17年はポポカテペトルが勝ち、ともに次走菊花賞で3着に好走している。本馬も長距離適性がありそうで、一躍注目される存在になったと言える。キャリアが5戦で、初めてとなる右回りの対応はカギ。本格化するのもまだ先かもしれないが、期待の方が大きい。

ワールドプレミア 神戸新聞杯は3着

気性面の成長は春からの課題で、まだ改善されてはいないようだ。ただ、実際にレースに行って引っかかるようなことはない。前走神戸新聞杯は初めての2400mでペースもかなり遅かったが、後方で脚を溜めた。勝負どころでの反応の悪さも相変わらずだが、上がり勝負の前走は致し方がない。ラストの3ハロンはサートゥルナーリアと同じメンバー中最速だった。2着のヴェロックスとは0.2秒差の3着。春の若葉Sでは同馬と0.5秒差だったので、一応差を詰めたことになる。3000mに距離が延びることで、この差がどうなるか。

ヒシゲッコウ 関東期待の上がり馬

ホウオウサーベルとともに期待される関東の上がり馬。半兄にステルヴィオ(父ロードカナロア)がいる良血馬で、父はルーラーシップに替わった。それにより本馬は距離適性が長く、成長力も見込めるタイプだろう。デビュー2戦目のプリンシパルSではザダルの3着。これが唯一の敗戦で、上がり3ハロンはメンバー中最速だった。前走阿寒湖特別では圧倒的1番人気に応えて2馬身差の快勝。札幌芝2600mで非常に強い勝ちっぷりを披露したことで、3000mでも好パフォーマンスが期待できそうだ。なお、鞍上はC・スミヨン騎手が予定。この点も注目だ。

レッドジェニアル 京都替わりでどうか

神戸新聞杯は馬体重が12キロ増で、2番手からの追走。折り合いはついたものの、完全に瞬発力勝負となってしまい、そこでの差がモロに出て4着に敗れた。無論、想定していた流れだが、自身が上がり33秒1の脚を使って完敗では苦しい。5月に勝利した京都新聞杯はロジャーバローズが逃げて、締まったペースになったところを差し切った。レースの上がりもかかったし、持久戦になった方がこの馬にとってはいいはずだ。2勝がいずれも京都であり、コース替わりはプラス材料。3000mになるのがいいかどうかは微妙だが、こなせれば少し面白い。

サトノルークス 血統的にも中距離がベストか

前走セントライト記念ではインの中団から追走。最後の直線は勝ち馬リオンリオンの後を追い、狭いスペースを根性で抜けてきて際どく2着に上がった。鞍上の川田将雅騎手による好騎乗が光った一戦。スタートからのめっていた感じもあり、重馬場が決して良かったわけではなさそうだ。ただ、その川田騎手によると、さらに距離が延びるのはいいとは思えないとのコメント。全姉にタッチングスピーチ(ローズS)がいる血統馬ではあるものの、中距離がベストかもしれない。ダービーのように前に行きすぎず、終いにかける競馬でどこまでやれるか。

ザダル 連勝は止まるも侮れない

取消の影響で年明けデビューとなったが、無傷の3連勝でプリンシパルSを優勝。ダービーまでのレース間隔が短くなったため、本番は回避し、そのまま休養に入った。秋はセントライト記念から始動。1枠スタートから渋く立ち回り、最後はサトノルークスとの激しい競り合いに敗れて3着。初めて黒星を喫したが、悲観する内容ではないだろう。地味ながら実戦派で、人気以上に走る傾向。どの条件がベストかわからないが、立ち回りのうまさは持っており侮れない。なお、父トーセンラーはマイルCSから天皇賞(春)まで幅広く対応した馬だった。

ニシノデイジー 鞍上にC・ルメールを迎えるも

前走セントライト記念は、後方追走で後半は大外を回っての追い上げ。上がり3ハロンはメンバー中最速だったが、5着に上がるのがやっとだった。かなり厳しい競馬を強いられたわけだが、仕方がなかった感じもある。馬場の内側が止まらない状況で、重馬場も本馬は向いてない。前に出していけば引っかかる可能性があるタイプなので、非常に乗り難しい印象だ。今回はC.ルメール騎手に乗り替わる予定だが、超一流ジョッキーでもテン乗りで完璧に操るのは容易ではなさそうだ。ハービンジャー産駒であっても距離延長もどうか。

ユニコーンライオン 決め手勝負では苦しい

父のNo Nay NeverはScat Daddyの直仔。現役時代は芝6ハロンのG1を制している。日本ではScat Daddyの仔としてミスターメロディ(高松宮記念)やゴルゴバローズ(ダート短距離で4勝)がおり、スピード色がかなり強い印象だ。本馬は芝1800〜2000mで3勝をマーク。母父のHigh Chaparralの影響で長い距離にも対応できているようだが、3000mはさすがに長そうだ。前走神戸新聞杯は5着。これは距離の問題というより、決め手が足りなかっただけかもしれない。いずれにしても、良馬場の瞬発力勝負では苦しい。

カリボール 強行軍で距離延長も気になる

前走清滝特別はやや出負けして後方からの追走となったが、少頭数が幸い。大外から楽に最後の直線に入ると、上がり33秒9の瞬発力で逃げ馬を差し切りゴールした。父ジャスタウェイ譲りの瞬発力が印象的で、なかなかの素質を感じさせる。母のレイズアンドコールも芝の短距離馬として活躍した。それだけに今回の芝3000mはどうかという疑問が真っ先に思い浮かぶ。さらに、中1週の厳しいローテーションも気になる。重賞初挑戦でもあるし、難しい挑戦となる。相手関係を考えるよりも前に、自分の力を出し切れるかどうかがカギだろう。