セレクトセール2023 注目の種牡馬紹介

当歳セッションの注目種牡馬

クリソベリル

クリソベリル

クリソベリル

徳武氏 「クリソベリルはダートサイヤー隆盛の時代かつ、ゴールドアリュールの後継種牡馬たちの優秀な産駒成績も後押しとなったことで、昨年は150頭に配合を行いました。今年も多くの繁殖牝馬を集めているだけでなく、繁殖牝馬の質も昨年以上に高くなっています」

昨年のルヴァンスレーヴもそうですが、ダートサイヤーへの評価の高さからしても、今年の当歳セッションに上場される初年度産駒たちの評価も注目したくなります。

徳武氏 「クリソベリル自身はJBCクラシックを含めて、大井のダート2000メートルで3勝をあげています。そのコース適正の高さも産駒に受け継がれているはずであり、大井競馬場で行われるダート三冠を勝つには、最も適性の高い種牡馬なのかもしれません」

コントレイル

コントレイル

コントレイル

徳武氏 「初年度産駒を何頭か見てきましたが、どの産駒にもコントレイルらしさが出ています。当歳セッションから高い評価を受けるのは間違いなく、仔出しの良さを見た生産者の中には、2年続けてコントレイルを配合された方もいらっしゃいます。購買者の中には、コントレイルの産駒だけを探されている方もいるそうですし、今年の当歳セッションの主役となる種牡馬と言えるでしょう」

ディープインパクトの後継種牡馬も多くいますが、コントレイルはその中心と言える存在ともなっていきそうですね。

徳武氏 「ディープインパクトやその産駒にも受け継がれているバランスの良さ。そこにしなやかさと俊敏さに加え、コントレイルの牝系の影響なのでしょうか、骨格の良いところが産駒に受け継がれていると思います。購買者の方には、当歳セッションでのコントレイルの産駒に注目するがばかりに、1歳セッションで買い控えしないようにしてください、とお伝えしておきます(笑)」

ダノンキングリー

ダノンキングリー

ダノンキングリー

徳武氏 「ダノンキングリーは現役時のディープインパクトを彷彿とさせるような、スピード感を秘めたまとまりのある馬体、そして半兄のダノンレジェンドの現役時の活躍や種牡馬としての人気にも後押しされる形で、初年度から安定した種付け頭数を集めています」

ディープインパクトの後継種牡馬もその数を増やしてきましたが、ダノンキングリーは現役時に自身が実績を残した芝のマイルを中心とした、産駒の活躍が期待できそうですね。

徳武氏 「これは母父に入ったStorm Catの影響が出ていると思います。産駒も父譲りと言える俊敏さが出ており、早い時期の新馬戦から上がり最速のタイムを叩き出すような産駒が現れてきそうです。気持ちの強い馬でもありますし、こうした闘争心も産駒には受け継がれるはずです」

ポエティックフレア

ポエティックフレア

ポエティックフレア

≫ 現役時代の競走成績を詳しく見る
(JRA-VAN Ver.World)

徳武氏 「ポエティックフレアは父のDawn Approachを始めとして、この父系からは途切れることなくクラシックウイナーが誕生しています。骨格の良さや柔軟な動き、そしてお行儀の良さなどを見ていると、名家の生産牧場(ジム・ボルジャー)の出身馬だと思わされます」

ポエティックフレア自身は英2000ギニー、セントジェームズパレスステークスの勝利という実績もさることながら、芝1000メートルでも勝利と距離適性の広さも感じさせています。

徳武氏 「産駒もスピード能力を武器として、父のように2歳戦からの活躍が望めるはずです。当歳セッションの上場数は少ないかもしれませんが、ポテンシャルの高い産駒が揃っているはずです。展示の際には父を彷彿とさせるような品格にも注目してください」

ライタープロフィール

村本浩平(競馬ライター)

北海道在住の“馬産地ライター”として、豊富な取材をもとに各種競馬雑誌で活躍中。