ディープインパクトとキングカメハメハ
〜セレクトセールの知名度や信頼度を高めた、セール出身の2頭の名種牡馬〜
今年の当歳市場ですが、これまでセレクトセールを牽引してきた存在であり、生産界にも多大なる貢献を果たしてきたディープインパクト、そしてキングカメハメハ産駒の名前がなくなりました。
徳武氏 「ディープインパクト産駒は、最後の世代が来年の1歳市場に上場される可能性もありますが、ついにこの時が来たのかと、一抹の寂しさも感じます」
ディープインパクト、キングカメハメハ共にセレクトセール出身馬であり、この2頭の競走馬としての活躍、そして種牡馬としての成績もまた、セレクトセールの評価を高めた印象があります。
徳武氏 「初期のセレクトセールは、ディープインパクトの父であるサンデーサイレンスの産駒たちが主役を務めてきました。その流れの中で、ディープインパクトとキングカメハメハがそろってダービー馬となり、種牡馬としても活躍。まさにサラブレッドの頂点に君臨した2頭のおかげで、セレクトセールの知名度や信頼度が高まりました。最大の功労者と言えるでしょう」
1歳市場にはディープインパクト産駒が13頭、キングカメハメハ産駒が10頭上場されています。
徳武氏 「ディープインパクト産駒もキングカメハメハ産駒も、これだけの頭数が上場されてくるのは、今年の1歳市場が最後となります。この中からは、優れた競走成績を残して、将来は種牡馬となるような馬も出てくるはずです。ファンの皆さんも寂しさはあるかと思いますが、未来のスター候補や、(2頭に替わって)いずれ生産界の主役となるような馬がこの中にいる、という視点でせりを見ていただけたらと思います」
注記:金額は、全て税抜金額
ライタープロフィール
村本浩平(競馬ライター)
北海道在住の“馬産地ライター”として、豊富な取材をもとに各種競馬雑誌で活躍中。