第1813回 【新潟2歳S × 過去データ分析】前走上がり2位以内が必須。前走距離がカギ!|競馬情報ならJRA-VAN

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【新潟2歳S × 過去データ分析】前走上がり2位以内が必須。前走距離がカギ!

2025/8/21(木)

今週は日曜に札幌で芝1200m重賞のキーンランドC、新潟で2歳重賞の新潟2歳Sと2鞍の重賞が組まれている。今回は新潟2歳Sをピックアップし、2015年以降過去10年のデータから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

上位3番人気以内が高複勝率。穴馬は牝馬から

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 4-  3-  0-  3/ 10 40.0% 70.0% 70.0% 118 100
2番人気 1-  1-  4-  4/ 10 10.0% 20.0% 60.0% 43 100
3番人気 3-  2-  1-  4/ 10 30.0% 50.0% 60.0% 182 107
4番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 81 40
5番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 57
6番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 117 53
7番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8番人気以下 0-  2-  3- 57/ 62 0.0% 3.2% 8.1% 0 55
(牡馬・セン馬) 0-  0-  1-32/ 33 0.0% 0.0% 3.0% 0 14
(牝馬) 0-  2-  2- 19/ 23 0.0% 6.9% 13.8% 0 101

(表1 新潟2歳Sの人気別成績 過去10年)

表1は人気別成績。1番人気馬は一昨年のアスコリピチェーノら最多の4勝をあげ、連対率70%。2番人気馬は20年ショックアクションの1勝のみだが、複勝率60%。3番人気馬は21年セリフォスら3勝をあげ、複勝率60%。これら上位3番人気以内の複勝率が高い。以下、4・6番人気馬が1勝ずつをあげている。

8番人気以下からは2・3着に計5頭好走しているが、そのうち4頭は牝馬だった。人気薄の牝馬による好走は、15年に2着ウインファビラス(12番人気)で3連単26万馬券、一昨年にも2着ショウナンマヌエラ(10番人気)で同18万馬券と高配当に結びついている。人気薄の牝馬には注意しておきたい。

勝ち馬は前走1400mか1600m組。前走左回りが大半の9勝

前走コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新潟・芝1600外 4- 0- 3-10/17 23.5% 23.5% 41.2% 99 68
中京・芝1600 2- 1- 0- 9/12 16.7% 25.0% 25.0% 97 119
東京・芝1600 1- 3- 2- 8/14 7.1% 28.6% 42.9% 25 85
中京・芝1400 1- 2- 0- 4/ 7 14.3% 42.9% 42.9% 92 105
東京・芝1400 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 37 16
京都・芝1600 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 1170 260
福島・芝1800 0- 2- 0- 9/11 0.0% 18.2% 18.2% 0 109
東京・芝1800 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0 120
新潟・芝1800外 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 32
福島・芝1200 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0 55
阪神・芝1600外 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 37
函館・芝1200 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 245
函館・芝1800 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 150
新潟・芝1400 0- 0- 0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
その他のコース 0- 0- 0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走右回り 1- 2- 4-36/43 2.3% 7.0% 16.3% 27 65
前走左回り 9- 8- 6-66/89 10.1% 19.1% 25.8% 47 58

(表2 新潟2歳Sの前走コース別成績 過去10年)

表2は前走コース別成績。新潟2歳Sと同じ前走新潟芝1600m組が22年キタウイングら最多の4勝をあげ、複勝率も41.2%と高い。昨年は3着プロクレイア(5番人気)が該当しており、18年以降は毎年1頭ずつ3着以内に入っている。中京芝1600m組は21年セリフォスら2勝も複勝率25.0%で、東京芝1600m組と中京芝1400m組が同42.9%と上回っている。勝ち馬はすべて前走1400mか前走1600m組から出ている。なお、出走数最多の前走新潟1400m組からは3着以内馬が出ておらず、不振傾向にある。

また、前走右回りか左回りかの比較では、新潟2歳Sと同じく前走左回りだった馬が大半の9勝をあげ、連対率でも右回りを圧倒している。

前走1600m組で上がり2位以内だった馬に注目

前走脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
3F  1位 8-  6-  4- 49/ 67 11.9% 20.9% 26.9% 63 64
3F  2位 2-  3-  6- 23/ 34 5.9% 14.7% 32.4% 34 77
(前走上がり2位以内) 10-  9- 10- 72/101 9.9% 18.8% 28.7% 53 68
(前走1150m) 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
(前走1200m) 0-  0-  2- 13/ 15 0.0% 0.0% 13.3% 0 69
(前走1400m) 2-  2-  0- 21/ 25 8.0% 16.0% 16.0% 40 36
(前走1600m) 8-  3-  6- 22/ 39 20.5% 28.2% 43.6% 112 80
(前走1800m) 0-  4-  2- 15/ 21 0.0% 19.0% 28.6% 0 89
3F  3位 0-  0-  0- 14/ 14 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
3F 〜5位 0-  1-  0- 11/ 12 0.0% 8.3% 8.3% 0 88
3F 6位以下 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

(表3 新潟2歳Sの前走上がり順位別成績 過去10年)

表3は前走上がり順位別成績。前走上がり1位だった馬が昨年のトータルクラリティら大半の8勝をあげており、複勝率26.9%。前走上がり2位の馬は17年フロンティアら2勝も、複勝率32.4%は前走上がり1位の馬を上回っている。これら前走上がり2位以内の馬が3着以内馬30頭中29頭を占めている。

前走上がり2位以内だった馬の前走距離別成績では前走1600m組が19年ウーマンズハートら大半の8勝をあげ、複勝率43.6%は一際高い。昨年は上位3着までを独占し、近5年でも3着以内馬15頭中11頭を占めている。今年も該当馬がいれば、注目しておきたい。

前走馬体重440〜479kgの馬が好成績

前走馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
400〜419kg 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
420〜439kg 1- 1- 1-28/31 3.2% 6.5% 9.7% 26 28
440〜459kg 5- 2- 4-25/36 13.9% 19.4% 30.6% 75 81
460〜479kg 2- 5- 4-26/37 5.4% 18.9% 29.7% 27 82
480〜499kg 2- 0- 1-14/17 11.8% 11.8% 17.6% 51 45
500〜519kg 0- 2- 0- 3/ 5 0.0% 40.0% 40.0% 0 66

(表4 新潟2歳Sの前走馬体重別成績 過去10年)

表4は前走馬体重別成績。黄色で強調した前走440〜479kgの馬で過半数の7勝をあげており、複勝率も優秀だ。前走440〜479kgのうち前走1600m組は【5.3.6.16】で昨年のトータルクラリティら5勝をあげ、複勝率は46.7%と非常に高い。複勝回収率でも100%を超えており、注目だ。他では前走440kg未満の馬は22年キタウイングの1勝のみ、前走500kg以上の馬は出走数が少ないものの2着2回で連対率は40%と高い。

【結論】

サノノグレーターにアタマの魅力、穴はヒルデグリム

今年の新潟2歳Sの出走予定馬は表5のとおり。

馬名 前走成績
サノノグレーター 新馬(東京芝1600m)1着
サンアントワーヌ 新馬(東京芝1400m)1着
タイセイフレッサ 未勝利(新潟芝1400m)1着
タイセイボーグ ダリア賞 2着
ヒルデグリム 新馬(新潟芝1600m)1着
フェスティバルヒル 新馬(阪神芝1600m)1着
フォトンゲイザー ダリア賞 7着
メーゼ 新馬(福島1200m)1着
リアライズシリウス 新馬(東京芝1600m)1着
リネンタイリン ダリア賞 6着
ロット 新馬(東京ダ1200m)7着

(表5 今年の新潟2歳Sの出走予定馬)

※フルゲート18頭。除外予定馬なし

今回の新潟2歳Sで1番人気に支持されそうなリアライズシリウスは前走東京芝1600mの新馬戦で7馬身差の逃げ切り勝ちを決めている。ただ、勝ち時計は1分35秒7(稍重)。当日の2勝クラスの勝ち時計が1分34秒5だったことから相手に恵まれた可能性は否定できない。良馬場で瞬発力勝負になったときに推し切れるかは不安が残る。

替わってアタマとしての魅力を感じるのがサノノグレーター。前走東京芝1600mの新馬戦で差し切り勝ち。勝ち時計も1分34秒6となかなか優秀で、自身の上がりはメンバー中最速の33秒9。上がり2位の35秒1を1秒2も上回っており、瞬発力が非常に優れている。長い直線でのヨーイドンの競馬になれば一気の差し切りも十分に考えられる。

他では前走新潟芝1600mの新馬戦を勝利したヒルデグリムも表2の前走コース、表3の上がり2位で前走1600m組、表4の前走馬体重450kgと好走条件が揃っており、穴で注意しておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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