第1765回 【神戸新聞杯 × 過去データ分析】前走ダービー組&条件戦組の狙いどころ!|競馬情報ならJRA-VAN

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【神戸新聞杯 × 過去データ分析】前走ダービー組&条件戦組の狙いどころ!

2024/9/19(木)

今週は日曜に中山でオールカマー、中京で神戸新聞杯と芝2200m重賞が2鞍組まれている。今回は菊花賞トライアルの神戸新聞杯をピックアップ、過去10年のうち中京競馬場で行われた2020〜22年のデータから今年馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

好走馬9頭中8頭は上がり3位以内

年(馬場/頭数) 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半1000m通過
2022
(良/17頭)
1 ジャスティンパレス 2分11秒1 5 3 34秒4 60秒0
2 ヤマニンゼスト 3馬身1/2 12 11 34秒5
3 ボルドグフーシュ 1/2馬身 4 16 34秒3
2021
(不良/10頭)
1 ステラヴェローチェ 2分18秒0 2 9 35秒6 63秒8
2 レッドジェネシス 1/2馬身 5 6 35秒9
3 モンテディオ 3馬身 8 2 36秒8
2020
(良/18頭)
1 コントレイル 2分12秒5 1 6 35秒6 59秒9
2 ヴェルトライゼンデ 2馬身 3 16 35秒4
3 ロバートソンキー クビ 14 10 35秒7

(表1 中京芝2200mで行われた神戸新聞杯過去3年の3着以内馬)

表1は中京開催だった2020〜22年の3着以内馬。2021年は不良馬場だったために勝ちタイムが遅いものの、良馬場の20年が2分12秒5、22年は2分11秒1と速めの時計が出ている。上位好走馬の上がりに着目すると最速でも34秒3で、33秒台はいない。上がり順位別成績では、1位【1.1.1.0】、2位【2.1.0.0】、3位【0.1.1.1】と好走馬9頭中8頭が上がり3位以内だった。つまり上がり3位以内の脚を使える馬を探すレースといえる。

4コーナー通過順で見ると、逃げた馬が1頭も3着以内に入っておらず、良馬場の20年・22年では10番手以下の馬が2・3着に入っている。不良馬場の21年でも10頭立てで9番手だったステラヴェローチェが勝利しており、4コーナー後方からでも届くレースだ。

人気別成績を見ると1番人気馬で3着以内に入ったのは20年コントレイル1着のみ。5番人気以下が5頭好走しており、うち10番人気以下が2頭。22年には3連単45万3670円と波乱となっており、人気薄の激走に注意しておきたい。

好走馬の前走は日本ダービーと1・2勝クラス

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
未勝利 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1勝 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0 165
2勝 0- 1- 1- 5/ 7 0.0% 14.3% 28.6% 0 264
オープン特別 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G2 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 3- 2- 0-10/15 20.0% 33.3% 33.3% 100 105

(表2 中京開催の神戸新聞杯過去3回の前走クラス別成績)

前走クラス別成績を見ると、好走馬はG1組と1・2勝クラス組から出ている。G1組はすべて前走日本ダービー組で連対馬6頭中5頭と大半を占めている。その他前走G2・G3・オープン特別組は不振傾向で、1・2勝クラス組から2・3着馬が出ている。過去3回とサンプル数が少ないとはいえ、傾向はハッキリしている。

日本ダービー組の連対馬5頭中4頭は2走前皐月賞

施行年 着順 馬名 前走成績 2走前成績
2022 1 ジャスティンパレス 日本ダービー9着 皐月賞9着
2021 1 ステラヴェローチェ 日本ダービー3着 皐月賞3着
2 レッドジェネシス 日本ダービー11着 京都新聞杯1着
2020 1 コントレイル 日本ダービー1着 皐月賞1着
2 ヴェルトライゼンデ 日本ダービー3着 皐月賞8着

(表3 前走日本ダービー組の連対馬5頭)

表3には前走日本ダービー組の連対馬5頭について前走成績と2走前成績を示した。2021年2着のレッドジェネシスを除く4頭は2走前に皐月賞を使われていた。2走前皐月賞、前走日本ダービーとクラシック2戦を使われた馬を中心に考えた方が良いだろう。ただし該当4頭は、皐月賞、日本ダービーとも一ケタ着順に入っていた。

1・2勝クラス組は中京芝連対実績に注目

施行年 着順 馬名 前走成績 中京芝連対実績
2022 2 ヤマニンゼスト 藻岩山特別6着 未勝利戦(2000m)1着
3 ボルドグフーシュ 一宮特別(2200m)1着 一宮特別(2200m)1着
2021 3 モンテディオ ルスツ特別1着 未勝利戦(2000m)2着
2020 3 ロバートソンキー 1勝クラス2着 なし

(表4 前走1・2勝クラス組好走馬の中京芝連対実績)

表4には前走1・2勝クラス組の前走成績と中京芝連対実績を示した。2・3着に好走した4頭中3頭は中京芝2000〜2200mで連対した実績があった。22年2着ヤマニンゼストは前走札幌の藻岩山特別で6着敗退も、今回2着と巻き返している。またこれら好走馬4頭はいずれも前走で上がり3位以内の脚を使っていた。1・2勝クラス組は中京芝連対実績のある馬ならびに前走上がり3位以内の馬を狙っていきたい。

【結論】

前走日本ダービー組中心も、穴で注目はヤマニンステラータ

今年の神戸新聞杯の注目馬は表5のとおり。

馬名 前走成績
ウエストナウ 京都新聞杯2着
ヴェローチェエラ ルスツ特別(1勝クラス)1着
オールセインツ 月岡温泉特別(2勝クラス)1着
ジューンテイク 日本ダービー10着
ショウナンラプンタ 日本ダービー15着
ビザンチンドリーム 日本ダービー17着
ミスタージーティー 日本ダービー16着
メイショウタバル 皐月賞17着
メリオーレム 西部スポニチ賞(2勝クラス)1勝
ヤマニンステラータ 揖斐川特別(1勝クラス)1着

(表5 今年の神戸新聞杯の注目馬)

(表5は9/18時点)

出走予定馬16頭中7頭がキズナ産駒という今年の神戸新聞杯。前走日本ダービー組はジューンテイク、ショウナンラプンタ、ビザンチンドリーム、ミスタージーティーの4頭だが、表3からするとビザンチンドリームミスタージーティーの2頭を上位に狙ってみたい。

ビザンチンドリームは前走日本ダービー17着、2走前皐月賞13着とともに2ケタ着順に敗れているが、新馬戦・きさらぎ賞と連勝した素質馬。夏を休養に充てて立て直されていれば、いきなりから走れてもいい。ミスタージーティーも前走日本ダービーは16着と大敗しているが、上がりは2位タイの脚を使っている。今回中団で脚を溜められれば、一変も十分にありえる。

先日のセントライト記念では前走日本ダービーで6着以下だった馬たちが上位3着以内を独占。スローの瞬発力勝負となった日本ダービーで後方のまま敗れたジューンテイクとショウナンラプンタだが、この2頭も当然評価しておきたい。

前走1・2勝クラス組からはヤマニンステラータオールセインツの2頭を評価。ヤマニンステラータは前走中京芝2200mの1勝クラス・揖斐川特別を差し切り勝ち。前走では上がり2位の馬(34秒6)を0秒7上回る33秒9の脚を使っている。重賞初挑戦でまだ格下の存在だが、穴で狙って面白い。オールセインツは前走新潟芝2000mの2勝クラス・月岡温泉特別を勝利、上がり最速タイの32秒3で差し切っている。デビュー戦となった今年3月の中京芝2200mの未勝利戦を勝利しており、中京芝実績もある。1・2勝クラス組ではこの2頭、とりわけ人気薄のヤマニンステラータの激走に期待したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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