第1764回 【セントライト記念 × 過去データ分析】今年は前走日本ダービー出走馬の争い!|競馬情報ならJRA-VAN

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【セントライト記念 × 過去データ分析】今年は前走日本ダービー出走馬の争い!

2024/9/12(木)

今週の中央競馬は3日間開催。日曜には中京でローズS、そして月曜(祝)には中山でセントライト記念と、3歳G1へ向けたトライアル競走が組まれている。ローズSは中京での代替開催となるため、今回は例年通り中山で行われるセントライト記念を取り上げたい。菊花賞へ向けはずみをつけるのはどの馬か、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用して過去の傾向から分析してみよう。

上位人気が安定

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 3-5-0-2/10 30.0% 80.0% 80.0%
2 2-3-2-3/10 20.0% 50.0% 70.0%
3 1-0-4-5/10 10.0% 10.0% 50.0%
4 2-0-0-8/10 20.0% 20.0% 20.0%
5 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0%
6 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0%
7 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0%
8 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
9 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0%
10 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0%
11〜 0-0-0-47/47 0.0% 0.0% 0.0%

(表1 人気別成績)

過去10年の人気別では、1番人気が【3.5.0.2】で複勝率80.0%、2番人気が【2.3.2.3】で同70.0%。そして3番人気は1連対ながら【1.0.4.5】で複勝率は50.0%と高く、上位人気が安定した結果を残している。過去10年のうち4回はこの1〜3番人気が1〜3着を独占しており、一昨年は3→1→2番人気、昨年は2→1→3番人気の決着だった。

前走はJRA重賞組が中心

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 4番人気以下
1勝クラス 1-0-2-39/42 2.4% 2.4% 7.1% 0-0-1-38
2勝クラス 1-2-0-25/28 3.6% 10.7% 10.7% 0-0-0-24
3勝クラス 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-2
OPEN 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0-0-0-5
中央G3 3-1-1-12/17 17.6% 23.5% 29.4% 2-0-0-11
中央G2 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-5
中央G1 5-7-6-26/44 11.4% 27.3% 40.9% 2-2-3-20
地方 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-2

(表2 前走クラス別成績)

前走クラス別(中央)の成績は、G1組【5.7.6.26】とG3組【3.1.1.12】で好走馬30頭中23頭を占め、好走確率も高い。条件戦組の好走はほぼ人気馬ばかりで、セントライト記念4番人気以下かつ前走がJRA重賞以外だった馬は【0.0.1.71】と苦戦している。ちなみに本競走の前日に行われるローズSでは、4番人気以下の好走馬17頭中14頭が前走2勝クラス以下だった。同じ3歳G2戦でもまったく異なる傾向を示している点には注意したい。

日本ダービー組は大敗馬の巻き返しも

日本ダービー 着別度数 連対率 複勝率
着順 1〜5着 2-4-1-4/11 54.5% 63.6%
6〜9着 0-0-2-7/9 0.0% 22.2%
10着以下 3-3-2-11/19 31.6% 42.1%
人気 1〜5番人気 2-4-1-1/8 75.0% 87.5%
6〜9番人気 3-2-2-7/14 35.7% 50.0%
10番人気以下 0-1-2-14/17 5.9% 17.6%
4角 先頭 1-1-0-0/2 100.0% 100.0%
2〜3番手 3-2-2-3/10 50.0% 70.0%
4〜5番手 0-1-0-4/5 20.0% 20.0%
6〜9番手 0-2-0-5/7 28.6% 28.6%
10番手以下 1-1-3-10/15 13.3% 33.3%

(表3 前走日本ダービー組の各種成績)

前走G1組の好走馬18頭のうち、2021年3着のオーソクレース(前走ホープフルS2着)以外は前走で日本ダービーに出走していた。その日本ダービー組について前走着順、前走人気、前走4コーナー通過順別の成績を調べたのが表3である。

前走着順は5着以内なら複勝率63.6%だが、前走10着以下でも同42.1%と大敗からの巻き返しも多い。前走人気は高いほうが好結果を残しやすい。また前走の4コーナー通過順をみると、3番手以内だった馬が【4.3.2.3】で複勝率75.0%を記録している。

ラジオNIKKEI賞組は人気と着順、実績をチェック

馬名 セントライト ラNIKKEI賞 前走以外の主な実績
人気 着順 人気 着順
2016 ゼーヴィント 2 2 1 1 プリンシパルS3着
2017 サトノクロニクル 3 3 1 6 京都新聞杯2着
2020 バビット 4 1 8 1 早苗賞1着
2021 アサマノイタズラ 9 1 5 12 スプリングS2着
2023 レーベンスティール 2 1 1 3 1勝クラス1着

(表4 前走ラジオNIKKEI賞からの好走馬)

前走G3組の好走馬はすべてラジオNIKKEI賞に出走していた。この組は同レースで1番人気または1着だった馬が好走馬5頭中4頭。また同レースで馬券圏外だった2頭はともに、G2での連対実績を持っていた。前走も含め少なくとも重賞3着以内の実績が必須だ。

皐月賞好走馬も見逃せない

皐月賞着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1着 2-2-0-0/4 50.0% 100.0% 100.0%
2着 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0%
3着 2-0-1-0/3 66.7% 66.7% 100.0%
4〜5着 0-2-0-3/5 0.0% 40.0% 40.0%
6〜9着 0-1-2-8/11 0.0% 9.1% 27.3%
10着以下 1-1-1-11/14 7.1% 14.3% 21.4%

(表5 皐月賞着順別のセントライト記念成績)

表2〜4では前走との関係を見てきたが、セントライト記念は皐月賞との関連性も強いレースだ。皐月賞で3着以内に好走した馬がセントライト記念に出走すると【4.3.1.1】複勝率88.9%で、2021年のタイトルホルダー(皐月賞2着、本競走13着)以外はすべて馬券に絡んでいる。皐月賞4〜5着馬も連対率40.0%と上々の成績だ。

【結論】

前走日本ダービー組3頭の争い

今年のセントライト記念は前走JRA重賞組が上位人気を占めそうで、条件戦組やオープン特別組は4番人気以下になってしまうと苦しい(表2)。また、前走ラジオNIKKEI賞組の2頭はともに同レース2番人気以下かつ2着以下で、重賞連対実績も持たないため減点が必要(表4)。よって前走日本ダービー組のアーバンシックエコロヴァルツコスモキュランダの3頭による争いになりそうだ。

この3頭はそれぞれ好材料を持っており、アーバンシックは日本ダービー4番人気(5番人気以内なら複勝率87.5%)で、11着という着順も悪くない。エコロヴァルツは日本ダービーでハナを切り、4コーナーを2番手で通過(3番手以内なら複勝率75.0%)していたことが大きなプラスになる。そしてコスモキュランダはダービーの内容にこそ特筆すべき点はないが、皐月賞2着(3着以内なら複勝率88.9%)の実績は見逃せない。当日の人気は恐らくコスモキュランダ、アーバンシックが1、2番人気で、やや離れてエコロヴァルツとなりそう。過去10年の1、2番人気の安定感(表1)を重視する方ならコスモキュランダとアーバンシック、配当妙味重視ならエコロヴァルツを軸に考えるといいだろう。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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