第1762回 【新潟記念×過去データ分析】8枠と左回り重賞実績に注目!|競馬情報ならJRA-VAN

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【新潟記念×過去データ分析】8枠と左回り重賞実績に注目!

2024/8/29(木)

今週は日曜日に新潟記念が行われるが、台風が接近しているため、本稿執筆時点では今週末の開催がどうなるかわからない状況だ。仮に開催できても道悪競馬は避けられないかもしれない。それでも一応、いつものようにJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、過去10年のデータを分析した。

3枠と8枠の成績が優秀

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
1枠 2- 0- 0-16/18 11.1% 11.1% 11.1% 76 30
2枠 1- 0- 1-16/18 5.6% 5.6% 11.1% 50 83
3枠 2- 3- 1-13/19 10.5% 26.3% 31.6% 142 130
4枠 1- 1- 2-16/20 5.0% 10.0% 20.0% 31 126
5枠 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.0% 0 52
6枠 0- 2- 1-17/20 0.0% 10.0% 15.0% 0 58
7枠 1- 1- 2-22/26 3.8% 7.7% 15.4% 17 33
8枠 3- 3- 2-20/28 10.7% 21.4% 28.6% 192 110

(表1 新潟記念の枠番別成績、過去10年)

過去10年の新潟記念の枠番別成績を調べたところ、3枠と8枠の成績が優秀だった。脚質で見ると3枠は逃げ・先行、8枠は中団・後方から好走馬がよく出ている印象。夏の新潟開催最終日に行われる一戦なので、外からの差し・追い込みが決まりやすい馬場になりやすく、おのずと8枠は恵まれる。加えて道悪になれば、一層外枠が有利になっても不思議ではない。

3歳の成績が優秀

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
3歳 2-  0-  1-  6/  9 22.2% 22.2% 33.3% 75 77
4歳 2-  3-  4- 22/ 31 6.5% 16.1% 29.0% 36 111
5歳 3-  4-  2- 41/ 50 6.0% 14.0% 18.0% 45 59
6歳 2-  1-  1- 33/ 37 5.4% 8.1% 10.8% 175 77
7歳以上 1-  2-  2- 37/ 42 2.4% 7.1% 11.9% 21 76

(表2 新潟記念の年齢別成績、過去10年)

続いて年齢別の成績を調べたところ、出走頭数は二けたに満たなかったものの3歳は勝率・連対率22.2%、複勝率33.3%と最も優秀だった。4歳と5歳の比較では、勝率・連対率はあまり差がなかった。6歳と7歳以上の比較も連対率や複勝率は互角だった。3歳が強い一方、ベテランの馬も割と活躍している印象だ。

過半数に左回りの芝重賞実績

着順 馬名 左回り芝重賞実績
23年 1 ノッキングポイント 23年日本ダービー5着
23年 2 ユーキャンスマイル 新潟記念1勝2着1回
22年 1 カラテ 21年東京新聞杯1着
22年 2 ユーキャンスマイル 19年新潟記念1着
21年 2 トーセンスーリヤ 20年新潟大賞典1着
20年 1 ブラヴァス 20年新潟大賞典4着
20年 2 ジナンボー 19年新潟記念2着
19年 1 ユーキャンスマイル 19年ダイヤモンドS1着
18年 1 ブラストワンピース 18年日本ダービー5着
18年 2 メートルダール 17年中日新聞杯1着
18年 3 ショウナンバッハ 17年中日新聞杯4着
17年 2 アストラエンブレム 17年エプソムC2着
17年 3 カフジプリンス 17年ダイヤモンドS3着
16年 3 ロンギングダンサー 15年新潟記念4着
15年 1 パッションダンス 13年新潟大賞典1着
15年 2 マイネルミラノ 15年中日新聞杯3着
14年 1 マーティンボロ 14年中日新聞杯1着
14年 3 ラストインパクト 13年青葉賞3着

(表3 新潟記念の主な好走馬、過去10年)

表3は過去に左回りの芝重賞(2歳戦は除く)で好走・善戦実績があった馬をまとめた。まず、18年1着ブラストワンピースと23年ノッキングポイントは同年の日本ダービーで5着だった。16年3着ロンギングダンサーは前年の新潟記念で4着に善戦。また、ジナンボーやユーキャンスマイルは本競走で複数回好走したリピーターだった。同じ新潟芝2000mで行われる新潟大賞典も本競走とのつながりが強く、パッションダンスやトーセンスーリヤは両重賞で連対した。

それから14年1着マーティンボロや15年2着マイネルミラノは同年の中日新聞杯で好走。22年1着カラテは前年の東京新聞杯を勝っていた。このように、新潟記念好走馬30頭中18頭は、過去に左回りの芝重賞(2歳戦は除く)で好走・善戦した経験があった。

【結論】

ライトバックの取捨選択が鍵

今年の新潟記念の予想で鍵になるのは、3歳牝馬ライトバックの取捨選択だろう。本競走は3歳の成績は優秀だが、実は牝馬の成績は良くない。21年3着クラヴェルしか好走しておらず、23年は1番人気サリエラが7着に敗れた。こうした点を考慮すると、ライトバックは「狙い目」「危険な人気馬」どちらにもなりうる存在だろう。

ライトバックは重賞未勝利だが、桜花賞・オークス両方で3着に好走しており、過去の新潟記念で好走した3歳馬(ブラストワンピースやノッキングポイント)と遜色ない実績を持っていると判断しても良さそう。ちなみに3歳馬のうち前走5着以内だった場合は【2.0.1.3】という成績だ。また、17年に10番人気で4着と善戦したウインカナドルは前走ラジオNIKKEI賞2着だった。3歳馬は前走5着以内かどうかが、取捨の目安となりそう。

新潟大賞典2着のキングズパレス

前走芝2000mの重賞で連対しているレッドラディエンス(七夕賞1着)、キングズパレス(七夕賞2着)、アリスヴェリテ(マーメイドS1着)、エーデルブルーメ(マーメイドS2着)も有力視されそう。この中では今年の新潟大賞典でヤマニンサルバムとハナ差の2着と好走したキングズパレスを推奨したい。あと道悪になった際は、重馬場成績【2.0.0.0】のゴールドプリンセスをマークする。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。


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