第1728回 今年は6日に開幕! 中山金杯を分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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今年は6日に開幕! 中山金杯を分析する

2024/1/4(木)

例年より1日遅れとなる1月6日に開幕する今年の中央競馬。その6日には中山で中山金杯、京都では京都金杯の2重賞が行われる。京都金杯は4年ぶりの京都開催となるため、今回は過去10年すべて中山で行われている中山金杯にスポットを当てたい。ここで好発進を切るのはどの馬か、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用して過去の傾向から分析してみよう。

優勝馬は5番人気以内

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 4-1-3-2/10 40.0% 50.0% 80.0%
2 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0%
3 2-0-0-8/10 20.0% 20.0% 20.0%
4 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0%
5 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0%
6 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0%
7 0-3-0-7/10 0.0% 30.0% 30.0%
8 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0%
9〜11 0-0-4-26/30 0.0% 0.0% 13.3%
12〜 0-0-0-50/50 0.0% 0.0% 0.0%

(表1 人気別成績)

過去10年の人気別では、1番人気が【4.1.3.2】複勝率80.0%の好成績。ほかに3、4番人気馬が各2勝を挙げるなど優勝馬はすべて5番人気以内から出ており、6番人気以下の優勝は2006年(ヴィータローザ・7番人気)までさかのぼる。また2着馬は8番人気以内、3着馬は11番人気以内で、人気が下がれば下がるほど上位には食い込みづらくなっている。

4・5歳馬、前走2000m出走馬が好成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
4歳 3-3-2-19/27 11.1% 22.2% 29.6%
5歳 3-3-2-20/28 10.7% 21.4% 28.6%
6歳 3-4-3-36/46 6.5% 15.2% 21.7%
7歳 1-0-3-35/39 2.6% 2.6% 10.3%
8歳以上 0-0-0-20/20 0.0% 0.0% 0.0%
〜1800m 2-3-3-41/49 4.1% 10.2% 16.3%
2000m 7-6-6-60/79 8.9% 16.5% 24.1%
2100m〜 1-1-1-29/32 3.1% 6.3% 9.4%

(表2 年齢別、前走距離別成績)

年齢別では4、5歳が勝率11%前後、連対率22%前後、複勝率29%前後で拮抗している。また、前走距離別では本競走と同じ2000m戦に出走していた馬の好走確率が高い。この双方を満たす「4、5歳の前走2000m戦出走馬」は【4.5.3.16】複勝率42.9%。さらに「前走5着以内」の条件も加えると【4.5.3.6】同66.7%となるため該当馬がいれば見逃せない。

前走3勝クラス組が好成績も、今年はG3組に注目

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 前走芝20 前走その他
3勝クラス 2-1-2-7/12 16.7% 25.0% 41.7% 2-1-2-2 0-0-0-5
OPEN 1-1-1-23/26 3.8% 7.7% 11.5% 0-0-0-3 1-1-1-20
G3 1-3-2-30/36 2.8% 11.1% 16.7% 1-3-2-29 0-0-0-1
G2 1-0-0-8/9 11.1% 11.1% 11.1% 0-0-0-0 1-0-0-8
G1 1-1-1-14/17 5.9% 11.8% 17.6% 0-0-0-4 1-1-1-10
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-0 0-0-0-1

(表3 前走クラス別成績(2018年〜))

過去10年の本競走では前走金鯱賞(11〜12月)出走馬が【2.1.0.4】連対率42.9%を記録していたが、同レースは2017年より春へと移動。またこの年からチャレンジCが芝1800mのハンデ戦から芝2000mの別定戦へと変わるという大きな変更があった。そのため表3〜表5はその翌年にあたる2018年以降のデータを見ていきたい

表3は前走クラス別成績。3勝クラス組が【2.1.2.7】複勝率41.7%の好成績を残しているが、この組は前走芝2000m組【2.1.2.2】に対し、他の距離だった組は【0.0.0.5】。今年の登録馬には前走で3勝クラスの芝2000m戦に出走していた馬がいないため、芝2000mのG3に出走していた馬を中心視したい。

G3組はチャレンジC組が有力

馬名 中山金杯 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2018 ウインブライト 2 2 福島記念 2 1
2019 ステイフーリッシュ 7 2 チャレンジC 5 3
2020 トリオンフ 2 1 チャレンジC 8 2
テリトーリアル 11 3 チャレンジC 9 12
2022 スカーフェイス 7 2 チャレンジC 8 5
ヒートオンビート 1 3 チャレンジC 4 2

(表4 前走G3からの好走馬(2018年〜))

表4は前走G3からの好走馬で、6頭中5頭はチャレンジC組から出ている。このチャレンジC組は2018年以降【1.2.2.8】複勝率38.5%、中でも同レース5着以内馬なら【1.2.1.2】同66.7%と優秀だ。その他では福島記念組が【0.1.0.7】、中日新聞杯組は【0.0.0.13】と苦しい。前走チャレンジC以外から唯一好走したウインブライトは、前走の福島記念で2000mの重賞勝ち、そして5走前のスプリングSでは中山の重賞勝ちも収めていた。

G1組は前走着順不問

馬名 性齢 中山金杯 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2018 セダブリランテス 牡4 1 1 AR共和国杯 3 3
2019 ウインブライト 牡5 3 1 マイルCS 14 9
2020 ウインイクシード 牡6 6 2 ディセンバーS 2 2
2021 ウインイクシード 牡7 11 3 ディセンバーS 3 5
2022 レッドガラン 牡7 4 1 リゲルS 2 3
2023 クリノプレミアム 牝6 7 2 エ女王杯 17 11
フェーングロッテン 牡4 2 3 菊花賞 11 15

(表5 前走G1・G2・オープン特別からの好走馬(2018年〜))

最後に表5は前走G3と3勝クラス以外(G1・G2・オープン特別)からの好走馬である。過去10年の中山金杯では4、5歳馬が好成績を残しているが(表2)、2018年以降に前走オープン特別から好走した3頭はいずれも6、7歳馬。そして前走3番人気以内かつ5着以内で共通している。この「6、7歳」で「前走オープン特別3番人気以内かつ5着以内」を満たす馬は【1.1.1.2】になるが、今年は該当馬不在だ。

よって今年はG3組以外ならG1〜G2組。G1組は前走着順不問。G2組は好走馬が1頭しかいないが、過去10年の好走馬4頭中3頭は前走4着以内だった。またG1〜G2組の好走馬4頭のうち、4歳の2頭は福島のラジオNIKKEI賞優勝馬で、5歳以上の2頭は中山の重賞勝ち馬。直線が短いコースでの重賞実績がチェックポイントになりそうだ。

【結論】

チャレンジC4、5着のエピファニーとマテンロウレオが有力

表2本文で触れたように、中山金杯は前走2000m戦で5着以内だった4、5歳馬が好成績を残している。今年はG3・チャレンジCで4、5着だった5歳馬、エピファニーマテンロウレオが有力だ(表4)。どちらも表1で優勝馬が出ている5番人気以内に支持されそうな点もプラス材料になる。少し穴っぽいところから1頭挙げれば、前走・秋華賞で7着だったエミュー。中山での重賞優勝実績(フラワーC)を持つ前走G1組で、そのG1組なら前走着順は不問だ(表5)。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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