第1557回 1番人気5連勝中! セントウルSを分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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第1557回 1番人気5連勝中! セントウルSを分析する

2021/9/9(木)

昨年に続き今年も中京競馬場で代替されるセントウルS。サマースプリントシリーズの最終戦に指定されているが、同時に秋のG1開幕戦・スプリンターズSへ向けた最終かつ最重要ステップレースにもなっている。今回はこのセントウルSの過去10年の傾向を、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用して分析してみたい。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 5-4-1-0/10 50.0% 90.0% 100.0% 143% 132%
2 2-2-2-4/10 20.0% 40.0% 60.0% 108% 94%
3 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 33%
4 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0% 78% 46%
5 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 82%
6 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 165% 87%
7 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 69%
8 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 70%
10 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 480% 101%
11〜 0-1-1-45/47 0.0% 2.1% 4.3% 0% 54%

2020/9/13 中京11R セントウルステークス(G2) 1着 16番 ダノンスマッシュ(1番人気)

過去10年、1番人気は【5.4.1.0】で複勝率100%。2012年から9年連続連対中、そして2016年からは5連勝中だ。2番人気も複勝率60.0%と上々で、3〜7番人気は複勝率20.0%で横並びとなっている。6番人気以下の馬が2頭馬券に絡んだのは2012年の1回のみのため、3連複や3連単なら1〜5番人気馬が2頭以上含まれる組み合わせを選びたい。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 5番人気以内
3歳 2-2-1-15/20 10.0% 20.0% 25.0% 322% 105% 0-1-1-4/6
4歳 4-2-1-17/24 16.7% 25.0% 29.2% 69% 48% 4-2-1-3/10
5歳 4-4-3-27/38 10.5% 21.1% 28.9% 42% 83% 4-4-2-12/22
6歳 0-1-4-33/38 0.0% 2.6% 13.2% 0% 66% 0-0-2-6/8
7歳 0-1-1-19/21 0.0% 4.8% 9.5% 0% 34% 0-0-1-3/4
8歳 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-0/0
9歳以上 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-0/0

年齢別で好走確率が高いのは4歳で、【4.2.1.17】勝率16.7%、複勝率29.2%。中でも5番人気以内の支持を受けた馬は【4.2.1.3】複勝率70.0%と信頼性が非常に高い。また、好走馬数では5歳、単複の回収率では3歳がそれぞれトップで、6歳以上になるとやや厳しい戦いを強いられている。

■表3 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3勝(1600万) 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
OPEN 0-0-1-26/27 0.0% 0.0% 3.7% 0% 63%
中央G3 6-7-7-71/91 6.6% 14.3% 22.0% 44% 62%
中央G2 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 2400% 505%
中央G1 2-2-2-11/17 11.8% 23.5% 35.3% 30% 48%
地方 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 1-1-0-2/4 25.0% 50.0% 50.0% 85% 127%

前走クラス別では、中央競馬のG3に出走していた馬が【6.7.7.71】で出走数、好走数ともトップ。これに中央G1組【2.2.2.11】と海外組(すべてG1)【1.1.0.2】を加えると、3着以内馬30頭中28頭になる。

■表4 前走G1(海外含む)からの好走馬

馬名 セントウルS 前走 主な重賞勝ち鞍
人気 着順 レース 人気 着順
2013 ロードカナロア 1 2 安田記念 1 1 香港スプリント1着
2014 ハクサンムーン 1 2 高松宮記念 2 5 セントウルS1着
2016 ビッグアーサー 1 1 高松宮記念 1 1 高松宮記念1着
2018 ファインニードル 1 1 チェアマンズSP 4 高松宮記念1着
2019 イベリス 3 3 NHKマイルC 11 16 アーリントンC1着
2020 ダノンスマッシュ 1 1 安田記念 8 8 京王杯SC1着
ミスターメロディ 2 3 安田記念 12 11 高松宮記念1着

※外国調教馬は除く

表4は前走G1から3着以内に好走した7頭(前走海外含む、外国調教馬は除く)で、この7頭はすべてセントウルSで3番人気以内に推されていた。この前走G1組は本競走3番人気以内なら【3.2.2.4】複勝率63.6%、4番人気以下は【0.0.0.8】となるため、まずは今回の人気がカギになる。また、3歳のイベリス以外はG1〜G2で優勝した実績を持っていた。

■表5 前走北九州記念からの好走馬

馬名 セントウルS 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2011 エーシンヴァーゴウ 2 1 北九州記念 1 3
2012 エピセアローム 6 1 6 3
2014 リトルゲルダ 4 1 8 1
エピセアローム 2 3 1 7
2015 バーバラ 5 3 6 4
2016 ラヴァーズポイント 9 3 2 11
2017 ファインニードル 1 1 1 5
2018 ラブカンプー 2 2 7 3
グレイトチャーター 7 3 14 4
2019 ファンタジスト 7 2 4 14

前走G3組は、特に北九州記念に出走していた馬が【4.2.4.46】と非常に多い。この北九州記念組は、同レース1〜2着馬が【1.0.0.5】複勝率16.7%、3〜5着馬は【3.1.2.8】同42.9%、そして6着以下だった馬は【0.1.2.33】同8.3%。掲示板こそ確保したものの、連対までは届かなかったような馬が狙いだ。

■表6 前走中央G3(北九州記念以外)からの好走馬

馬名 セントウルS 前走
人気 着順 レース 人気 着順
2011 ダッシャーゴーゴー 1 3 CBC賞 1 1
2012 ロードカナロア 1 2 函館スプリントS 1 2
2013 ハクサンムーン 2 1 アイビスSD 1 1
ドリームバレンチノ 3 3 函館スプリントS 1 7
2015 ウリウリ 1 2 CBC賞 2 1
2016 ネロ 2 2 アイビスSD 2 2
2017 ラインミーティア 6 2 アイビスSD 8 1
ダンスディレクター 4 3 シルクロードS 3 1
2019 タワーオブロンドン 1 1 キーンランドC 2 2
2020 メイショウグロッケ 12 2 関屋記念 11 8

一方、前走で北九州記念「以外」のG3に出走していた好走馬10頭をみると、こちらは前走連対馬が8頭を数える。この組は前走連対馬なら【2.4.2.4】複勝率66.7%の好成績で、前走3着以下だった馬は【0.1.1.21】同8.7%と大きな差がついている。

【結論】

2021/2/28 阪神11R 阪急杯(G3) 1着 8番 レシステンシア(1番人気)

1番人気馬の安定感が光るセントウルS。今年は恐らく、レシステンシアがその1番人気の支持を受けることになりそうだ。4歳馬、そして前走G1組ともに好走確率は高く(表2、3)、前走G1組の好走条件(表4)となるG2以上の優勝実績も問題なし。期待に応える走りをみせてくれそうだ。

人気でこれに続くのはカレンモエピクシーナイトあたりだろうか。ともに北九州記念以外のG3組(表6)。カレンモエは函館スプリントS2着、ピクシーナイトはCBC賞2着と前走で連対を確保しており、こちらも有力候補になる。

一角崩しの期待をかけるなら、穴っぽい馬の好走が多い北九州記念組(表5)。この組は同レース3〜5着馬の好走確率が高く、今年これに該当するのは4着のシゲルピンクルビー(3歳)と、5着のレッドアンシェル(7歳)。年齢(表2)も加味すると、特にシゲルピンクルビーはおもしろそうな存在だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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