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第1384回 前走マイル組が圧倒!? シンザン記念を占う

2020/1/9(木)

2018/1/8 京都11R シンザン記念(G3) 1着 3番 アーモンドアイ

今週は日曜日に京都競馬場でシンザン記念が行われる。過去10年の勝ち馬にはアーモンドアイ(2018年)やミッキーアイル(14年)、ジェンティルドンナ(12年)と芝1600mのG1優勝馬がいる。後の桜花賞やNHKマイルCにつながるレースだ。今年はどの馬が勝利するだろうか。いつものように過去10年のデータを分析し、レース傾向を調べていくことにする。データ集計・分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 シンザン記念出走馬の前走距離別成績(過去10年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1200m 0-  0-  1- 21/ 22 0.0% 0.0% 4.5% 0 56
1400m 0-  1-  1- 21/ 23 0.0% 4.3% 8.7% 0 25
1600m 9-  7-  6- 57/ 79 11.4% 20.3% 27.8% 124 99
1800m 1-  2-  1-  7/ 11 9.1% 27.3% 36.4% 45 115
2000m 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0 23

まずは過去10年のシンザン記念に出走した馬の前走距離別成績を調べた(表1参照)。前走芝1600m組の成績が【9.7.6.57】でひと際目立つ。出走頭数が圧倒的に多く、なおかつ好走馬の大半を占めている。1200m組の成績は【0.0.1.21】、1400m組の成績は【0.1.1.21】で不振傾向。距離延長組が軒並み苦戦している。一方、1800m組の成績は【1.2.1.7】。連対率や複勝率は1600m組を上回っている。2000m組からは連対馬が出ていないが、距離短縮組の成績はおおむね良いと言えるだろう。

■表2 前走芝1600m組のレース別成績(過去10年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
千両賞500 2- 3- 0- 8/13 15.4% 38.5% 38.5% 383 196
フューチG1 2- 1- 2-19/24 8.3% 12.5% 20.8% 44 41
新馬 1- 1- 1- 1/ 4 25.0% 50.0% 75.0% 170 267
未勝利 1- 1- 0-10/12 8.3% 16.7% 16.7% 33 49
500万下 1- 0- 2- 4/ 7 14.3% 14.3% 42.9% 318 277
ひいらぎ500 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 80 55
未勝利・牝 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 290 150
デイリーG2 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 75
こうやま500 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 32
新馬・牝 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
サウジア 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
白菊賞500 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
全日本G1 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
阪神ジュG1 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
ベゴニア500 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

基本的には前走1600m組に注目すべきレースであり、まずは同組の取捨がポイントになってくる。そこで前走1600mに出走した馬のレース別成績を調べた(表2参照)。出走馬の数は朝日杯フューチュリティS(朝日杯FS)組が最も多かった。成績は【2.1.2.19】でそれなりに好走馬を出している。しかし、同組を上回る成績だったのが前走千両賞組。成績は【2.3.0.8】で勝率15.4%、連対率・複勝率が38.5%のハイアベレージだった。単勝・複勝の回収率も100%を超えた。

また、前走新馬組や未勝利組からも連対馬が出ている。前走が1600mであれば、重賞やオープン特別の経験はあまり重要ではないようだ。

■表3 前走千両賞組の成績(過去10年)

馬名 人気 着順 前走レース名 前人 前着
19年 マイネルフラップ 10 2 千両賞500 11 1
17年 キョウヘイ 8 1 千両賞500 12 2
アルアイン 2 6 千両賞500 1 1
16年 ロジクライ 8 1 千両賞500 1 4
レインボーライン 7 6 千両賞500 4 1
キングライオン 16 11 千両賞500 7 5
15年 ロードフェリーチェ 9 2 千両賞500 6 5
ヤマニンマンドール 7 7 千両賞500 4 11
サトノフラム 6 11 千両賞500 3 9
13年 カオスモス 2 4 千両賞500 1 1
12年 マイネルアトラクト 9 2 千両賞500 8 4
タイセイシュバリエ 8 6 千両賞500 4 5
11年 シゲルシャチョウ 13 16 千両賞500 8 3

前走千両賞組についてもう少し掘り下げてみることにする(表3参照)。昨年10番人気で2着に入ったマイネルフラップら5頭の好走馬がいる。全頭に共通しているのが、上位人気で好走したわけではなかったこと。8〜10番人気で激走しており、高い回収率にもつながった。マイネルフラップや17年1着のキョウヘイは、千両賞で連対していながらシンザン記念では軽視された。また、16年1着ロジクライや15年2着ロードフェリーチェ、12年2着マイネルアトラクトは千両賞で4着以下に敗れていたが、ここで巻き返した。前走500万下で負けていたためシンザン記念で軽視されたのは無理のないところだが、結果は好走。千両賞組の取捨には今後も頭を悩まされそうだ。

■表4 前走朝日杯フューチュリティSに出走した好走馬(過去10年)

馬名 人気 着順 前走レース名 前人 前着
18年 カシアス 4 3 フューチG1 10 7
15年 ナヴィオン 3 3 フューチG1 5 11
14年 ウインフルブルーム 2 2 フューチG1 5 3
13年 エーシントップ 1 1 フューチG1 2 8
10年 ガルボ 4 1 フューチG1 12 4

一方、前走朝日杯FS組は、千両賞とは対照的な傾向が出ている。表4は前走朝日杯FSに出走し、シンザン記念で好走した馬の一覧。こちらの該当馬は5頭いるが、上位人気の馬ばかりとなった。朝日杯FSの成績にはばらつきがあるものの、シンザン記念ではほぼ前評判通りの結果になっている。

■表5 その他の前走1600m組好走馬(過去10年)

馬名 人気 着順 前走レース名 前人 前着
19年 ヴァルディゼール 4 1 新馬 1 1
18年 アーモンドアイ 1 1 未勝利・牝 1 1
ツヅミモン 7 2 新馬 1 1
17年 タイセイスターリー 4 2 デイリーG2 1 8
ペルシアンナイト 1 3 こうやま500 1 1
14年 ミッキーアイル 1 1 ひいらぎ500 1 1
13年 ヘミングウェイ 9 2 未勝利 1 1
12年 ジェンティルドンナ 2 1 未勝利 1 1
プレミアムブルー 11 3 500万下 3 6
11年 レッドデイヴィス 7 1 500万下 2 ※10
マルセリーナ 6 3 新馬 1 1
10年 セレスロンディー 10 3 500万下 5 4

※1位入線後に降着。

表5にはその他(前走千両賞と朝日杯FS組以外)の前走1600m組好走馬を記した。前走新馬・未勝利組は、当然前走1着馬だ。アーモンドアイのようにシンザン記念で1番人気になる馬もいれば、そうでなかったのに好走した馬もいる。前走1勝クラス組も同じようなことがいえる。ただ、高配当を期待するのであれば、前走で少し負けている馬を狙いたい。12年はプレミアムブルー(前走6着)が11番人気で3着、10年はセレスロンディー(前走4着)が10番人気で3着と激走した。千両賞敗退組が巻き返すのと同じイメージだ。

【結論】

それでは今年のシンザン記念を占っていくことにする。出走予定馬は表6の通りだ。

■表6 今年のシンザン記念出走予定馬(1/6時点)

馬名 前走レース名 前距離 前着 前人
オーマイダーリン 未勝利 1600 1 2
カイトレッド つわぶき・1勝 1400 11 6
カバジェーロ 新馬 1400 1 5
コルテジア デイリーG2 1600 8 9
サンクテュエール アルテミG3 1600 2 2
タガノビューティー フューチG1 1600 4 9
ディモールト なでしこ・1勝 1400 8 7
ヒシタイザン 京都2歳G3 2000 6 5
フルフラット BCJG1 1700 5 --
プリンスリターン フューチG1 1600 5 15
ルーツドール 新馬・牝 1600 1 2
ヴァルナ 京都2歳G3 2000 9 4

1/6の時点で登録馬は12頭だった。頭数はやや寂しいが、このレースはフルゲートになることの方がめずらしい。それよりも前走千両賞出走馬の登録が1頭もなかったことの方が残念だ。馬券的な妙味が薄らいでしまった印象がある。言い換えれば、予想の難しい千両賞組の取捨選択が減るので、平穏に収まる可能性も高まってきた。

何はともあれ前走1600m組を中心に考えていくことにする。千両賞組は不在だが、朝日杯FS組は2頭の登録があった。タガノビューティープリンスリターンだ。ともに前走はかなり人気薄だったが、それに大きく反発して前者は4着、後者は5着と善戦した。特にタガノビューティーはダートで2戦2勝し、芝は初めての経験だった。それでいて前走は最後の直線で大外から末脚を伸ばした。十分に見せ場は作り、芝でもやれる手ごたえをつかんだ。今回どれぐらいの人気になるか気になるところだが、注目馬として取り上げてみたい。

2019/11/16 東京5R 新馬戦 1着 5番 ルーツドール

新馬(牝)を勝利したばかりだがルーツドールは人気を集めそうだ。11月の東京芝1600mを5馬身差で勝利。残り200mから独走し、力の違いを見せつけた。半兄にフィエールマン(天皇賞・春)がいる血統背景も相まって注目されている。翌日に組まれているフェアリーSには登録しておらず、強気な姿勢もみえる。アーモンドアイやジェンティルドンナと同じ道のりでクラシック戦線を目指したいところだろう。

同じく牝馬のサンクテュエールは関東馬だが、こちらもフェアリーSの登録はなかった。前走アルテミスSではリアアメリアの2着。実績的に当然注目しなければいけないだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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