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第1382回 2020年の幕開けを飾る東西金杯の狙いどころは!?

2019/12/26(木)

今年最後となるデータde出〜たでは、2020年中央競馬における最初の重賞として1月5日(日曜)に行われる東西金杯を取り上げてみたい。両レースともにハンデ戦で、難解ながら馬券的に面白い一戦だ。2015年以降・近5年のデータから馬券での狙いどころを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 中山金杯 近5年の3着以内馬一覧

年(馬場/頭数) 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半1000m通過
2019
(良/16頭)
1 ウインブライト 1分59秒2 3 7 34秒9 59秒9
2 ステイフーリッシュ 1/2馬身 7 2 35秒4
3 タニノフランケル クビ 9 1 35秒6
2018
(良/17頭)
1 セダブリランテス 1分59秒8 1 3 35秒0 61秒5
2 ウインブライト クビ 2 3 34秒8
3 ストレンジクォーク クビ 10 10 34秒5
2017
(良/13頭)
1 ツクバアズマオー 2分0秒6 1 7 35秒6 60秒4
2 クラリティスカイ 3/4馬身 6 3 36秒6
3 シャイニープリンス 2馬身1/2 4 8 36秒1
2016
(良/13頭)
1 ヤマカツエース 2分1秒2 3 2 33秒0 62秒3
2 マイネルフロスト 3/4馬身 5 1 34秒4
3 フルーキー 3/4馬身 1 8 32秒7
2015
(良/17頭)
1 ラブリーデイ 1分57秒8 4 4 34秒2 59秒4
2 ロゴタイプ 1馬身1/4 1 3 34秒6
3 デウスウルト 3/4馬身 5 9 33秒9

2019/1/5 中山11R 中山金杯(G3) 1着 11番 ウインブライト

まず表1は中山金杯・近5年の3着以内馬一覧。年によって前半1000m通過のラップが大きく異なっており、勝ちタイムもかなり違う。ただ、近2年は1分59秒台の決着となっている。4コーナー10番手以下から好走したのは18年3着ストレンジクォークのみで、後方からの追い込みでは厳しい一戦だ。

人気面では1番人気馬が【2.1.1.1】で一昨年のセダブリランテスら2勝をあげ、連対率60%・複勝率80%と高い。3番人気馬も昨年のウインブライトら2勝、4番人気馬が1勝。勝ち馬はすべて上位4番人気以内だった。2着馬は7番人気まで、3着馬は10番人気まで分布している。毎年5番人気以下の伏兵が1頭は3着以内に入っている

■表2 中山金杯 近5年の枠順別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 1- 1- 2- 4/ 8 12.5% 25.0% 50.0% 76% 155%
2枠 0- 2- 0- 6/ 8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 53%
3枠 2- 0- 1- 6/ 9 22.2% 22.2% 33.3% 58% 52%
4枠 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 49% 16%
5枠 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 17%
6枠 1- 0- 2- 6/ 9 11.1% 11.1% 33.3% 93% 111%
7枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8枠 0- 1- 0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 28%

表2は枠順別成績。最内の1枠に入った馬は15年ラブリーデイが勝利し、複勝率50%と高い。昨年は9番人気タニノフランケルが3着と激走したほか、16年を除いて毎年好走馬を出している。3枠の馬は17年ツクバアズマオーら最多の2勝をあげ、複勝率33.3%。6枠の馬も複勝率33.3%と優秀だ。

なお、外目の7枠・8枠からは勝ち馬が出ておらず、苦戦傾向にある。

■表3 中山金杯 近5年の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1着 2- 1- 3- 8/14 14.3% 21.4% 42.9% 55% 127%
前走2着 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 44%
前走3着 1- 1- 1- 4/ 7 14.3% 28.6% 42.9% 35% 98%
前走4着 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 152% 92%
前走5着 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 130%
前走6〜9着 1- 1- 0-20/22 4.5% 9.1% 9.1% 38% 22%
前走10着以下 0- 0- 0-22/22 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は前走着順別成績。前走1着だった馬が16年ヤマカツエースら2勝をあげ、複勝率42.9%。前走1着・今回3着以内の6頭中5頭は前走2番人気以内だった

前走2着は複勝率20%と冴えないものの、近5年の3着以内馬15頭中13頭は前走で5着以内に入っていた。なお、前走着外から巻き返したのは15年2着ロゴタイプ(前走マイルCS7着)、昨年1着ウインブライト(前走マイルCS9着)の2頭のみ。前走10着以下からの好走はなく、前走大敗組は厳しいようだ。

■表4 中山金杯 近5年の前走からの斤量増減別成績

前走斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
増減無し 0- 1- 1-30/32 0.0% 3.1% 6.3% 0% 30%
今回増 5- 4- 2- 5/16 31.3% 56.3% 68.8% 154% 128%
今回減 0- 0- 2-26/28 0.0% 0.0% 7.1% 0% 27%

表4は前走からの斤量増減別成績。黄色で強調した前走から斤量増の馬が近5年すべて勝利しており、連対率56.3%・複勝率68.8%と抜けて好成績をあげている。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、ぜひともチェックしておきたい。

斤量増減なし、今回斤量減の馬は連対率・複勝率ともに低かった。

<中山金杯の狙いどころ>
・追い込み脚質は苦戦傾向 ・内枠優勢、外目の7・8枠は不振
・前走5着以内、特に前走2番人気以内で勝利した馬 ・今回斤量増の馬は要チェック

■表5 京都金杯 近5年の3着以内馬一覧

年(馬場/頭数) 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半800m通過
2019
(良/17頭)
1 パクスアメリカーナ 1分34秒9 1 5 34秒8 47秒5
2 マイスタイル 3/4馬身 5 3 35秒0
3 ミエノサクシード クビ 11 9 34秒8
2018
(良/13頭)
1 ブラックムーン 1分34秒3 4 9 33秒9 46秒8
2 クルーガー 3/4馬身 3 7 34秒5
3 レッドアンシェル クビ 1 4 34秒8
2017
(良/18頭)
1 エアスピネル 1分32秒8 1 4 34秒9 45秒9
2 ブラックスピネル ハナ 6 8 34秒7
3 フィエロ 1/2馬身 5 11 34秒6
2016
(良/17頭)
1 ウインプリメーラ 1分33秒0 3 3 33秒9 46秒8
2 テイエムタイホー 1/2馬身 13 5 33秒8
3 ミッキーラブソング 1馬身1/2 7 2 34秒4
2015
(良/18頭)
1 ウインフルブルーム 1分32秒8 5 1 34秒0 47秒5
2 エキストラエンド クビ 4 6 33秒3
3 マイネルメリエンダ 1/2馬身 7 3 33秒8

2019/1/5 京都11R 京都金杯(G3) 1着 12番 パクスアメリカーナ

続いて表5は京都金杯・近5年の3着以内馬一覧。勝ちタイムを見ていくと、17年までの3年間は1分32秒8〜33秒0と速い時計で決着していたが、近2年は1分34秒台と時計がやや掛かっている。前半800m通過は以前と変わらないのに、近2年は時計が掛かっているというのはそれだけ馬場が荒れているということだろう。

近2年、上がり33秒台で好走したのは一昨年に勝利したブラックムーンのみ。平均〜遅めの流れでも33秒台前半が出るような高速馬場ではない。

人気面では1番人気馬が【2.0.1.2】で昨年のパクスアメリカーナら2勝をあげ、複勝率60%。2番人気馬は【0.0.0.5】と不振で、3・4・5番人気馬が1勝ずつ。2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、昨年は3着に11番人気ミエノサクシードが激走している。

■表6 京都金杯 近5年の斤量別成績

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
52kg 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
53kg 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 61% 23%
54kg 0- 0- 3-17/20 0.0% 0.0% 15.0% 0% 101%
55kg 2- 1- 0-10/13 15.4% 23.1% 23.1% 71% 51%
56kg 0- 1- 1-12/14 0.0% 7.1% 14.3% 0% 38%
56.5kg 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 36% 22%
57kg 1- 2- 0- 7/10 10.0% 30.0% 30.0% 64% 144%
57.5kg 0- 1- 1- 4/ 6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 63%

表6は京都金杯における斤量別成績。54キロ以下で連対したのは16年1着ウインプリメーラのみ。連対馬10頭中9頭は55キロ以上の馬だった。

55キロの馬は15年ウインフルブルームら最多の2勝をあげている。また、57キロ、57.5キロの馬は複勝率30%以上と優秀だ

■表7 京都金杯 近5年の前走からの間隔別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
連闘 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 510%
中1週 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 122% 86%
中2週 1- 0- 1-12/14 7.1% 7.1% 14.3% 50% 100%
中3週 2- 2- 2-16/22 9.1% 18.2% 27.3% 39% 70%
中4〜 8週 0- 2- 1-24/27 0.0% 7.4% 11.1% 0% 32%
中9〜24週 1- 0- 0-12/13 7.7% 7.7% 7.7% 13% 8%

最後に表7は前走からの間隔別成績。黄色で強調した中3週以内の馬が大半の4勝をあげており、3着以内馬15頭中11頭を占めている。少数ではあるが、連闘組は複勝率50%、中1週組は複勝率40%と高く、間隔が詰まった馬が好成績を示している。

なお、中4〜8週の馬からは勝ち馬が出ておらず、中9週以上の馬は17年1着エアスピネルしか好走馬が出ていない。

<京都金杯の狙いどころ>
・近2年は時計が掛かり気味 ・2、3着に伏兵馬の激走が目立つ
・連対馬は斤量55キロ以上が大半 ・前走から中3週以内の好走が多い

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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