2019/9/9（月）

今週末の中央競馬は中山と阪神の２場開催だが、３日間の連続開催となっている。特に9月16日（祝・月）はＪＲＡの創立65周年を記念し、「ＪＲＡアニバーサリー」を実施。全国の競馬場やウインズ、エクセル及びインターネット投票で各種イベントやキャンペーンが行われる予定だ。

当日行われる全24レースについては、払戻率を引き上げる（すべての投票法の払戻率を80％に設定）「ＪＲＡスーパープレミアム」として実施される。通常よりもお得な日になっており、積極的にレースに参加したいところである。

■表１　ＪＲＡスーパープレミアムの対象投票法

ＪＲＡスーパープレミアムの対象となるのは全券種ではあるが、券種によって通常の払戻率が若干異なるため、ＪＲＡスーパープレミアムによる上昇度合いはそれぞれ違う（表１参照）。例えば、単勝や複勝は通常の払戻率が80.0％なのでいつもと変わらない。枠連や馬連、ワイドの払戻率は77.5％から80.0％に上昇。馬単や３連複は75.0％、３連単は72.5％、ＷＩＮ５は70.0％からそれぞれ80.0％にアップする。払戻率の増加率は３連単やＷＩＮ５がかなり大きい。ＪＲＡスーパープレミアムは過去２回（2017年12月28日と2018年12月28日）行われており、その時の増加額を見てみると、やはり３連単はかなり大きい。３連単となると当然、的中難易度は高いが、「お得感」を味わうにはうってつけの券種だ。一方、元々の配当が控えめになりがちな枠連やワイドなどは、増加額は少額になる傾向だ。

■表２　2019年9月16日（祝・月）に行われる２勝クラス以上のレース

ＪＲＡスーパープレミアムの対象は9月16日に行われる全レースではあるが、今回は上級クラスに絞り、配当の傾向などを見ていきたい。表２には２勝クラス以上のレースを記した。今年は、10年前と20年前の年度代表馬であるエルコンドルパサー、ウオッカの名前を冠したレースなどが実施される予定。過去、これらと同一の条件・コースで9月に行われたレースを調べて、傾向を見ていきたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

■表３　９月に行われた３歳以上２勝クラス・中山芝1800mの特別戦（過去10年）

中山９Ｒに組まれている白井特別の条件である３歳以上２勝クラス・中山芝1800mの特別戦を検索（過去10年）すると、表３の結果が出た。ほぼ毎年行われているレースで、データは多い。ただ、例年は定量戦だが、2016年のみハンデ戦で行われた。この年だけ馬連配当が13330円で、それに伴い他の券種も大きく荒れた。14頭という出走頭数も関係（他の年は少ない）しているかもしれないが、定量戦ではすべて馬連3000円未満だ。定量戦であれば穏やかな配当になる傾向だ。

■表４　９月に行われた３歳以上２勝クラス・中山ダート1200mの特別戦（過去10年）

中山10Ｒに組まれているのが「1999メモリアル　エルコンドルパサーカップ」。３歳以上２勝クラス・中山ダート1200mの特別戦を検索（過去10年）すると、表４の結果が出た。日付から推測すると、例年は浦安特別に相当するレースのようだ。ただ、頻繁に行われている条件で、他のレースもヒットした。馬券の配当は先ほどの白井特別よりも高額が見込めそうな感じだ。馬連万馬券は１つだけだが、３連単はほぼ万馬券が見込めそう。10万円を超えたレースも６つあった。的中させるのはかなり難しい条件だとは思うが、「ＪＲＡスーパープレミアム」の狙い目である３連単の的中を目指したいレースだ。

■表５　９月に中山で行われたセントライト記念（過去10年）

■表６　９月に行われた３歳以上２勝クラス・阪神ダート1800mの特別戦（過去10年）

阪神10Ｒは「2009メモリアル　ウオッカカップ」。３歳以上２勝クラス・ダート1800mの特別戦を検索（過去10年）すると、表６の結果が出た。ヒットしたレースは５つで、毎年行われているわけではない条件だ。配当を見ると、堅い傾向。馬連・馬単がとにかく安い。３連単は４つのレースで万馬券となっているが、そのうち３つは１万円台なので、３連単としては人気サイドの配当だ。

■表７　９月に行われた３歳以上３勝クラス・阪神芝1400mの特別戦（過去10年）

最後に阪神11Ｒは「ＪＲＡアニバーサリーステークス」。３歳以上３勝クラス・芝1400mの特別戦を検索（過去10年）すると、表７の結果が出た。例年だと仲秋Ｓにあたるレースだ。３勝クラスの短距離、しかもハンデ戦と聞くと波乱のイメージしか沸かないが、実際はそうでもなかった。馬連の万馬券はなく、1000円未満の年が４回もあった。ただし、３連単は万馬券が４回あり、うち１回は10万円を超えている。３着に人気薄が来る傾向のようだ。例年、出走頭数が11〜13頭とかなり少ない点も、配当がやや抑えられている要因ではないかと思われる。フルゲートは18頭のコースであり、仮に多頭数で行われるようであれば、高配当のチャンスが一気に高まるかもしれない。