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第1264回 複数回優勝は当たり前!? JBCクラシックの優勝馬を占う

2018/11/1(木)

今週は京都競馬場でJBCの3競走が行われる。JBCスプリント、JBCクラシック、JBCレディスクラシックという大きなレースが同日に3つも組まれている。例年は地方の競馬場で行われており、中央の競馬場での施行は初めてとなる。よってデータでの分析がいつもより難しい。どこまで参考になるかわからないが、過去の成績からレースの傾向を見ていきたい。今回は、JBCクラシックにスポットを当て、優勝馬を占っていくことにする。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去のJBCクラシック優勝馬

優勝馬 コース 性齢
2017年 サウンドトゥルー 大井2000m セ7
2016年 アウォーディー 川崎2100m 牡6
2015年 コパノリッキー 大井2000m 牡5
2014年 コパノリッキー 盛岡2000m 牡4
2013年 ホッコータルマエ 金沢2100m 牡4
2012年 ワンダーアキュート 川崎2100m 牡6
2011年 スマートファルコン 大井2000m 牡6
2010年 スマートファルコン 船橋1800m 牡5
2009年 ヴァーミリアン 名古屋1900m 牡7
2008年 ヴァーミリアン 園田1870m 牡6
2007年 ヴァーミリアン 大井2000m 牡5
2006年 タイムパラドックス 川崎2100m 牡8
2005年 タイムパラドックス 名古屋1900m 牡7
2004年 アドマイヤドン 大井2000m 牡5
2003年 アドマイヤドン 大井2000m 牡4
2002年 アドマイヤドン 盛岡2000m 牡3
2001年 レギュラーメンバー 大井2000m 牡4

表1には過去のJBCクラシックの優勝馬を記した。レースが創設されたのは2001年なので、全17回分の優勝馬ということになる。すぐに気づく点は、同一馬の勝利(連覇)が非常に多いということだ。02年から04年まで3連覇を果たしたアドマイヤドンを皮切りに、05年と06年はタイムパラドックスが連覇。07年から09年はヴァーミリアンが3連覇を達成。10年と11年はスマートファルコンが連覇し、14年と15年にはコパノリッキーが連覇を果たした。その時代を代表するような名馬が多く、単純に力が抜けていたとも見ることができる。しかし、同季節のG1/Jpn1であるチャンピオンズC(旧JCダート)や東京大賞典ではここまでの偏りは見られない。

また、JBCは地方の競馬場が持ち回りで実施する。毎年競馬場が替わる中、これだけ同じ馬が勝つというのはやはりめずらしいことのように思える。明確な理由は定かではないが、とにかくJBCクラシックは複数回優勝馬が出やすい。同レースと相性のいい馬が出てきやすいと考えるべきだろう。

近年は単発の優勝馬の方が多くなっているが、名前を見るとフロックで優勝したような印象は皆無だ。ワンダーアキュートは待望のG1/Jpn1制覇という感じだったが、実力は十分示していた。そして、このJBCクラシックは12年が初挑戦だった。13年に優勝したホッコータルマエは言わずと知れた実績馬。ただ、JBCクラシックはこの年が初挑戦だった。

16年に優勝したアウォーディーも同じような立場。同馬の場合は5連勝の上がり馬で、G1/Jpn1の出走自体が初めてだった。一方、昨年優勝のサウンドトゥルーは全く異なるタイプ(すでにG1勝ち鞍があり、JBCクラシックは3度目の出走)だ。しかし、それでも近年は上がり馬的存在やこれから大きな飛躍を遂げる素質馬がよく勝っていることになる。連覇を狙う馬か、JBCクラシック初挑戦の馬か。この大きな2つの流れに基づき、勝ち馬が誕生しているというわけだ。

■表2 今年のJBCクラシック出走予定馬

馬名 前走レース 前着 前人
アスカノロマン 7 ブラジルH 12 11
アポロケンタッキー 6 日本T G2 2 2
オールブラッシュ 6 マイル G1 5 4
オメガパフューム 3 シリウスH G3 1 2
カツゲキキトキト 5 白山大 G3 3 5
クリソライト 8 コリC 2 --
ケイティブレイブ 5 日本T G2 1 1
サウンドトゥルー 8 日本T G2 3 3
サンライズソア 4 シリウスH G3 3 3
シュテルングランツ 7 アハルテH 13 16
センチュリオン 6 白山大 G3 2 4
タガノゴールド 7 名鉄杯 6 13
テーオーエナジー 3 グリーン 14 2
テイエムジンソク 6 日本T G2 4 4
ノンコノユメ 6 マイル G1 4 3
マイネルバサラ 5 白山大 G3 4 6

2016/12/4 中京11R チャンピオンズカップ(G1) 1着 8番 サウンドトゥルー

以上の点を踏まえて今年のJBCクラシック出走予定馬を見てみることにする(表2参照)。まずはこのレースの連覇がかかるサウンドトゥルーに注目しなければならないだろう。今年8歳で、年齢面はどうしても気になるところだ。過去を振り返ると、2006年はタイムパラドックスが8歳で勝利し、連覇を達成したという記録が残っている。同馬はレース当日、5番人気だった。前年のJBCクラシック以降、丸1年間勝利がなく、前走はマイルチャンピオンシップ南部杯で5着だった。よく見ると、今回のサウンドドゥルーも全く同じような立場。1年間勝ち鞍はなく、前走日本テレビ盃は3着だった。ピーク時に比べれば衰えはあるだろうが、今回の大一番だけは要警戒と見たい。

JBCクラシック初挑戦という馬は多いが、上がり馬的な存在となると、近走成績はそれなりに充実している必要がある。候補と言えそうなのが、前走シリウスSを勝利したオメガパフュームや、5月の平安Sを勝ったサンライズソア、3月のマーチSを勝ったセンチュリオンあたりになるだろう。年齢とキャリアを考慮すると、オメガパフュームやサンライズソアがより有力だろうか。ただ、現時点では先日のマイルチャンピオンシップ南部杯で好走したルヴァンスレーヴやゴールドドリームの方がおそらく力は上だ。その分混戦だが、彼らが不在の今回は多くの馬に勝機があると言える。このチャンスをモノにできるかどうかは、今後に向けてかなり大きいことになりそうだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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