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第1252回 菊花賞トライアル・神戸新聞杯を分析する

2018/9/20(木)

秋のG1シーズン開幕を翌週に控え、今週もステップレースが2競走。秋の天皇賞へ向けたオールカマー、そして菊花賞トライアルの神戸新聞杯が行われる。今回はこのうち、菊花賞へ向けた最重要ステップレースとなる神戸新聞杯を取り上げたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜た を利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 7-2-0-1/10 70.0% 90.0% 90.0% 124% 101%
2 1-2-3-4/10 10.0% 30.0% 60.0% 30% 79%
3 1-2-2-5/10 10.0% 30.0% 50.0% 80% 89%
4 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 24%
5 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 68%
6 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 38%
7 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 240% 136%
8 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 104%
9 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 87%
10〜 0-0-0-58/58 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

2017/9/24 阪神11R 神戸新聞杯(G2) 1着 8番 レイデオロ (1番人気)

まずは人気別成績から。過去10年、1番人気は【7.2.0.1】で馬券圏外は09年4着のアンライバルドのみ。ほとんど連対を外すことがないばかりか、10年で7勝と勝率も非常に高く、よほどの理由がないかぎりは中心候補となる。また、1〜3番人気で3着以内に20頭、4〜9番人気が同10頭で、平均すれば1〜3番人気から2頭、4〜9番人気から1頭馬券に絡むことになる。また、2桁人気だった馬は好走がない。 ただ、今年は登録馬が11頭と少なく、もう少し範囲を狭めたいところ。過去10年では12頭立てが2回あり(1回は1頭取り消して出走は11頭)、2→1→5番人気と、1→2→3番人気の決着だった。次いで少なかったのが14頭立ての2回で、このうち09年は7→5→3番人気の波乱だったが、昨年は1→2→3番人気で収まっている。このように、14頭以下の年にかぎると、3着以内馬12頭11頭は5番人気以内。登録馬の少なかった今年も、表1の印象よりも人気サイドに寄せて絞った狙いが良さそうだ。

■表2 1番人気馬の前走

着順 馬名 人気 前走 前人気 前着順
1着 08 ディープスカイ 1 日本ダービー 1 1
11 オルフェーヴル 1 1 1
12 ゴールドシップ 1 2 5
13 エピファネイア 1 3 2
14 ワンアンドオンリー 1 3 1
16 サトノダイヤモンド 1 2 2
17 レイデオロ 1 2 1
2着 10 エイシンフラッシュ 1 7 1
15 リアルスティール 1 2 4
4着 09 アンライバルド 1 1 12

1番人気が圧倒的な成績を残しているため、もう少し細かく見てみたい。過去10年の1番人気馬はすべて前走で日本ダービーに出走していた。このうち、優勝した7頭中6頭は、日本ダービー3番人気以内での連対馬だった。ゴールドシップ(日本ダービー2番人気5着)の例もあるだけに絶対条件ではないものの、1番人気が1着候補最有力となるには満たしたいデータだ。

■表3 前走クラス、レース別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
未勝利 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
500万下 0-0-0-25/25 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1000万下 0-3-4-34/41 0.0% 7.3% 17.1% 0% 58%
1600万下 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 160% 48%
OPEN特別 0-0-1-8/9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 41%
G3 1-1-1-9/12 8.3% 16.7% 25.0% 200% 93%
G2 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 8-6-4-32/50 16.0% 28.0% 36.0% 30% 62%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
日本ダービー 8-6-3-28/45 17.8% 31.1% 37.8% 34% 66%
(同、今回2人気以下) 1-4-3-27/35 2.9% 14.3% 22.9% 8% 56%
ラジオNIKKEI賞 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 240% 112%
マレーシアC 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 800% 240%
信濃川特別 0-1-1-3/5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 56%
HTB賞 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 190%
長久手特別 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 520%
玄海特別 0-0-2-4/6 0.0% 0.0% 33.3% 0% 181%
白百合S 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 61%
阿賀野川特別 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 70%
宝塚記念 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 120%
(ダービー以外計) 2-4-7-90/103 1.9% 5.8% 12.6% 31% 41%

前走クラス・レース別では、やはり日本ダービー組が断然。先述のとおり1番人気馬はすべてこの組から出ており、表1にあったように連対率90.0%。一方、ダービー組でも2番人気以下になると、複勝率は20%台前半にまで低下する。ただ、その他のレースは好走馬が分散しており、最多でもラジオNIKKEI賞組の3頭。そして他のレース全体では複勝率12.6%とさらに低くなるため、ダービー組の2番人気以下でも、その点だけで評価を下げる必要はない。

■表4 前走ダービー出走、本競走2番人気以下の好走馬

馬名 人気 着順 前人気 前着順 前々走
08 ブラックシェル 3 2 6 3 NHKマイルC2着
09 リーチザクラウン 3 2 5 2 皐月賞13着
セイウンワンダー 5 3 3 13 皐月賞3着
10 ローズキングダム 2 1 5 2 皐月賞4着
11 ウインバリアシオン 2 2 10 2 青葉賞1着
14 サウンズオブアース 8 2 11 11 京都新聞杯2着
16 レッドエルディスト 4 3 8 9 青葉賞2着
17 サトノアーサー 3 3 5 10 毎日杯2着

表4は、そのダービー組のうち、本競走2番人気以下で出走した好走馬である。各馬のダービー着順は、2〜3着が4頭、そして9着以下が4頭。前走ダービー4〜8着馬は好走がなく、16年2番人気のエアスピネル(ダービー4着)が5着に敗退した例などがある。前走ダービー3着以内馬なら【1.3.0.2】で連対率66.7%のため、今回2番人気以下でもかなり有力。そして9着以下でも【0.1.3.16】で複勝率は20.0%あり、大敗していた馬でも軽視はできない。 また、前々走の成績も合わせて見ると、ダービーで連対していなかった馬は、前々走の重賞で賞金を加算したり、ダービーの優先出走権を獲得したりしていた。ダービーも含め2戦連続で凡走したような馬では苦しい。また、今回5番人気以内が8頭中7頭を占めている。先に触れたように、頭数の少ない年も上位人気が中心になるため、今年のダービー組は上位人気に絞りたい。

■表5 前走日本ダービー以外からの好走馬

馬名 人気 着順 前走 距離 前人気 前着順
08 オウケンブルースリ 2 3 阿賀野川特別 芝22 1 1
09 イコピコ 7 1 ラジオNIKKEI賞 芝18 3 4
10 ビッグウィーク 5 3 玄海特別 芝20 1 1
11 フレールジャック 3 3 ラジオNIKKEI賞 芝18 2 1
12 ロードアクレイム 8 2 ラジオNIKKEI賞 芝18 7 8
マウントシャスタ 2 3 宝塚記念 芝22 12 5
13 マジェスティハーツ 7 2 長久手特別 芝16 4 1
サトノノブレス 2 3 信濃川特別 芝20 1 2
14 トーホウジャッカル 9 3 玄海特別 芝20 3 2
15 リアファル 3 1 マレーシアC(1600万) 芝20 5 1
トーセンバジル 7 3 白百合S 芝18 2 7
16 ミッキーロケット 6 2 HTB賞 芝20 1 1
17 キセキ 2 2 信濃川特別 芝20 1 1

一方、前走ダービー以外の好走馬を見ると、以前は重賞組が多かったが、過去5年では好走7頭中6頭が条件戦、5頭が1000万条件だった。条件戦組なら3番人気以内での連対が基本で、これを満たせなかったのは、前走が1600mと距離が大きく違ったマジェスティハーツと、1600万条件だったリアファルである。

■表6 人気・馬番別成績

人気 馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1〜9 6-5-5-73/89 6.7% 12.4% 18.0% 45% 43%
10〜18 4-5-5-45/59 6.8% 15.3% 23.7% 11% 56%
5番人気以内 1〜9 5-4-3-23/35 14.3% 25.7% 34.3% 48% 48%
10〜18 4-2-5-4/15 26.7% 40.0% 73.3% 43% 126%
6番人気以下 1〜9 1-1-2-50/54 1.9% 3.7% 7.4% 44% 40%
10〜18 0-3-0-41/44 0.0% 6.8% 6.8% 0% 33%

ここからは、前走以外のデータも見ておきたい。まず人気と馬番の関係だが、上位人気馬(5番人気以内)なら2桁馬番のほうが好成績という結果だ。今年は登録馬が少なくなってしまったが、もし該当馬がいるようなら注目したい。

■表7 馬体重・増減別成績

馬体重・増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 6番人気以下
400〜419kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1/1
420〜439kg 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-4/4
440〜459kg 0-0-2-20/22 0.0% 0.0% 9.1% 0% 17% 0-0-0-18/18
460〜479kg 5-2-2-32/41 12.2% 17.1% 22.0% 79% 55% 1-2-1-25/29
480〜499kg 2-5-4-35/46 4.3% 15.2% 23.9% 8% 66% 0-2-1-26/29
500〜519kg 3-2-2-19/26 11.5% 19.2% 26.9% 43% 54% 0-0-0-13/13
520〜539kg 0-1-0-6/7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 20% 0-0-0-4/4
540〜 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当なし
今回減 4-4-3-44/55 7.3% 14.5% 20.0% 14% 53% 0-2-1-40/43
同体重 2-2-0-20/24 8.3% 16.7% 16.7% 105% 50% 1-1-0-11/13
今回増 4-4-7-54/69 5.8% 11.6% 21.7% 20% 45% 0-1-1-40/42

馬体重別では、460キロ未満で出走した馬は連対なし。また、6番人気以下の馬にかぎると、460キロ台から490キロ台までしか好走がなく、穴馬は500キロ以上の大型馬も苦戦という傾向が出ている。夏を越して大きく増やしてくる馬がいる可能性もあるだけに、現時点ではなんとも言い難いが、当日は必ず馬体重をチェックし、改めて確認したいところだ。

■表8 キャリア別成績

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
2戦 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3戦 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 170%
4戦 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5戦 2-1-4-6/13 15.4% 23.1% 53.8% 26% 134%
6戦 2-2-1-19/24 8.3% 16.7% 20.8% 18% 40%
7戦 3-4-3-22/32 9.4% 21.9% 31.3% 107% 85%
8戦 1-1-1-21/24 4.2% 8.3% 12.5% 7% 37%
9戦 1-2-0-12/15 6.7% 20.0% 20.0% 10% 42%
10戦〜 1-0-0-32/33 3.0% 3.0% 3.0% 6% 3%

最後に、キャリア別成績も見ておこう。中心となるのは5戦〜9戦の馬。10戦以上では08年のダービー馬・ディープスカイが1番人気で優勝、その他の馬はすべて5番人気以下で馬券圏外に終わった。そしてキャリア3戦での3着1頭は、3戦全勝だった11年のフレールジャック。全勝馬でも連対までは届かなかった。また、キャリア5戦の馬は1番人気以外だと【0.0.4.6】と、複勝率こそ高くても連対がなくなるのは、やや気になるところだ。

【結論】

1番人気馬が安定している神戸新聞杯。特に、出走頭数が少ない年は穴馬のチャンスは少なくなる。前走別では日本ダービー組が断然。ただ、4〜8着馬は好走がなく、3着以内ならかなりの好成績。9着以下でも軽視は禁物だ。他のレースでは、近年は条件戦組の躍進が目立っている。

2018/4/15 中山11R 皐月賞(G1) 1着 7番 エポカドーロ

今年はダービー馬・ワグネリアンが駒を進め1番人気が予想される。しかし同馬の日本ダービーは5番人気での優勝のため、表2から頭鉄板とまでは言い難い。加えて馬体重も、前走450キロからどこまで増やしてくるかもカギになる(表7)。1番人気の安定感から消すのは危険だが、他の馬にも逆転の目はあると考えたい。その筆頭格は、皐月賞馬でダービー2着のエポカドーロ。ここも上位人気必至で表4に問題はなく、馬体重の面でもこちらはクリアしてきそうだ。ほかでは、馬体重重視ならアドマイヤアルバだが、キャリアは10戦。キャリア重視なら、前走452キロから上積みが欲しいもののステイフーリッシュが挙げられる。

その他の組では、近年の好走が多い条件戦組の登録がダブルシャープ1頭のみで、前走3着ではやや苦しいところ。近年の傾向とは異なるが、重賞組から選ぶとすれば、好走馬3頭を出すラジオNIKKEI賞(表3)を制したメイショウテッコンが候補になる。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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