基本的に出走してくる人馬は誰もが勝利を目指して、力の限りを尽くし合う地力勝負の色合いが濃いのがG1であるのに対して、特に有力視される馬であればあるほどに、目の前の勝利よりもその先のG1に向けての調整的な色合いも少なからずあるのがG2です。
よって、G2では目標とするレースが先にある有力馬については「叩き台」として軽視するのが一つの定石となっています。ただし、ノーザンファーム勢についてはその限りではなくなりつつあるというのが最新のトレンドです。
というのも、ノーザンファーム勢で本当にG1でも勝ち負けを狙えるレベルのトップ馬については、前哨戦のG2(G1のステップレース)には出走せず、ぶっつけでG1に挑むというのが最もスタンダードなレース選択なっています。
そうした中でG2に出走してくる馬は、先のG1よりも目先のこちらのレースの方に軸足があり、G2を確実にモノにしたいという意図を持って参戦しているケースがあると考えます。
| クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| G3 | 25- 24- 18-286/353 | 7.10% | 13.90% | 19.00% | 52 | 63 |
| G2 | 30- 23- 25-175/253 | 11.90% | 20.90% | 30.80% | 109 | 87 |
| G1 | 17- 14- 11-152/194 | 8.80% | 16.00% | 21.60% | 41 | 62 |
実際、25年以降の芝G2(2歳戦除く)は62レースあり、その内全体の48%に当たる30レースをノーザンファーム生産馬が制しています。さらに、ノーザンファーム生産馬で1〜5番人気に支持された馬は【24-20-21-65】で複勝率50%・単複回収率85%という優秀な成績をマークしています。一方、同じ人気帯の非ノーザンファーム生産馬は【20-22-21-117】で複勝率35.0%・単複回収率69%にとどまっています。
比較として25年以降の芝G3(2歳戦除く)は92レースあり、ノーザンファーム生産馬は25勝と、全体の約27%でした。
| クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| G3 | 20- 18- 14- 98/150 | 13.30% | 25.30% | 34.70% | 72 | 73 |
| G2 | 24- 20- 21- 65/130 | 18.50% | 33.80% | 50.00% | 84 | 86 |
| G1 | 16- 11- 3- 43/ 73 | 21.90% | 37.00% | 41.10% | 80 | 75 |
2020年秋以降、春開催と秋開催の東京芝コースでは、内有利の馬場バイアスがほとんど消滅して、なおかつ一にも二にも末脚がモノを言う馬場(端的に表せば差し有利傾向)へと変貌を遂げました。
ただし、例外的に冬開催の東京芝コースにおいては、厳冬期で生育状況が良いとは言えない芝の状況と、幅員が狭くコーナー部分が拡大されるDコース使用という背景から、瞬発力の要求度は多少落ちて、より位置取り(前有利)やコース取り(内有利)という要素も問われる馬場になっています。
そして春開催終盤の東京芝コースにおいては、内の馬場が悪くなりすぎることで、逆に騎手が悠長に乗り過ぎて内&前を甘やかし過ぎて結果的にそれらが残ってしまう決着が頻発するという逆転の傾向が発生しがちです。
この傾向を示すデータとしては、2020年秋以降の東京芝コースの古馬重賞(全81レース)で、逃げて勝利したのはわずか5頭であること。また、二桁人気の人気薄ながらも馬券内好走を果たした21頭中12頭というが道中二桁通過順位の追い込み馬でした(逆に道中5番手以内の正攻法の馬で二桁人気好走したのは4頭のみ)。
さらに牝馬限定戦に絞ると、逃げた馬は15頭中2頭しか好走しておらず、また、二桁人気で好走した6頭中6頭が道中5番手以下の差しor追い込み馬で、4頭が道中二桁通過順位の追い込み馬でした。
数少ない逃げ馬の激走は今年の春開催最終日の府中牝馬S(セキトバイースト)で起こりましたが、その春開催最終日と今の秋開催前半とでは馬場が別物ということで、当時の再現は望み薄ということが言えます。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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