キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2026年阪神大賞典

スタミナ要求度が高く“前崩れ”が波乱パターン

京都芝3200mで施行される天皇賞春と、阪神芝3000mで施行される阪神大賞典とでは、距離や格付けなどは近しいレースとはいえども実際のレースの中身・性格については、まるで異なってくるというのが大きなポイントです。

近14年の京都天皇賞春で二桁人気の人気薄ながらも好走したのは「20年2着スティッフェリオ(4角通過順3番手)・16年2着カレンミロティック(同3番手)・15年3着カレンミロティック(同1番手)・14年3着ホッコーブレーヴ(同10番手)・12年1着ビートブラック(同1番手)」の延べ5頭で、内4頭は“前残り”のパターンでした。

対して阪神大賞典では、例年二桁頭数が揃うのがやっとという少頭数で行われる為に、二桁人気での好走馬自体がほぼ皆無なので同じ形での比較はできませんが、例えば20年は10頭立てで「道中通過順9番手(ブービー追走)→10番手(最後方追走)→7番手」という極端な追い込み有利決着になりました。21年も13頭立てで「道中通過順4番手→12番手(ブービー追走)→13番手(最後方追走)」という極端な追い込み有利決着など、半数ほどの年で“前崩れ”のパターンとなっており、序盤は中団以下に位置していた馬の方が勝利するケースが多くなっています。


■データ1 阪神大賞典の2角通過順位別の成績(過去10年)

2角位置 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番手 1-  0-  1-  8/ 10 10.00% 10.00% 20.00%
2番手 0-  1-  0- 11/ 12 0.00% 8.30% 8.30%
3番手 2-  1-  1-  7/ 11 18.20% 27.30% 36.40%
4番手 1-  0-  1-  6/  8 12.50% 12.50% 25.00%
5番手 0-  1-  3-  9/ 13 0.00% 7.70% 30.80%
6番手 0-  3-  0-  8/ 11 0.00% 27.30% 27.30%
7番手以下 6-  4-  4- 40/ 54 11.10% 18.50% 25.90%

阪神大賞典は天皇賞春と比較してもスタミナ要素が極めて強く要求されるレースになる為に、一般的にはメリットになる位置取りの高さも、むしろ追走によりスタミナを削ぐデメリットとして作用する側面の方が大きくなるということが考えられます。

過去にさかのぼって振り返ってみても、阪神大賞典を4角4番手以内の先行する形で好走した馬は本番天皇賞春では4割ほどの高い割合で馬券内に好走している一方、4角5番手以下から差す形で好走した馬は本番天皇賞春では1割ほどしか馬券に絡めていないというのも、後方有利の阪神大賞典と前有利の天皇賞春の関係性を如実に表しています。

長距離戦こそ休み明け初戦が〇

昨年の菊花賞について取り上げた際に『真に有利なのは休み明け初戦ローテ』という話をしました。有力馬は当然の様に休み明け初戦ローテを選択しない(前哨戦をステップに菊花賞に臨む)ということから、仮に本当に休み明け初戦ローテが有利だとしてもそう簡単に菊花賞で同ローテ馬が激走する機会は生まれないわけですが、その中にあって25年のエキサイトバイオの激走で一つの答えが出たということも言えるかと思います。

そしてそれは菊花賞に限らず、菊花賞を始めとした長距離戦全般についても同様のことが言えると考えています。一般的には長距離戦においてはスタミナが求められるから一叩きした方が良いなどともっともらしいことも言われますが、むしろその逆で長距離戦こそ心身ともにフレッシュな状態で臨むことにメリットがあり、逆に短距離戦の方がレースを叩く効果が大きいという見方をしています。

実際に近年の重賞オープン競走においても、長距離戦で上位人気馬(1~5番人気)かつ休み明け初戦ローテだと単複回収率100%超で、間隔を詰めれば詰めるほど回収率は下がります。逆に短距離戦で上位人気馬(1~5番人気)かつ中1週ローテだと単複回収率100%超で、間隔が空ければ空くほど回収率と好走率が下がります。


■データ2 過去10年の阪神大賞典のレース間隔別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
2週 0-  0-  0-  2/  2 0.00% 0.00% 0.00% 0 0
3週 0-  1-  0- 13/ 14 0.00% 7.10% 7.10% 0 27
4週 1-  2-  2- 19/ 24 4.20% 12.50% 20.80% 13 144
5~9週 3-  2-  4- 28/ 37 8.10% 13.50% 24.30% 29 69
10〜25週 6-  5-  4- 24/ 39 15.40% 28.20% 38.50% 69 98
半年以上 0-  0-  0-  3/  3 0.00% 0.00% 0.00% 0 0

阪神大賞典においても、過去10年では連戦ローテ組よりも休み明け初戦ローテ馬の好走率が倍近く優秀で、休み明け初戦ローテかつ1~5番人気馬は複勝率62.5%・単勝回収率113%・複勝回収率160%というベタ買いOKの成績となっています。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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