前回の当コラムでも『1~2番ゲート馬ばかりくる最近の中京芝重賞』についてプッシュしましたが、先週のファルコンSと愛知杯では珍しく1~2番ゲート馬が不発に終わりました。
ただし、該当馬4頭全て8番人気以下の人気薄というラインナップだったのと、両レースともに1~2番ゲート馬の代わりに内枠(6番ゲート)から最内ピタリを追走してきたヤンキーバローズとシングザットソングがそれぞれ1着と2着に好走したことからも、依然として極端内枠にメリットがある状況であることには変わりないと見られます。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 15- 18- 13-151/197 | 7.60% | 16.80% | 23.40% | 118 | 78 |
2枠 | 18- 17- 19-151/205 | 8.80% | 17.10% | 26.30% | 92 | 101 |
3枠 | 16- 24- 15-157/212 | 7.50% | 18.90% | 25.90% | 96 | 103 |
4枠 | 15- 16- 18-171/220 | 6.80% | 14.10% | 22.30% | 68 | 91 |
5枠 | 15- 18- 25-166/224 | 6.70% | 14.70% | 25.90% | 49 | 89 |
6枠 | 10- 7- 14-200/231 | 4.30% | 7.40% | 13.40% | 89 | 44 |
7枠 | 22- 10- 14-242/288 | 7.60% | 11.10% | 16.00% | 53 | 35 |
8枠 | 14- 15- 7-264/300 | 4.70% | 9.70% | 12.00% | 55 | 37 |
中京芝1400m以上にさらに内枠有利のコース形態である中京芝1200mの高松宮記念でも、元来の内枠有利のコース傾向と、今の内枠有利のトレンドが組み合わされ、その相乗効果で極端な内枠有利の決着まで視野に入れるべきですので、引き続き内枠を引いた馬を重視したいところです。
中京芝1200mの最たる特徴としては、他場の芝1200mと比べてスタミナと末脚の性能の確かさが要求される点にあります。距離1200mよりも長い距離をこなせる様なマイラー寄りタイプの馬に向くコースとなっています。
実際に過去年の好走馬の顔触れを振り返ると以下の通りです。8年前と7年前は桜花賞馬でありマイル路線の馬というイメージが強いであろうレッツゴードンキが2年連続2着。6年前は芝では1200m初挑戦だったミスターメロディーが勝利。5年前も初スプリント挑戦だったクリノガウディーが15番人気の低評価ながらも1位入線(4着降着)を果たすなど、上位入線馬4頭中3頭を初スプリント挑戦馬が占めました。
4年前は上位入線馬3頭中2頭が初スプリント挑戦馬。3年前は出走馬の中で3頭しかないかった初スプリント挑戦馬であるロータスランドが2着。2年前は距離1200mに特化というよりは距離1400mも得意距離とするナムラクレアとトゥラヴェスーラが2着と3着。
そして、昨年は格上として扱うべき前走香港組の生粋のスプリンターが1着と3着だったものの、それ以外の掲示板内入線馬3頭は全て距離短縮ローテ組でした。
前走平地距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
同距離 | 19- 16- 22-278/335 | 5.70% | 10.40% | 17.00% |
今回延長 | 0- 0- 2- 10/ 12 | 0.00% | 0.00% | 16.70% |
今回短縮 | 14- 17- 9-164/204 | 6.90% | 15.20% | 19.60% |
高松宮記念の例だけではなく、12年以降に中京芝1200mで行われた重賞は合わせて32レースありましたが、連対馬64頭中31頭という約半数が距離短縮ローテ馬から輩出されています(出走数自体は距離短縮ローテ馬よりも同距離ローテ馬の方が1.5倍以上)。
そんなスプリント色が薄い中京芝1200mとスプリント色が濃い中山芝1200mとでは、同じ距離のレースとはいえども走る馬の顔触れが食い違うということが起こります。過去10年のスプリンターズS勝ち馬の高松宮記念成績は[1-2-2-10]で、G1ホースというハイレベルな母集団であることを踏まえれば低調です。
中京芝1200mと直結しない中山芝1200mの前哨戦であるオーシャンSについても、そこで勝った馬は過去10年の高松宮記念では全て馬券外で、逆にそこで5着以下に凡走していた馬が高松宮記念で一変して穴をあけるというケースが度々起こっています。それも含めて高松宮記念で二桁人気の大穴をあけた馬の6頭中5頭は、前走オーシャンS凡走馬か前年スプリンターズS凡走馬のどちらかに当てはまる馬となっています。
キムラヨウヘイの
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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