今の中京芝重賞では1〜2番ゲートの馬を最優先で検討するというのが正解です。というのも22年神戸新聞杯から23年高松宮記念まで11レース連続、そして24年高松宮記念から25年京都金杯まで9レース連続という異常な確率で、1〜2番ゲートを引き当てた馬が好走するという結果が起こっています。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
1枠 | 4- 2- 7-25/38 | 10.50% | 15.80% | 34.20% | 84 | 111 |
2枠 | 6- 2- 1-34/43 | 14.00% | 18.60% | 20.90% | 50 | 36 |
3枠 | 2- 6- 3-33/44 | 4.50% | 18.20% | 25.00% | 48 | 149 |
4枠 | 7- 1- 1-38/47 | 14.90% | 17.00% | 19.10% | 149 | 60 |
5枠 | 0- 3- 6-41/50 | 0.00% | 6.00% | 18.00% | 0 | 55 |
6枠 | 1- 3- 2-44/50 | 2.00% | 8.00% | 12.00% | 8 | 59 |
7枠 | 2- 6- 2-46/56 | 3.60% | 14.30% | 17.90% | 108 | 56 |
8枠 | 4- 3- 4-47/58 | 6.90% | 12.10% | 19.00% | 48 | 56 |
これはコーナーで内を立ち回るメリットが大きいコース形態に由来することと考えられますので、今回の日経新春杯はもちろんこの先の中京芝重賞においても同様の傾向が継続する可能性が高いと言えます。
2年ぶり4回目の中京芝2200mでの開催となる日経新春杯ですが、21〜23年の過去3回の年始開催の中京競馬場の芝コースの特徴としては、パワーが求められる馬場となり馬格がない馬よりも馬格がある馬の方が圧倒的に走りやすいという点が指摘できます。
過去3回の年始の中京開催では、パワータイプの大型牡馬(馬体重500キロ以上の牡馬)については該当する馬を全て単勝と複勝を購入すると回収率100%を超えるほどに活躍が際立っていたのに対して、小型馬(馬体重460キロ未満の牡馬)については該当する馬を全て単勝と複勝を購入すると回収率40%に満たないほどの極度の不振となっており、端的に言えば“馬格こそが物を言う”という状況となっていました。
日経新春杯についてもその傾向が強く反映された結果となっており、21年は馬体重2位のショウリュウイクゾが7番人気1着と激走して、22年は馬体重1位のヤシャマルが9番人気3着→2位のヨーホーレイクが3番人気1着→3位のステラヴェローチェが1番人気2着で馬体重上位3頭のワンツースリー決着でした。24年も5頭いた馬体重500キロ以上の大型馬によるワンツー決着でした。
今年これまでの年始開催についても、連対率と複勝率と複勝回収率では520キロ以上の超大型馬が最も好成績をマークしていますので、今年の日経新春杯でも過去3回同様に大型馬の激走が見られる下地は整っています。
またこの中京芝2200mの最大のポイントとしては、屈指の差し&追い込み有利コースという点です。普段は極端に頭数が揃わない少頭数戦が多いせいで、必然的に早々に隊列が決まって道中もゆったりと流れるという“ヌルい”レースも散見されますが、頭数が増えれば増えるほど加速度的にペースが上がりやすいコース形態なので、多頭数戦や上級条件クラス戦などでは様相がガラリと一変して差し&追い込みが決まるレースばかりになります。
脚質上り | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|---|
平地・逃げ | 4- 5- 4- 79/ 92 | 4.30% | 9.80% | 14.10% | 47 | 46 |
平地・先行 | 26- 28- 22- 236/ 312 | 8.30% | 17.30% | 24.40% | 109 | 93 |
平地・中団 | 46- 40- 45- 512/ 643 | 7.20% | 13.40% | 20.40% | 107 | 81 |
平地・後方 | 9- 12- 15- 400/ 436 | 2.10% | 4.80% | 8.30% | 18 | 39 |
平地・マクリ | 1- 1- 0- 8/ 10 | 10.00% | 20.00% | 20.00% | 154 | 73 |
実際に中京芝2200mの多頭数戦の脚質別成績はこの通りで、データ上ではいつ何時も逃げ先行有利(状態の良さや能力の高さなどによって前に行くことができた馬を多く含むので好成績)となり、逆にいつ何時も差し追い込み不利(その逆の馬を多く含むせいで低成績)となるものですので、そういうバイアスも踏まえた上で数字を精査する必要があります。
本来数字が最も出やすい「逃げ」の数字がここまで低いコースは滅多にありませんし、本来数字が出にくい「差し」の数字がここまで高いコースも滅多にありませんので、この数字から受ける印象以上に差し追い込み有利コースと捉えられます。
実際にこの日経新春杯でも多頭数立てで行われた21年は道中最後方追走のミスマンマミーアが13番人気2着と激走して、22年は人気3頭で先行したフライライクバードは15着大敗を喫したのに対して差しに回ったヨーホーレイクとステラヴェローチェのワンツー決着でした。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。
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