キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2026年凱旋門賞

小型の日本馬は全て善戦⇔大型の日本馬は全て凡走

今週は特別版として凱旋門賞を取り上げます。
凱旋門賞が行われる欧州競馬とこの日本競馬の「競走馬」に関する大きな違いの一つに、走る馬の「馬体重(馬格)」があります。欧州競馬では馬体重の発表(計測)がありませんが、近年凱旋門賞を連覇したトレヴやエネイブルは、共に見るからに小柄な体格でした。また、馬体重が計測されるジャパンCに来日する有力な欧州馬も、日本の尺度で見れば決して大きくなく、むしろ小さい部類に入る460kg台以下の馬が多くを占めています(そしてそういう馬が日本では本来の力を発揮できずに終わるケースが日常茶飯事となっています)。

その上で、これまで凱旋門賞で健闘(6着以内)した日本馬と、その馬体重(直近の国内出走時)は以下の通りで、軒並み中型以下の馬格の馬ばかりでした。

エルコンドルパサー:2着(472kg)
ディープインパクト:3位(442kg)※失格
ナカヤマフェスタ:2着(466kg)
オルフェーヴル:2着(456kg)
オルフェーヴル:2着(464kg)
キズナ:4着(478kg)
ハープスター:6着(476kg)
スルーセブンシーズ:4着(446kg)
ビザンチンドリーム:5着(454kg)

一昨年の凱旋門賞で、国内G1未勝利だったことを踏まえれば大健闘と言える4着に入ったスルーセブンシーズや昨年5着に健闘したビザンチンドリームは、ともに前走時馬体重が450kg前後程度という小型馬でした。

それに対して480kg台以上の日本馬は1999年以降で21頭が出走し、全て7着以下に沈んでいます。一昨年の凱旋門賞12着のシンエンペラーや、昨年14着のクロワデュノールはともに大型馬でした。

馬体重別の成績は以下の通りで、中型以下の馬と大型馬の成績差は一目瞭然です。


■データ1 凱旋門賞の日本馬の馬体重(直近国内出走時)別の成績

馬体重 1着 2着 3着 4着 5着 着外
450kg台以下 0 1 1 1 1 0
460kg台 0 2 0 0 0 1
470kg台 0 1 0 1 0 5
480kg台以上 0 0 0 0 0 21

このデータからも、日本馬が欧州競馬に対応できるか否かは、欧州仕様の馬格である「小柄な馬」かどうかが大きなキーになると言えます。

ちなみに、日本競馬においても、道悪競馬になった際にはパワーに秀でていると思われがちな大型馬がパフォーマンスを落とし、相対的に小型馬が好走する傾向があります。この点も欧州のタフな馬場での適性と関連しているのかもしれません。

今年の凱旋門賞に出走する日本馬の前回国内出走時馬体重はアドマイヤテラ494kg、メイショウタバル502kgと、いずれも480kg以上であり、過去凡走率(7着以下率)が100%というデータに該当してしまいます。

内枠と「アーバンシー関連血統馬」で鉄板

昨年の凱旋門賞は、前日に私が出演したCS放送「競馬予想TV!」において、上述した小型の日本馬(ビザンチンドリーム)と、ある好走条件に合致する外国馬を組み合わせた5頭BOX馬券を推奨し、万馬券(回収額20万円超)を的中させることができました。 その「好走条件」とは、「内枠」と「アーバンシー関連血統馬」の2点です。

まず「内枠有利」についてですが、これはパリロンシャン競馬場にオープンストレッチが導入されたことが大きく影響しています。枠なりに内目を通って直線でオープンストレッチに持ち出す立ち回りが好走パターンとなっており、近7年(2019~2025年/平均出走頭数約16頭)の3着以内馬のゲート番は以下の通りです。

・2019年:3-9-1
・2020年:4-1-7
・2021年:12-3-2
・2022年:6-2-18
・2023年:8-1-9
・2024年:3-4-10
・2025年:2-1-3

7年間で1~4番ゲートの内枠勢が13頭含まれており、3着以内全21頭のうち約6割を占めるという顕著な偏りが生まれています。

次に「アーバンシー関連血統馬」についてですが、具体的には血統表にアーバンシーの血が入る「ガリレオ産駒」「フランケル産駒」「シーザスターズ産駒」「ナサニエル産駒」「クラックスマン産駒」などが近年の凱旋門賞で台頭しています。昨年もシーザスターズ産駒のダリズとソジー、そしてフランケル産駒のミニーホークによる同血統馬のワン・ツー・スリー決着でした。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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