新潟記念は、ホームストレッチ(最後の直線)の距離がJRA最長(658.7m)であるコース形態と、開催最終週で各人馬が馬場の良い外目に進路を求める乗り方をしやすい点から、JRAの数あるレースの中でも「最も息の長い末脚を繰り出せるかどうか」が問われる条件です。
「息の長い脚を繰り出す」というのは、どれだけトビを維持してラップを落とさずに走り切れるか、に言い換えられます。それを実現させる上では、ピッチ走法(脚が短くてトビが小さくて回転が早い走り方)よりもストライド走法(脚が長くてトビが大きく回転が遅い走り方)の馬の方が理に適っています。もちろん中には例外はありますが、それは脚の長さを含めた「馬格の大きさ(≒馬体重)」とある程度相関関係があります。
| 馬体重 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 400〜419kg | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
| 420〜439kg | 0- 0- 0- 8/ 8 | 0.00% | 0.00% | 0.00% | 0 | 0 |
| 440〜459kg | 1- 0- 1- 15/ 17 | 5.90% | 5.90% | 11.80% | 152 | 98 |
| 460〜479kg | 1- 4- 5- 37/ 47 | 2.10% | 10.60% | 21.30% | 91 | 70 |
| 480〜499kg | 4- 4- 2- 45/ 55 | 7.30% | 14.50% | 18.20% | 51 | 49 |
| 500〜519kg | 1- 2- 0- 20/ 23 | 4.30% | 13.00% | 13.00% | 14 | 58 |
| 520〜539kg | 2- 0- 2- 4/ 8 | 25.00% | 25.00% | 50.00% | 297 | 320 |
| 540〜 | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.00% | 100.00% | 100.00% | 610 | 230 |
実際に近10年の新潟記念では、馬体重520kg以上の超大型馬が【3-0-2-4】(複勝率55.6%)で、単複回収率は300%を超える好成績をマークしており、確率的にも期待値的にも馬格が大きければ大きいほど狙いが立つという見方ができます。
直近でも、2022年に馬体重530キロ台のカラテが10番人気の人気薄ながら勝利を収め、2023年には馬体重520キロ台のインプレスが10番人気で3着に食い込みました。そして昨年(2025年)も、メンバー中で2番目の大型馬(514kg)だったシランケドが勝利を収めています。
対照的に馬体重439kg以下の小型馬は【0-0-0-9】(複勝率0%)と完全不振。2008年勝ち馬のアルコセニョーラまでさかのぼらなければ好走馬は出ておらず、直近でも2023年に馬体重420kg台のサリエラが1番人気で7着に敗れました。
息の長い末脚が求められるのと同時に、そもそものコース設定(内ラチ沿いの周回距離)よりも各馬が実質的に長い距離を走るという点から、2000mがドンピシャという馬よりも「2000m超の距離適性」が問われる条件と言うことができます。
例えば、2022年・2023年と2年連続で穴をあけたユーキャンスマイルは元々は生粋のステイヤーとして名を馳せた馬でしたし、昨年の2着馬エネルジコは次走菊花賞を制しました。 一方、近年の好走馬でその後に1800m以下の路線を主戦場に活躍しているという馬はほぼ見当たりません。
また、過去10年の厩舎別成績において、長距離で滅法強い友道厩舎が他厩舎を圧倒する成績(2勝2着3回)を残していることからも、スタミナ面を強化する育成が施されている馬が走りやすい条件と言うことが読み取れます。
以前から述べているように、この時期のレースでは3歳馬にとっては「別定戦」の方が有利で、古馬に対して相対的に斤量を背負わされやすい「ハンデ戦」の方が不利となっています。
| クラス | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ハンデ戦 | 3- 0- 1- 46/ 50 | 6.00% | 6.00% | 8.00% | 27 | 23 |
| 別定 | 13- 7- 7- 69/ 96 | 13.50% | 20.80% | 28.10% | 89 | 76 |
| 定量 | 4- 6- 4- 30/ 44 | 9.10% | 22.70% | 31.80% | 45 | 103 |
新潟記念はハンデ戦だった2024年以前の過去10年間では、3歳馬が【2-0-1-6】(複勝率33.3%、単複回収率76%)という水準程度の成績にとどまっていました。しかし、ハンデ戦から別定戦に変更された2025年は、唯一の3歳馬エネルジコがきちんと2着に好走を果たしました。別定戦に変更されたことより、今後は3歳馬がさらに成績を上げていく可能性が高いと考えられます。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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