キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2026年函館記念

近年は開催6週目の施行が大半→今年は開催3週目の施行

函館記念は近16年(2010年以降)では道中3番手以内の逃げ先行馬が5勝しているのに対して、道中7番手以下の差し追い込み馬もほぼ同数の6勝を挙げています。このデータからは掴みづらいですが、実は開催週毎に分けて見ることで明確な脚質傾向が浮かび上がります。

函館記念は10~12年と14年と20年と22~24年は開催6週目の施行で、13年と15~19年は開催5週目の施行、東京オリンピックの開催対応にともなって変則スケジュールが組まれていた21年と25年と今年26年が開催3週目の施行となっています。

函館芝コースは開催を積み重ねる毎に内→外へと伸び所がスライドするのが典型的なパターンですので、単純に開催前半だと内有利の可能性が高く、開催後半だと外有利の可能性が高くなります。函館記念でもその傾向がストレートに反映された決着傾向(脚質傾向)が見られるということです。


■データ1 開催6週目の函館記念の脚質別成績(10年以降)

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
平地・逃げ 0-  0-  1-  7/  8 0.00% 0.00% 12.50% 0 173
平地・先行 3-  1-  3- 19/ 26 11.50% 15.40% 26.90% 121 109
平地・中団 4-  6-  1- 36/ 47 8.50% 21.30% 23.40% 204 119
平地・後方 0-  0-  3- 40/ 43 0.00% 0.00% 7.00% 0 22
平地・マクリ 1-  1-  0-  2/  4 25.00% 50.00% 50.00% 177 112

開催6週目の施行年の多くは差し決着となっており、代表的な例としては12年(道中通過順位[10-10-7-8]の4番人気トランスワープと同[13-13-12-9]の8番人気イケトップガンのワンツー決着)と20年(道中通過順位[8-8-8-6]の15番人気アドマイヤジャスタと同[16-16-13-10]の13番人気ドゥオーモのワンツー決着)が挙げられます。そこでは道中3番手以内の逃げ先行馬は、8年間でわずか5頭しか好走できていませんでした。


■データ2  開催3~5週目の函館記念の脚質別成績(10年以降)

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
平地・逃げ 3-  0-  1-  5/  9 33.30% 33.30% 44.40% 191 154
平地・先行 5-  5-  4- 13/ 27 18.50% 37.00% 51.90% 157 302
平地・中団 0-  2-  2- 47/ 51 0.00% 3.90% 7.80% 0 37
平地・後方 0-  1-  1- 36/ 38 0.00% 2.60% 5.30% 0 55

(※13年と15~19年は開催5週目の施行で、21年と25年が開催3週目の施行。)

それに対して開催3~5週目の施行だった年の多くは先行決着となっています。代表的な例としては13年(道中通過順位[1-1-1-1]の3番人気トウケイヘイローと同[3-3-2-2]の7番人気アンコイルドのワンツー決着)と19年(道中通過順位[1-1-1-1]の1番人気マイスタイルと同[2-2-2-2]のマイネルファンロンのワンツー決着)が挙げられます。そこでは道中3番手以内の逃げ先行馬が8年間で9頭好走、次いで道中4~5番手の好位勢も7頭好走しており、好走馬の3分の2が占められていました(逆に差し追い込み勢は好走馬の3分の1)。

近年の多くが開催6週目の施行だったこともあって函館記念=差し有利のイメージが定着しつつあるかも知れませんが、それとは相反する傾向を示す開催前半(3週目)の施行となる今年の函館記念は確率的にも期待値的にも逃げ先行馬の方に目ぼしを付けたいところです。

中長距離戦を経てきたスタミナ志向が強い馬に軍配が

また函館記念では、開催週を問わずに「小型馬」と「距離短縮ローテ馬」の活躍が目立つというのも特徴的な点となっています。

過去10年の函館記念の馬体重別の成績では、馬体重470キロ台以下の比較的小さめの馬の方が、馬体重480キロ台以上の大きめの馬よりも好走率ベースでは約1.5倍の好成績を残しています。

近年は21年14番人気3着アイスバブル(前走目黒記念2500m)や22年7番人気1着ハヤヤッコ(前走天皇賞春3200m)、25年10番人気1着ヴェローチェエラ(前走大阪ハンブルクC2600m)・25年6番人気2着ハヤテノフクノスケ(前走天皇賞春3200m)などの激走例があります。距離短縮ローテ馬は距離延長ローテ馬よりも好走率ベースでは約2倍の好成績を残しています。

やはり荒れた馬場で体力が要求されるレースが展開されがちということもあって、そのスタミナ志向の担保となるスレンダー体型の馬や長めの距離を使われてきた馬にとって力を発揮しやすいレースであると考えられます。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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