牡馬のレースでは2000mというのは何の変哲もないごく一般的な距離設定ですが、基本的に牡馬よりもスタミナ面で劣り距離適性が短めに出る牝馬にとって、この2000mというのはイレギュラーな距離設定になります。そんな牝馬同士による中長距離の上級クラスのレースでは、多数の走り切れない馬と、一部の走り切れる馬という距離適性の面での差がダイレクトに競走結果に反映されることになります。
まず考えるべきは、このイレギュラーな距離設定でも力を出せるのかという点になりますが、そこで大きな手掛かりとなるのは「血統」と「距離実績」です。
| 種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ハービンジャー | 8- 8- 5- 53/ 74 | 10.80% | 21.60% | 28.40% | 107 | 95 |
| キングカメハメハ | 8- 3- 3- 36/ 50 | 16.00% | 22.00% | 28.00% | 121 | 82 |
| ディープインパクト | 6- 12- 11-130/159 | 3.80% | 11.30% | 18.20% | 27 | 67 |
| キズナ | 6- 3- 6- 69/ 84 | 7.10% | 10.70% | 17.90% | 135 | 104 |
| エピファネイア | 4- 6- 5- 39/ 54 | 7.40% | 18.50% | 27.80% | 24 | 105 |
| ドゥラメンテ | 4- 3- 2- 34/ 43 | 9.30% | 16.30% | 20.90% | 78 | 64 |
| スクリーンヒーロー | 4- 2- 0- 18/ 24 | 16.70% | 25.00% | 25.00% | 124 | 71 |
| ゴールドシップ | 4- 1- 3- 25/ 33 | 12.10% | 15.20% | 24.20% | 142 | 90 |
| ロードカナロア | 4- 0- 1- 21/ 26 | 15.40% | 15.40% | 19.20% | 36 | 42 |
| オルフェーヴル | 3- 3- 3- 31/ 40 | 7.50% | 15.00% | 22.50% | 57 | 112 |
| ルーラーシップ | 2- 5- 2- 45/ 54 | 3.70% | 13.00% | 16.70% | 15 | 67 |
| ブラックタイド | 2- 0- 0- 11/ 13 | 15.40% | 15.40% | 15.40% | 223 | 55 |
| スワーヴリチャード | 2- 0- 0- 5/ 7 | 28.60% | 28.60% | 28.60% | 90 | 40 |
| ステイゴールド | 1- 5- 1- 11/ 18 | 5.60% | 33.30% | 38.90% | 176 | 169 |
まず血統について、通常とは異なるイレギュラーな適性が問われるという意味で、牝馬の中長距離の種牡馬別成績序列は、全体リーディングとはまるで様相が異なってきます。端的に言えば、通常評価すべきリーディング上位種牡馬の産駒は軽視して、逆にこの条件に特化して強さを見せる曲者種牡馬の産駒を狙い撃つことこそが、高配当への最短ルートとなり得るというわけです。
そこではかねてから「ステゴ系・キンカメ産駒・ハービン産駒・キズナ産駒」が特注血統であると紹介してきました。実際に24年以降の牝馬限定の距離2000m以上の重賞・オープン競走において3回以上好走したのは外国産馬を除いて「キズナ産駒8回・エピファネイア産駒7回・ハービンジャー産駒5回・キタサンブラック産駒4回・ゴールドシップ産駒3回」の5種牡馬だけで、今をときめくエピファネイア産駒とキタサンブラック産駒が食い込んだ以外は数年前も直近年も同一の血統勢力図となっていました。
フローラSでも「20年2着ホウオウピースフル(オルフェーヴル産駒)」、「21年2着スライリー(オルフェーヴル産駒)・21年3着ユーバーレーベン(ゴールドシップ産駒)」、「22年1着エリカヴィータ(キングカメハメハ産駒)・22年3着シンシアウィッシュ(キズナ産駒)」、「23年1着ゴールデンハインド(ゴールドシップ産駒)」などの好走例があります。
| 前走コース | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 京都・芝2000 | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.00% | 100.00% | 100.00% | 910 | 340 |
| 阪神・芝2400外 | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.00% | 100.00% | 100.00% | 270 | 150 |
| 京都・芝2400外 | 0- 0- 1- 0/ 1 | 0.00% | 0.00% | 100.00% | 0 | 2530 |
| 東京・芝2000 | 1- 1- 1- 2/ 5 | 20.00% | 40.00% | 60.00% | 80 | 320 |
| 中京・芝2000 | 0- 0- 1- 2/ 3 | 0.00% | 0.00% | 33.30% | 0 | 83 |
| 阪神・芝1800外 | 2- 4- 5-25/36 | 5.60% | 16.70% | 30.60% | 23 | 215 |
| 京都・芝1600外 | 1- 0- 0- 3/ 4 | 25.00% | 25.00% | 25.00% | 367 | 95 |
| 中山・芝1800 | 5- 3- 5-42/55 | 9.10% | 14.50% | 23.60% | 180 | 106 |
| 東京・芝1600 | 0- 2- 1-18/21 | 0.00% | 9.50% | 14.30% | 0 | 91 |
| 東京・芝1800 | 0- 0- 1- 6/ 7 | 0.00% | 0.00% | 14.30% | 0 | 600 |
| 中山・芝1600 | 2- 0- 0-14/16 | 12.50% | 12.50% | 12.50% | 120 | 38 |
| 阪神・芝1600外 | 0- 2- 0-15/17 | 0.00% | 11.80% | 11.80% | 0 | 32 |
| 阪神・芝2000 | 1- 0- 0- 9/10 | 10.00% | 10.00% | 10.00% | 37 | 17 |
次に距離実績について。前走コース別の成績データを見ての通り、やはり前走でも当該距離以上(中長距離)のレースを使っていた馬の一発が目立つのと、母数が大きい中でも高い好走率を誇る前走阪神芝外回り1800m組と少数精鋭で高い好走率を誇る前走東京芝2000m組の活躍振りが目を引きます。
阪神芝外回り1800mは一言で言えばチャンピオンコースです。同コースはJRAの中でも屈指の好コース(能力を判定する上で最適なコース)で、最低限ペースが流れる展開になった場合には紛れがなく高いレベルで持続力と地力が問われるレースになるので、そこで好走を果たした馬は“本物”である可能性が高いと見なせるコースになっています。
東京芝2000mはフローラS以前に目ぼしいレースが施行されていませんので、必然的に過去のフローラSでは前走東京芝2000m組が目立って活躍しているというわけではありませんが、前走以前に東京芝2000mで結果を出しているコース実績馬は同条件のフローラSでも走りやすい可能性が高いという見方ができるはずです。
近年は24年1着アドマイヤベルが前走東京芝2000m好走組で、同3着カニキュルは過去走東京芝2000m好走実績馬です。また、25年2着ヴァルキリーバースは前走東京2000m好走組でした。
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ライタープロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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