キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2026年クイーンC

安田記念かNHKマイルCで活躍した父&母&母父の馬が買い

先週の東京新聞杯の回で解説した通り、近年の東京芝は基本的には春開催と秋開催は最後の直線でどれだけ脚を使えるのか、という末脚こそが物を言う馬場になりやすい傾向となっています。しかし、冬開催においては生育状況が良いとは言えない芝の状況と幅員が狭くコーナー部分が拡大されるDコース使用という背景から、瞬発力の要求度は多少落ちて、より位置取り(前有利)やコース取り(内有利)という要素も問われる馬場になりやすい傾向があります。

したがって、東京新聞杯では前に行くにしても差すにしても内目の枠順から馬場の内〜中を通って上手く立ち回るタイプが主な好走馬のパターンになっています。その東京新聞杯から1週遅れで同じ東京芝1600mのDコースで行われるクイーンCも、本来ならば同じ傾向が発生して然るべきところですが、実際にはそうはなっていない、というのがポイントです(枠順別成績も内と外で大差無し)。


■データ1 過去10年のクイーンCの枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 1- 2- 2-11/16 6.30% 18.80% 31.30% 23 71
2枠 0- 0- 2-14/16 0.00% 0.00% 12.50% 0 35
3枠 3- 1- 1-13/18 16.70% 22.20% 27.80% 65 42
4枠 0- 2- 2-15/19 0.00% 10.50% 21.10% 0 191
5枠 2- 2- 1-14/19 10.50% 21.10% 26.30% 92 72
6枠 0- 3- 1-15/19 0.00% 15.80% 21.10% 0 34
7枠 1- 0- 0-18/19 5.30% 5.30% 5.30% 19 7
8枠 3- 0- 1-16/20 15.00% 15.00% 20.00% 40 36

それはクイーンCが3歳牝馬マイル重賞レースとしては異例のハイペースになりやすいというレース傾向が関係しています。

そういう面ではクイーンCは東京新聞杯よりもNHKマイルCや安田記念に通じやすく、過去10年のクイーンCの3着内好走馬30頭中15頭は父or母or母父がNHKマイルCor安田記念の勝ち馬となっています。特に上位人気馬かつ同血統該当馬は14頭中9頭が好走しているという高確パターンとなっています。

牡高・牝低の現3歳世代

昨年の2歳重賞・オープン競走において特徴的だったのは、牡馬の活躍が目立っている(牡高・牝低)という点です。


■データ2 年毎の2歳重賞OP競走の性別成績

  牡馬セン馬 牝馬
2025年(現3歳世代) 20勝 6勝
2024年 20勝 6勝
2023年 15勝 12勝
2022年 17勝 10勝
2021年 20勝 7勝
2020年 15勝 12勝

昨年と同等レベルで2歳重賞・オープン競走(牡馬牝馬混合戦)において、牡馬の成績が優秀で牝馬の成績が劣悪だったのは、現7歳世代と現4歳世代ですが、その現7歳世代のツートップは世界のイクイノックスと秋古馬三冠レース完全制覇したドウデュースという牡馬に傑出馬が輩出された世代です。現4歳世代もダービー馬クロワデュノール・皐月賞&有馬記念馬ミュージアムマイル・天皇賞(秋)馬マスカレードボールという牡馬にタレント揃いの世代となっており、やはり2歳戦線での「牡高・牝低」というは、そのタイミングに限定される話ではなく、その後も長きに渡って「牡馬が強い世代」という確固たる傾向の礎となっていたものと見られます。

逆に近年の中で最も2歳重賞・オープン競走において牝馬の成績が優秀だったのは、4年前です。オープン特別まで含めれば牝馬が8連勝スタートという快進撃を見せるなど「牡低・牝高」の決着傾向となっていました。その現6歳世代でもクラシックを勝った牡馬(ダービー馬タスティエーラ・皐月賞馬ソールオリエンス・菊花賞馬ドゥレッツァ)よりも、クラシックを勝った牝馬(桜花賞&オークス馬リバティアイランド)の方が世代トップホースと見なされるのも、牝馬が強い世代を反映したものと見られます。

その現7歳世代や現4歳世代以上に牝馬の勝利数が少なくて活躍できていない現3歳世代も、今後も「牡馬が強い世代」としてあり続ける可能性が高いと言えますし、また各馬の戦歴を評価する際にも相対的にレベルが高くない牝馬同士のレースではなく、相対的にレベルが高い牡馬相手のレースで好結果をマークしていた馬の方を評価すべきということが言えます。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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