キムラヨウヘイの重賞アナライズ

2025年朝日杯FS

阪神芝1600mと東京芝1600mは直結コース

朝日杯フューチュリティSと同じ阪神芝1600mで行われる阪神ジュベナイルフィリーズについての先週の回では、『阪神芝1600mを高いレベルの時計で乗り切るという資質は、東京芝1600mで求められるモノと通じる部分が大きく、双方のコースで行われるレースは直結しやすい』ということを取り上げました。

結果的には牡高・牝低の世代レベルを反映して前走牡馬混合戦好走組のワンツーという決着となり、前走牝馬限定戦組の中では東京芝1600m組のタイセイボーグが最先着(6番人気3着)を果たしました。

これで近10年(京都開催年除く)の阪神JFでは、好走馬の44.4%が前走東京芝1600m組から輩出されました。阪神JFと走る馬の性別だけが異なるという類似レースの朝日杯FSにおいても、それは同じことが言えるはずです。


■データ1 阪神施行の朝日杯FSの前走コース別成績

前走コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
東京・芝1600 5- 2- 3- 9/19 26.30% 36.80% 52.60% 137 92
京都・芝1600外 2- 2- 1-15/20 10.00% 20.00% 25.00% 36 117
東京・芝1800 1- 1- 0-10/12 8.30% 16.70% 16.70% 65 57
阪神・芝1400 1- 0- 0-10/11 9.10% 9.10% 9.10% 159 29
京都・芝2000 1- 0- 0- 2/ 3 33.30% 33.30% 33.30% 196 60
東京・芝1400 0- 2- 2-31/35 0.00% 5.70% 11.40% 0 43
阪神・芝1600外 0- 2- 1-10/13 0.00% 15.40% 23.10% 0 30
札幌・芝1800 0- 1- 0- 3/ 4 0.00% 25.00% 25.00% 0 70
京都・芝1600 0- 0- 1- 7/ 8 0.00% 0.00% 12.50% 0 40
阪神・芝1800外 0- 0- 1- 2/ 3 0.00% 0.00% 33.30% 0 76
京都・芝1400 0- 0- 1- 1/ 2 0.00% 0.00% 50.00% 0 1180

実際に中山芝1600mで施行されていた13年以前には前走東京芝1600m組&東京芝1600m好走実績馬は振るいませんでした。しかし、阪神芝1600mで施行されるようになった14年以降からは様相が一変。前走東京芝1600m組&東京芝1600m好走実績馬が一大勢力を築くようになり、前走コース別では東京芝1600mが複勝率5割超というハイアベレージで、前走出走レース別でもサウジアラビアロイヤルC組が抜きん出た成績を収めています。

牡高・牝低の現2歳世代戦線

これまでの現2歳世代のオープン競走戦線においては、牝馬よりも牡馬の活躍が目立っている「牡高・牝低」というのが特徴的です。

先週行われた阪神ジュベナイルFでは、出走馬で4頭しかいない前走牡馬牝馬混合戦(芝)のスターアニスとギャラボーグによるワンツー決着となり、やはりレベルが低い牝馬同士ではなくレベルが高い牡馬相手に結果を残してきた馬の方が格上だったという結果でした。
近年の中でそれまでの2歳世代のオープン競走戦線において、最も牝馬が多くの勝ち星を挙げていたのは一昨年(2023年)でしたが、その年の朝日杯フューチュリティSでは「牡低・牝高」の傾向を反映してか、牝馬のタガノエルピーダが3着に食い込むという異例の決着が起こりました。

その一昨年とは対照的に、近年の中で最も牝馬の勝利数が少ないという今年の朝日杯フューチュリティSでは、まず牝馬は軽視すべきというのと、牡馬の戦歴を評価する際にも牝馬も相手にしたレースで好結果を残してきた馬よりも、牡馬同士のレースで好結果を残してきた馬の方を上に評価する、という視点も有効となってくるはずです。

素質が問われる2歳短距離G1⇔経験値が問われる2歳中距離G1

短い距離で行われる阪神ジュベナイルF&朝日杯フューチュリティSと、長い距離で行われるホープフルSとでは、前者は素質が物を言うスピード要素が問われるのに対して、後者は経験と鍛錬によって培われるスタミナ要素が問われるというギャップがポイントとなります。

それによって過去10年(15~24年)の阪神ジュベナイルF&朝日杯フューチュリティSでは、前走格下クラス組(新馬・未勝利・1勝クラス)から4頭の勝ち馬と11頭の連対馬が輩出されており、さすがに好走率の面では前走OPクラス組に軍配が挙がりますが、回収率の面では前走OPクラス組よりも前走格下クラス組の特に前走新馬&未勝利戦組が圧倒しています。


■データ2 15年以降の阪神JF&朝日杯FSのキャリア別成績

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1戦 1-  1-  3- 13/ 18 5.60% 11.10% 27.80% 32 138
2戦 12-  9-  6- 77/104 11.50% 20.20% 26.00% 61 73
3戦 6-  9-  7- 94/116 5.20% 12.90% 19.00% 31 54
4戦〜 1-  1-  4- 96/102 1.00% 2.00% 5.90% 13 27

■データ3 G1昇格後17年以降のホープフルSのキャリア別成績

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1戦 0-  0-  1- 15/ 16 0.00% 0.00% 6.30% 0 30
2戦 5-  5-  3- 38/ 51 9.80% 19.60% 25.50% 21 112
3戦 1-  2-  2- 24/ 29 3.40% 10.30% 17.20% 10 53
4戦〜 2-  1-  2- 24/ 29 6.90% 10.30% 17.20% 326 118

それはキャリア別の成績を見るとより顕著で、阪神ジュベナイルF&朝日杯FSでは勝ち馬20頭中13頭&連対馬40頭中23頭がキャリア2戦以下で、キャリア4戦以上は[1-1-4-96](複勝率5.9%/単複回収率20%)という散々な結果で消しパターンとなっています。

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ライタープロフィール

キムラヨウヘイ

1990年生まれ、東京都出身。2009年にmixiコミュニティで予想活動をスタート。11年にブログを始めるとライブドア競馬ブログでアクセス数トップを記録した。15年に「競馬王」でメディアデビューし、18年からは「競馬予想TV!」に10年振りの新人予想家として出演中。
予想スタイルは各馬&各レース固有の独自の取捨ポイント設定(通称プロファイリングポイント)に基づいた狙い馬の発掘。

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